this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
故郷での夏休み
昼下がりのお茶会
<< もどる
1
…
50
51
52
53
54
…
60
つぎへ >>
●皆に幸あらんことを……
子供達を交え、皆揃ってのお茶会はとても賑やかだった。
「神父様、シスターリリー、私がこの教会に来た日のことを覚えてらっしゃいますか?」
紅茶を一口飲んだ後のゼシカの質問にリリーは驚いたが、ハクアは「ああ、覚えている」と静かに返す。
ともに料理し、ともに旅もし、ともに過ごしたゼシカは血の繋がりがなくても、彼にとっては、娘にも妹にも等しい存在だ。
そんな彼女との大切な思い出を、ハクアが忘れるはずがない。
ハクアとリリーはゼシカの親代わりともいえる存在で、両親に先立たれ、孤児になった幼いゼシカを温かく迎え入れてくれた。
「あの日のことは、いくら感謝してもし尽くせませんわ。この巡りあわせを主に感謝致します」
微笑んで神に祈るゼシカの表情は、聖母マリアのように穏やかだった。
「ゼシカ、おまえがまだ小さな頃、夜が怖いと俺に泣きついたのを覚えているか?」
「神父様が意地悪な方だとは思いませんでしたわ」
昔の話をふり、ゼシカの反応に小さく笑うハクアは、どことなく嬉しそうだった。
翌日。涼しい時間帯に孤児院の子供達を連れピクニックへ。
ピクニックに行った場所には、ゼシカの両親の墓があるので、ついでに墓参りを。
子供達から目を離せないよう、3人は交代で墓参りをすることに。
墓の前にひざまづき、ゼシカは、墓で眠る両親に祈りを捧げる。
「ムッター(お母さん)、ファーター(お父さん)、お元気ですか。わたくしは日々、シスターの務めに励んでおります。天国で仲良く、安らかに……主のおそばで、わたくしを見守っていてくださいまし」
子供達と一緒に摘んだ花を手向け冥福を祈るゼシカに付き添うハクアは、ゼシカの両親が亡くなったとの知らせを聞いた日のことを思い出していた。
(灰人、お前の娘は立派に成長して一人前のシスターとなった。でも、お前は心配性だから、今もきっと天国から見守っているのだろうな)
友人であったゼシカの父、灰人とその妻が亡くなってから、リリーとともにゼシカの成長を父親のように見守ってきた。
「ふたりとも、ゼシカは立派に異国の地でも暮らしていけるようよ」
ゼシカと交代し、墓を参るリリーは、本当の両親には及ばないだろうがハクア同様、ちゃんと親代わりを努めていることを報告。
そのことは、身近にいるハクアが一番良くわかっていることだ。
「リリー、お前の手助けがあったから、俺はゼシカをここまで成長させることができた。そのことを感謝する」
「ハクア……」
ゼシカが日本に帰る前日。
ハクアはキッチンでゼシカが好きだった林檎のパイを焼き上げている。
(ゼシカ、お前が寝子島に旅立つ前日にも同じようにパイを焼いたな)
心を込めて作ったパイの焼き上がりは、とても良い出来だった。
「みんな、林檎のパイができたぞ」
できたてのパイを見た子供の何人かは、ゼシカが日本に行ってしまう前の日と同じだと察知したのか浮かない顔に。
中には、シスターゼシカがまた行っちゃうと泣き出す子も。
リリーや子供達を交えて家族団欒の優しい時間を過ごしている間、無表情のハクアの表情がわずかに緩んだ。
(今度このような団欒をするのは、いつになるのだろうか)
その日の夕食は、子供達が大好物のゼシカの得意料理だったので、おかわりをしてお腹いっぱい食べた。
夕食の後は子供達にお話を聞かせ、寝かし付けを。
眠っている子供達の中には泣いている子もいたが、幸福そうな笑みを浮かべて眠っている子もいた。
(この子達に、これからも幸あらんことを……)
子供達の幸福を神に祈った後、ゼシカも眠りについた。
ゼシカが日本に帰る日。
ハクアとリリー、子供達は教会の前で見送ることに。
「神父様、シスターリリー。お別れするのは辛いですが、きっとまた近いうちに会えますわ」
ふたりに代わる代わる抱擁し、頬にキスをする。
「行ってしまうのね、ゼシカ」
「また、教会が寂しくなるな」
ゼシカを引きとめたり、行かないで! と泣きじゃくる子供達をあやしながら、ハクアはリリーに子供達を託し、勤めがあると教会へ戻った。
彼が仰いだ空は、ゼシカの旅立ちを祝福しているかのようにとても澄んでいた。
(今度は、俺が日本に会いに行こう。その時まで、ゼシカが幸福であるよう祈ろう)
子供達ひとりひとりの頬にキスをしたり、頭を撫でて宥めるゼシカに「時間は大丈夫?」とリリーが心配する。
「まだ少し、時間がありますわ。みんな、神父様やシスターリリーの言うことをきいていい子にしてくださいね。わたくしは、日本からあなた達の幸せを祈りますわ」
子供達に幸あらんことを。それが、ゼシカの願いだった。
「ゼシカ、身体には気を付けて。連絡はこまめにするのよ。それと……あなたらしく生きなさい」
「……はい。寝子島は素晴らしいところです。いらした時には、心をこめて歓迎しますわ」
教会を後にして歩き出たが、気になった振り返ると……子供達が笑顔で、元気良く手を振ってゼシカを見送っていた。
ゼシカが去った後、教会に戻ったリリーはハクアに背を向け涙をこぼした。
見送る時は笑顔だったが、隠していた寂しいという本心は堪えきれなかった。
(いつかきっと、日本に行くわ。ゼシカ……)
<< もどる
1
…
50
51
52
53
54
…
60
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
故郷での夏休み
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
カターレ
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
67人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月24日
参加申し込みの期限
2014年07月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年07月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!