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今宵の夢を召し上がれ
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黒いスーツに身を包んだ
鉄 衛守
は即座に身構えた。黒い手袋を嵌めた右の拳を軽く前に突き出し、周囲に鋭い眼光を飛ばした。
衛守を老松が取り囲む。木肌はひび割れ、身悶えるように曲りくねった姿で覆い被さろうとする。若さを妬む巨大な老人のようだった。
「ここは、どこだ?」
縦横無尽に伸びる松の枝が視界を邪魔して場所の特定は困難であった。後ろを振り向けば白い玉砂利の中に黒い踏み石が点々と連なっていた。帰り道を仄めかしているように見えた。
「調査が先だ」
朽ちて暗渠と化した日本家屋に衛守は足を踏み入れた。土間に散乱したガラスや陶器の破片が一歩ごとに不快な音を立てる。
太い横木を通した上り框の前で足を止めた。鋭い亀裂が無数に見える。幾つかは凄まじい斬撃を思わせた。
衛守は土足で上がった。木の板を敷き詰めた長い廊下が奥まで続いている。左右は破れた襖で仕切られていて、内の何枚かは廊下に倒れていた。
慎重な足取りで奥へと向かう。襖を踏んで一つ目の部屋に入った。
衛守は半身の姿勢になって僅かに腰を落とす。
「お前は……日向か」
畳の間で欄間を見上げていた
日向 透
が笑みを浮かべた。
「こんにちは。それとも、こんばんはでしょうか」
「スーツを着て、ここで何をしている?」
一定の距離を保って衛守が聞いた。
「寝ていて気付いた時には、この部屋にいました。二人して不可解な現象に巻き込まれたみたいですね」
衛守は考えに耽るかのように目を伏せた。警戒が緩んだのを見て、透は柔和な顔で一歩を踏み出した。
瞬間的に顔を上げた衛守が忽然と姿を消した。離れたところで本人の驚きの声が聞こえてきた。
「瞬間に移動……夢ならではのテレポーテーションでしょうか」
透は緑の目を怪しく光らせて声の出処へと走る。伸びる影の如く接近して襖の破れ目から中の様子を窺った。
「部屋の作りが違う? 廃墟のトラップか」
全体的に煤けた部屋の中央に衛守はいた。畳の中に見えない地雷が潜んでいるかのような緊張感を伴う表情で、その場に釘付けとなった。
透は衛守の足元に転がる『消火用』と書かれた赤いバケツに目を留めた。何とはなしに人差し指を向けて横に動かす。
バケツが横向きに倒れると、無意識に近い動きで衛守が蹴り上げた。ひしゃげたバケツが天井を直撃。落下の衝撃で転々として焼け焦げた壁の側で息絶えた。
透は破れ目から身を引いて自身の指先を見つめた。底意地の悪い笑みが口元に浮かぶ。
「俺の周りで何が起こっているんだ」
衛守は怒りを抑えた声で言った。襖の破れ目から窺う透は声を殺して笑うと、人差し指を立てて次の行動に移った。
古びた和箪笥の上に置かれていた人形が横に傾いで頭から畳に落ちた。
「今度は、なんだ」
衛守は俯せになった人形を睨み据える。
人形が震えた。黒髪を振り乱して異様な動きを見せた。
「化け物なのか」
衛守の警戒心が強くなる。片足を退いて構えた。透は演出の為に余った手で飾られた皿や花瓶を落とした。
破片が飛び散る中、人形を立たせた。落下の衝撃で首が折れていて、胸元に逆さまの顔がブラブラと揺れている。赤い唇がにんまりと笑って見えた。
衛守は一歩、退いた。人形は直立の姿勢で一歩、にじり寄る。じりじりと追い詰められる形で下がり、衛守は壁を背負った。
人形は動きを止めた。黒い穴のような眼でじっと見る。
「止まったのか?」
前触れはなく、人形が瞬時に動いた。顔が背中に回った姿で衛守に猛然と襲い掛かる。
人形は壁に激突した。四肢は妙な方向に曲がって眼球の一つが畳に転がった。
「また消えましたね。愉快な人です」
透は陰湿な笑い声で部屋に入る。見上げる眼球は革靴の底で踏み潰した。
「会社で溜まったストレスの発散に、ちょうどいいですね」
透は部屋を出た。長い廊下を歩きながら人差し指を動かした。嵌っていた襖は悉く吹き飛ばされた。部屋の調度品の類いは壁や天井に叩きつけられ、無残な姿を晒す。
その時、奥まった部屋から衛守が飛び出してきた。透はにこやかな表情で手を振った。
「鉄さん、そんなところにいたのですか。突然にいなくなったので心配しましたよ」
厳しい顔付きで衛守は近づいてきた。何か言いたげな口を引き締めて目に力を込めた。
「顔が怖いですよ、鉄さん。もしかして俺が何かしたと思っているのですか」
「そんなことは、思ってないが」
煮え切らない態度に透は名案を思い付いたという風に手を叩いた。
「鉄さんが消える条件が、わかったかもしれませんよ」
「本当か?」
「俺が近づいた時に鉄さんは消えました。考え事をしていたみたいなので、驚いたのかもしれませんね。もしくは――」
透は言葉を切って目を閉じた。安らいだ表情で立ち尽くす。不審に思った衛守が少し距離を詰めた。
口元に薄い笑みを作ったまま、透はゆっくりと瞼を開く。深い沼の色を湛えた両眼が瞬時に上を向いた。
衛守は飛び退る姿で消えてしまった。
「少し遊びが過ぎたでしょうか」
透は後を追わなかった。すっきりとした顔で外に出て黒い踏み石を軽やかに渡っていった。
一方、奥まった部屋に現れた衛守は周囲に視線を飛ばし、程なくして警戒を緩めた。瞬く間に憤怒の表情となって近くの枕を蹴り上げた。中身をぶちまけた枕は壁際で蹲る。
「日向がいないことに、俺は安堵しているのか?」
衛守は急いで部屋を出た。廊下の板を踏み抜く勢いで歩いては目にした襖を蹴り込んだ。
「これは調査だ。日向は関係ない」
何かに抗うような声を出し、個々の部屋を巡るのだった。
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担当ゲームマスター
黒羽カラス
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年07月08日
参加申し込みの期限
2014年07月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年07月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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