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8月某日の太陽
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●
追分 義一
&
志波 拓郎
の場合 ~心地よい温度~
夏休み。それは根っからの二次元オタクである
追分 義一
にとって、いつでもアニメを堪能できる好機だった。
ちなみに義一を夢中にさせているのは、『魔法少女☆ネッコロガリーナ』という歩くのも面倒くさいと豪語する無気力ひきこもり美少女が、布団の国の力を借りて後半15分だけ本気出す新感覚アニメ。
時間を忘れて、心行くまで堪能する至福の時間。誰にも邪魔されたくない。
だが義一は桜花寮住まいだった。
そして社会への責任を果たしマナーを守ってこそ、オタクは権利が保証されるのである。
ゆえに同室の
志波 拓郎
への配慮は、忘れたことがない。
拓郎が留守な時を除けば、義一はイヤホン標準装備だった。
一方。拓郎はオタク心理は理解できないまでも、義一とこれまでうまくやってきた。
義一がアニメを見る自由は守られ、互いに無口な二人だが、程よい距離感を保っていた。
しかし今日は、違っていた。
拓郎が転寝から目覚めると、義一がTVにイヤホンを繋げてネッコロガリーナを見ている、いつもの光景。
なのに、無性に腹が立つ。
(……毎日そんなに、よく見れるな)
むしゃくしゃが止まらなくて、拓郎はベッドを降りると義一の横に立った。
落ちた影に、義一は拓郎に気づいて見上げた。
ぶっきら棒ながら「おはよう」と、声を掛けるつもりだった。
だが拓郎の形相と、耳を疑う言葉に、義一は眉を上げた。
「……ああ゛? 今、なんつった?」
イヤホンを外して、睨みあげる。義一はスキンヘッドの強面だ、大抵の相手はそれでビビって逃げ腰になるが、拓郎は負けじと、睨み返す。
「何度も同じこと言わすな。毎回、同じアニメじゃないか、よく飽きないな。というかいつ寝てるんだよ、こっちの眠りが浅くなるんだよ。しかも起きて何で一発目に、寝っころがってまた布団に戻りたくなるようなシーンが出てるんだよ。眠くなるだろ」
思慮深い拓郎は、普段なら途切れ途切れ喋る。
それが滑らかになっていた、感情が昂っている証拠だ。
売り言葉に買い言葉。義一は即座に応戦した。彼も本来は、無口で無表情だ。
「俺がなに見ようが勝手だろうが、陸上脳筋野郎が。社会赤点だったんだろ? こんなとこでケンカ売ってねえで、補習にでも行ったほうがイインジャナイデスカー?」
手では払う仕草。拓郎の自尊心は傷ついた。
期末で22点
をとったのは、汚点である。
痛い所を突かれただけに、頭に血が上った。
「そのグッズ、なんで三つも同じものがあるんだよ? 場所とるだろ、不可侵条約結ぶぞおい」
拓郎の語調は次第に強く、熱を帯びる。
対する義一もポーカフェイスで分かりづらいが、感情を激しく揺さぶられ、青筋が立っている。
「はあ? 保存用・鑑賞用・布教用の3つに決まってんだろが」
「布教って、なんだよそれ」
呆れる拓郎に、義一はやり返す。
「そんなことも分かんねえのか、これだから陸上ばっかりやってきた奴は浅学で困んだよ。あとグッズは机とベッドから、はみ出してねえだろうが。言いがかりつけんなボケ」
心無い言葉に、拓郎は思わず拳を握り締める。
――ダメだ、このまま居たら掴み合いの喧嘩になる!
拓郎は部屋を飛び出した。
勢いよく閉まったドアが、空気を震わせる。
「ふん」
義一は再びイヤホンを装着した。だがどうにも苛々が収まらず、アニメに集中できない。
見るのを一旦やめ、義一は得意のアニメのダンスに熱を入れるが、すぐ階下から苦情が。
仕方なく膝を抱えて、大人しくTVの前に座った。
けれど義一に夢と癒しを与えてくれるネッコロガリーナも、今ばかりは無力だった。
くっそむかつく、拓郎の野郎!
オタク文化を侮辱しやがって、絶対許さねえ!!
「……でも」
――俺まで陸上のこと、けなす必要は無かったよな……
外を見れば、日はだいぶ傾いている。
拓郎は、走りこみに行ったのだろう。
悪い事をしたな。義一の心に、後悔の念が浮かび始めていた。
熱い息が、喉を焼く。
衣服は汗でべったりと張り付き、血液が体中を駆け巡る。
暑いのに、拓郎の心は芯から冷えていた。
(単なる言いがかりだよな……好きなもの、見るのも配慮してくれてたのに)
――どうしてあんなに、いらいらしたんだ?
疲労を覚えて拓郎はゆるゆると速度を落とし、呼吸を整えた。
視線の先には、コンビニエンスストア。
(……コンビニで甘い物買って、追分さんに謝ろう。うん)
決めたなら、早い方がいい。
クーラーで一息つくことも忘れて、拓郎はまっすぐにデザートコーナーへ向かった。
どれにしようか、と身を屈めた拓郎の目に、見覚えのあるアニメのキャラクターのイラストが飛び込んで来た。
ネッコロガリーナだ。
「ん? 二つ買うとネッコロガリーナ、クリアファイルをプレゼント……コレだ!」
カチャリ、と部屋のノブが回った。
明かりもつけずに、義一は漫然とアニメを見ている。
拓郎は頬を叩いて気合を入れ直すと、義一に向かって大きく息を吸い込んだ。
だが拓郎が言葉を発する前に、義一が振り向いた。
「おかえり」
「……あ、た、ただいま……えと、その……ごめんなさい……!」
出鼻を挫かれた格好だが、拓郎はスポーツマンらしく頭を下げた。
「好きなもの、けなされたら……誰だって気分悪くする、よな……自分が言いすぎた、ごめん……」
しどろもどろになりながら、拓郎は想いを紡ぐ。
義一の追求も覚悟していた。だが義一の返答は、静かだった。
「いや、俺も悪かった。悪ィ、拓郎が陸上に打ち込んでんの、全然ヘンじゃねーよ」
「え……」
若干気まずそうに頭を掻く義一に、拓郎はしばし呆然としていたが、慌てて買い物袋を出した。
「あ、これ……おみやげ……オマケついてた、から……」
そっと差し出された袋を、義一は覗き込んで息を呑んだ。
「って、限定のクリアファイルじゃねえか」
受け取り、恥ずかしかったんじゃ?
あそこの店員、うっかりすぎて毎回、要求しなきゃオマケつけないし。
押しの弱い拓郎が、俺のために……信じられない思いで義一は拓郎の顔を凝視したが、彼は人の良さそうな笑みを浮かべているばかり。
「……貰っていいのか?」
尋ねる義一の仏頂面は、心なしか緩んでいた。
すでに3枚持っていたけれど、拓郎の気遣いが嬉しくて。
「ああ。そのつもりで買った、から……貰って、くれたらうれしい……」
拓郎は義一の隣に座った。
そんなルームメイトに、義一は照れながらも、小さく感謝の気持ちを伝えるのだった。
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担当ゲームマスター
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年07月04日
参加申し込みの期限
2014年07月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年07月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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