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ちょっとすまない、と
伊藤 武正
は人垣を割ってゆく。
紅白幕の掛かるステージがもう少しよく見える席を目指す。
背中から、お疲れ様です、と声がかかる。振り返るとボランティアでカラオケ会場の警備をしていた青年は武正の門下生だった。というのも、役場勤めの武正には錬士七段を持つ剣道家という顔もあり、自宅は旧市街にある剣道道場なのだ。そこで武正は師範代と呼ばれている。
見知った顔に「よう、しっかりな」と笑うと彼は、「はいっ。師範代は奥様のステージですか?」といった。
「そうなんだ。張り切って着替えに行ったよ」
「そうですか、今年はどんな格好をなさるのか楽しみですね」
……こう声をかけられたのは幾度目だろう。なるほど、妻のコスプレは評判らしい。
悪い気はしないものの何と答えたものか窮し、「ああ」と照れ隠しに頭を掻いて席に着く。
妻は何を歌うつもりだろう。張り切っていた割に教えてくれなかった。
カラオケといえば僕は歌は苦手だが、娘は僕に似たみたいだな、などと取りとめもなく考える。
すると間もなく、妻――
伊藤 恵美
が壇上に現れた。
左右高くお団子に結い上げた金のウィッグ。赤い大きなリボンのついたセーラー襟のトップスにウェストのきゅっと締まったミニスカート。首元に月のアクセサリのついたチョーカーが光る。ひざ上までのヒールブーツに包まれた脚線美まで、往年の美少女アニメの主人公、月の戦士そのものだ。
「月に代わって懲らしめちゃうぞ☆」
ウィンクしてお約束の決め台詞!
会場がおおっと大きな沸いたのは、懐かしさからかそれともアラフォーとは思えぬ恵美の愛らしさゆえか。
(20年前に作った物だけど大丈夫、全然いけるわね! スタイル維持も完璧よ♪)
緊張知らずの恵美は、観客の中に武正を見つけ手を振った。
一方、武正も恵美に魅入っていた。
(あれは……)
恵美が歌いだす。どこか懐かしいメロディ。一緒に口ずさむ人々。武正の記憶が蘇る。
(そうだ、20年前、大学祭で着ていた衣装と歌か……)
唐突に、世界が20年前に戻った気がした。
そうだ。あれは通っていた大学の学園祭でのことだった。
友人に誘われ行ったステージで初めて恵美を見た。
それまで彼女が同じ学内にいるなんて全く知らなかった。アニメについても詳しくなかったし、それがコスプレだということもよく分かっていなかったと思う。それでいて、ひと目見た瞬間から目が離せなかった。可愛いと思った。元気に楽しそうに歌う姿がいいなと思った。おそらく一目惚れというやつだったのだ。
(そう、あのとき……)
奇しくも恵美も同じ時のことを思い出していた。それほど、二人にとって忘れられない思い出なのだ。
(私がこの曲を歌っていたら、客席にいたあの人がいきなり立ち上がったの。そして……)
『俺と付き合ってくれ!』
あんなに驚いたことはない。告白……告白!?
あまりに驚いて思わずいった言葉は――
『ハイ!』
そのあと会場は嵐の如く盛り上がった。何せ恋愛盛りの大学生ばかりだ。歓声が上がり、口笛が吹き荒れ、タオルやら上着やらが打ち上げられ、カラオケ大会どころじゃなくなってしまった。武正と恵美は盛大に祝福された。先輩たちからはビールを掛けられ、べとべとになって笑いながらシャワーを浴びて、それからそう、いろいろあって、――今に至る。
武正はのちに流石剣道家、豪の者だな、とからかわれたものだが……。
僕の判断は間違っていなかった――と夫は思う。
あの時の返事、間違ってなかったわ――と妻も思う。
帰ったら言葉にしよう。
「君は僕にとって最高の女性。愛してるよ、恵美」
「愛してるわよ、武正さん♪」
◇
その日、
檜扇 舞華
は大いに活躍した。個人という身軽さを活かしてテレビねここのような大手では回りそうにないこじんまりした屋台なども積極的にインタビューし、すぐさまねこったーに動画UP。その小まめさがうけてアクセス数も伸び、終いには生主さんですよね握手してください的な声を掛けられることすらあった。
その舞華がカラオケのステージに登場すると一部のネットユーザーたちは拍手するより先にコメントした。
『おまw何してんすかw』
『ネコ耳JK制服キターw』
『コスプレ?』
(見える、見えるようですよコメントが……その反応が欲しい訳ですよ)
舞華はマイク代わりの拡声器を構えた。
「はーい皆様盛り上がってますー?」
先の恵美のアニソンで温まっていた会場が一気に沸き立つ。
イエーーーイ!
それは最近の深夜アニメの主題歌だったが、大半はそうとは分からなかっただろう。
ガールズパンクっぽいスネアのサウンド。
拡声器でひび割れた少女ボイスはお砂糖をまぶしたスパイスみたいに妙にセクシー。
それもそのはず、声優科に通う舞華にとって声は大きな武器。
どう息を含ませれば気持ちいいか、甘い声には、少年声には……そんなことを日夜訓練しているのだから。
♪夢は夢と笑いとばすそんなやつらに正拳突き!
夢がなけりゃこんな世界ツマラナイわ!
歌に合せて正拳突き。
舞華は「みんなも!」とオーディエンスに要求する。
みんな一緒に正拳を空に突き上げる。最初は戸惑う人もいた。恥ずかしがる人もいた。
けれど舞華が煽るといつしかよく訓練された軍隊のようになった。はじめての人がほとんどだろうに!
♪常識なんてハンマーでぶち壊してみた世界は
この世のものとは思えなくなるくらいフシギなセカイ
振りそのものは難しくない。舞華の動きに合せて観客たちは腕を振る。
ただそれだけなのに、すごく楽しい。
曲は聴くだけのものじゃない。
一緒になる。ステージも観客席も。自分も隣の人も。波みたいに盛り上がって、ひとつになる!
たかがカラオケと侮ること勿れ! ――これが、ライブなんだ!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
阿瀬春
笈地 行
雨音響希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
91人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月09日
参加申し込みの期限
2014年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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