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\ オーバータイム!/
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8月某日の太陽
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●
七音 侑
&
工藤 耀
の場合 ~じゃれ友~
七音 侑
はその日、寝子島を離れて故郷に帰省中だった。
実家とはいえ、やるべき事のほとんどは島に置いて来ている。
こんな暇な日に、会いたい友達も今は遠い。
「はー、ヒマだにー……」
侑は床に脚を投げ出すと、かわいらしく欠伸をした。
そんな侑に、不意討ちをかけるように携帯電話が着信を報せた。
「うにっ!? ビックリしたにー……あや、工藤君だに!」
相手はクラスメイトで侑の親友でもある、
サッカー部
の
工藤 耀
だった。
ぱっと顔を輝かせると、侑はすぐに電話に応じた。
「もしもーし?」
『よお、七音。元気か?』
ほんの数日離れていただけなのに、少年の声は何だか妙に懐かしく感じた。
侑は携帯をしっかり抱え直すと、全神経を耳に集中する。
「うん、元気だよー! 楽しいし!」
『そっか、そりゃ良かったな』
何時も通りの耀の調子に、侑は顔を合わせなかった数日の事を……つまりは他愛のない話をとりとめなく話し始めた。耀の方も相槌を打ちながら、それを楽しそうに耳を傾ける。
「あ、数学の宿題どこまでいった?」
『あー、俺はそれなりかな。七音は? ちゃんと進んでるか?』
「ウチは全然だよー、今度わからないとこ教えてにー」
電話の向こうで、耀が小さく笑う。
『ははっ、仕方ないなー。じゃあ帰ってきたら、トクベツにな』
「やったー、よろしくお願いしますに! センセ!!」
そうしてまた時間を忘れて、電話越しの会話に興じる事しばし。
サッカーボールを弄びながら、侑の話を聞いていた耀は、急にモヤっとするものを感じ始めた。
それは侑が楽しそうに地元の友人達、しかも男友達の事を無邪気に報告してきた瞬間に、顕著になった。
相槌を打つ声は、次第に低く不機嫌で投げやりなものになっていく。
『うに? 工藤君どうしたの、何かヘン。ウチ……悪い事いった?』
「いや、そうじゃねえよ……なんてえか」
――心配なんだ、変な虫がついてこないか
心の奥底で芽生えた、不思議な感情。
それを、耀自身が詳しく吟味する前に、侑のはしゃいだ声が思考を遮った。
『うに? なになに? 工藤君寂しいの?』
「はあ!?」
動揺からサッカーボールが、脚を掠めて滑り落ちた。耀は慌てて、足で押さえる。
『そうなの? へー、工藤君寂しいんだー、へー』
「違うって! 何言ってんだよ」
『うだうだ言ってないで、七音さんにいってみなさーい』
誇らしげに胸をそらせる侑の姿が頭に浮かんで、耀は何故かカチンときた。
「だから、人の話聞けよ! だから……七音は多分、地元の妹的存在なんだろ。でも、七音は危なかっしい奴だから、正直心配なんだ」
普段の耀なら、言葉には ぶっきらぼうながら気遣いや、優しさがあった。
でも今は、上から目線。
そんな風に捕らえられても、おかしくない口調。
侑も、ぷっくり頬を膨らませた。
「へ? べ、別にそんなことないモン! ウチ、そんなお子様じゃないってば! それいうなら工藤君だって、負けずぎらいのくせに!」
『分かんねー奴だな……! ああ、腹立つ! 鈍感なその態度、気に食わねーんだよ! バーカ!!』
「バカって……ひどいにー! そんなこという、工藤君こそバカ! だいっきらい!」
侑がブチリと、通話を切った。
「ふんだ! 工藤君、いつもあぁやってウチのことからかうんだから、いいかげんにしてほしいに!」
勢いでクッションを叩きつける。
――………でも。ちょっと、言い過ぎちゃったかな……?
だいっきらい、なんて……。
耀は、どんな気持ちがしただろう?
ヘンなの。電話がきて、本当はとっても嬉しかったのに。
すっかり肩を落として、侑はクッションを抱え込んで、置いたままの携帯を見つめた。
「くっそー! 七音のやつ!!」
通話が切れたスマホをポケットに捻じ込んで、耀は力任せにボールを蹴った。
暑さも忘れて衝動に任せ、日が沈むまでそうしてボールを蹴っていて……全身が汗びっしょりになる頃、後悔の念が襲ってきた。
――なんで、あんなこと言ったんだろ?
俺の本音が伝わらなかったから?
俺の知らない所で、他の友達と仲良くしてたのが、気に食わない?
そんなの、どう考えたって余計な世話だろ。
――ていうか、これじゃまるきり嫉妬じゃないか……
……俺、あいつの事、知った気でいるだけだ。
「やばい、落ち込んで来た」
体は熱く火照っているのに、何故か背筋が寒い。
本当は直接会って、侑に謝りたい。
だが侑が帰ってくるまで、こんな気持ちを引き摺りたくなかった。
(……電話、かけ直すのが怖いな)
ポケットの中のスマホを指でまさぐりながら、耀は重い息を吐いた。
――ああもう! 強がるな、勇気を出せ、俺!
――謝った方がいいよね……?
相変わらず携帯を見つめたまま、侑はまだ、決心がつかないでいた。
(メール、じゃなくて直接言いたいなぁ……)
膝を抱えて、はぁと溜息を吐いた時、急にコール音が鳴って侑は飛び上がった。
「うぴゃっ!? び、びっくりしたにー!! ……工藤君?」
早鐘のような心臓を押さえながら、侑は電話に出た。
「……も、もしもし?」
『七音?』
電話の向こうの声は、いつもの耀で。
「うん」
『さっきは……悪かった、ごめん。俺、どうかしてた。自分の考えを押し付けてたよな。……ちょっと妬いてたんだ。馬鹿だよな、俺』
侑は胸を撫で下ろした。
「うん……ウチも、さっきはごめんね……」
言葉が、思った以上に素直に出てきた。
『帰ってきたら、また遊びに行かないか? 嫌な気分させちまった詫びがしたい』
「うん、うん……いいよ! 学校始まる前に、もっかいあそぼ!」
わだかまりは消えて、もうすっかり元通り。
またしばらく話し合って、通話を終える頃には、空には星が瞬いていた。
「また笑って、会ってくれるかな」
きっとそうに違いない。
ボールをビロードの空に蹴り上げると、耀はリフティングしながら家路に着いた。
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担当ゲームマスター
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年07月04日
参加申し込みの期限
2014年07月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年07月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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