ドラゴン喚ぼうぜ！【蛤】｜リアクション

ドラゴン喚ぼうぜ！【蛤】

　　【本来の目的；狩りの達成感】

　「子供優先なら、俺は少し席を外すかな」
　そう言って、八神修は席を立った。
　「ん？　修ちゃん、やっと会えたと思ったらどこに行くのだ？」
　子供用に少なめにカレーをよそっていた後木真央が、修に話しかける。
　「少し、な。他にやる事が有るんだ」
　そう言って、時間帯的には深夜近くになるであろう夜の海の方へ歩いていった。

　誰の姿も見えない砂浜にて、巨大ハマグリを前に持ってきた網と鋸を砂浜に置き、まずは手始めに粉々よりも少し大きめの破片から拾い集める。
　次は大きすぎる上貝の一部と下貝を鋸で５０ｃｍ角に切り、山として集めていく。

　そして、軽く片膝をついて座りながら、その山から一枚ずつ拾い上げ綱で結んでは器用に繋げていった。

　「退治した後、肉は腹に収めて持ち帰る。殻も持ち帰らねばな。　
　余す所無く利活用してこその狩りだ」
　言いながら、全ての貝の破片を網に縛りつけて、修は歩き始める。

　こうして「真の狩人・八神修」は、皆の所へと戻っていった。
　もちろん、今度は肉を腹に収めて持ち帰る為に。