【ネコミケ】萌えろ！２日目の幻想バトルロイヤル！｜リアクション

【ネコミケ】萌えろ！２日目の幻想バトルロイヤル！

<11>

　鬼崎つくしは、冴木竜司が覆い被さってきた時に覚悟を決めた。
（この人を迎え入れられるのは、私だけだから……）
　その身を貪られるのを今や遅し、と目を瞑っていた彼女。
　だが、竜司の動きがはたと止まったことに、つくしは恐る恐る目を開けてみた。
　竜司は泣いていた。
「ごめん……、つくしちゃん……。俺は、俺は……最低だ……！」
「お兄ちゃん、正気に戻った……！」
「しっ！　このまま抱き合ったまま小声で話す。あの女を油断させるんだ」
　竜司の言葉に、素直につくしは従った。
「正気を失っていたとはいえ、俺は君を泣かしてしまった……。君を助けたとき、もう２度とつくしちゃんに涙を流させないと誓ったのに……！」
　竜司は彼女の流した涙を見て正気に戻ったのだ。
「いいの……。私は、本気でお兄ちゃんを迎え入れる覚悟をしてたから。……お兄ちゃんのこと、大好きだもの」
「つくしちゃん……！」
　竜司は頭をハンマーで殴られたような衝撃に見舞われた。
「すまなかった、つくしちゃん……。こんなロリコンな俺だけど、それでもなお、俺を慕ってくれるというなら手伝ってほしい」
「うん、いいよ。何をすればいいですか？」
「俺に付いて来てくれ。それだけだ……。今の俺には、つくしちゃんが傍にいてくれれば負ける気がしねぇ！」
　それは幼女成分エンドレス補給という意味で、である。
　つくしは無言で頷いた。
　そして竜司は覚醒のコマンドを詠唱した。
「うおおおおおおおお！　まゆ先生、ごめんなさいいいィィィッ！」
　決意の脱衣（キャスト・オフ）！
　その下に現れるのは、寝子島の美の化身（冷笑）、『RYU☆ZIN』だ！
「うわー……、うわぁ」
　これには、流石のつくしもドン引きである。
「お兄ちゃんの変態レベルが、私の知らないところで急成長してる……！」
　それと、覚醒ワードが自分ではなく、他人の名前だったことにガッカリしていた。
　眉をひそめる青龍に向けて、変態紳士が指差し怒鳴った。
「青龍よ！　貴様の所業はこの性龍を怒らせた！　女だからと言って容赦しない！」
「なんだかよくわからないけど、逃げるわ」
　青龍はひょいひょいと宙を舞いながら奥へ逃げていった。
「待ちやがれ！」
「お兄ちゃん……、私をおぶっていって。役に立つと思う……」
　つくしが密着することで、彼女のろっこん『つくしんぼう』が発動。
　これで竜司のろっこん『性春パワー！』が強化されるのだ！
「あの、不束者ですが……、よろしくお願い致します」
　密着するつくしの胸元や太腿の感触に、竜司のグングニルに魔力がみなぎる！
「中学生のおっぱいの感覚チョーイイネ！　サイコー！」
　残念だが、竜司のろっこん開放には、エロネタ絶叫が必要なのだ。
　お察し下さい。
　こうして竜司とつくしは、青龍の追撃を開始する。