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「わあ、ちんどん屋ってお父さんやお母さんから聞いたことあるけど初めて見た!」
志波 拓郎
は、愉快げに練り歩くチンドン屋に目を輝かせる連れの
高梨 彩葉
をそっと窺う。
(……これって……)
彩葉の手に握られたチョコバナナ。
この暑さでチョコが溶け指先に落ちる。
可愛らしい舌がぺろり、それを舐めとる。
「……? どしたの拓郎?」
「あ……いや……」
なんとなく視線を逸らした拓郎は、彩葉に見えぬようぐっと拳を握る。
(……デートだよな、うん!)
デートである。まごうことなきデートである。
そう確信した次の瞬間、拓郎は険しい顔であたりをきょろきょろ伺った。
(よしっ、
兄貴
はいないな)
警戒しているのは、非常に弟ラブな兄である。弟としてはデートに出歯亀するような真似だけは止めてほしい。いや、出歯亀で済めばまだいい。彩葉さんの前であんなこととかこんなこととか……などと考え始めると、まるで某殺し屋漫画の主人公みたいに眉間の皺がぐぐぐ、と深くなる。
「拓郎さっきから何やってんの? でれっとしたり、しかめ面したり……」
「は……そうだった……か?」
恥ずかしかった。表情を戻すために2、3度頬を叩かなければならなかった。そして冷静に考える。
まあ、兄には絡むなと念押ししといたし、何処を見るか言ってないから大丈夫だろう。
と、ふいに彩葉が強く拓郎の手を引く。
「えっ、彩葉さ……」
「見て。なんだろ、あれ? 何かのイベントかな? 行ってみようよ!」
参道商店街の一角に人だかりができていた。
紅白の垂れ幕でおめでたく飾られたステージには黒光りするカラオケセットとスタンドマイク。
司会者が「さあさ、お次の方いらっしゃいませんか」と挑戦者を募っている。
「へえー島民カラオケ大会、だって。そういえば私、拓郎が歌ってる姿って一度も見たことがないなぁ」
彩葉はにしし、と悪戯っぽく笑うと、上目遣いに拓郎を見た。
「ねぇ、拓郎。カラオケ大会に参加してみない?」
「え? 彩葉さんが……じゃ、なくて……自分が!?」
「そう。拓郎の歌ってる姿見てみたいなー」
「いや、二人でとか……カラオケボックスならいいけど……コレ、たくさんの人前で歌うんだよ、ね……?」
戸惑う拓郎に、彩葉は甘えた声で追い打ちをかける。
「拓郎の、ちょっといいとこ、みてみたーい!」
まったく罪作りな彼女である。
拓郎の気持ちは鳴門海峡の大渦に巻き込まれた小舟のようにぐるぐる揺れる。
(歌自体は別に平気……恥ずかしいだけだ。恥ずかしいだけなら……彩葉さんが見たい、このステージで見たいといった……それを断ることは男としてどうなんだ?)
そうして彼は覚悟を決めた。
「……やる、いってくる」
拓郎の思いつめた表情に、彩葉はちょっと焦った。
(あ、あれ、なんか死地に出ていくような兵士の顔立ちになっちゃった。煽りすぎちゃったかな?)
「た、拓郎? 煽った手前こういうのもあれだけど嫌なら無理しなくていいんだよ?」
しかし拓郎、やると決めたらやる男。陸上部男子の身軽さでひらり格好よくステージに跳び上がると、スタンドマイクを握る。司会者に小声で選曲を伝える。すぐさまイントロが流れ出す。
「しばっちー、頑張って!」
彩葉の声援に拓郎は力強く肯く。
十八番のハイテンポな洋曲だった。早口の英語の歌詞が、彼の喉から澱みなく流れる。ふだんは朴訥な男なのに、歌うと別人のようだ。
(うわあ……拓郎、歌じょうずだなぁ。歌ってる姿もやっぱりかっこいいや)
頬を染める彩葉にアピールするように、拓郎はステージの上で爽やかに笑う。
◇
ちょうどその頃。
拓郎ラブなお兄ちゃん、
志波 武道
は、迷子の男の子の手を引き歩いていた。会場スタッフの武道は、その陽気さと人懐こさを買われて迷子担当に抜擢されていたのだ。
「この子のおかーさんいませんかー?」
声をあげるが、周りの人は首を振るばかり。なかなか家族に遭えないので、男の子は大きな瞳にみるみる涙をためてゆく。お母さんも弟も僕を置いて迷子になっちゃだめじゃないか……などと呟きはじめる少年に、武道は足を止めてしゃがみ込んだ。少年と視線を合わせる。きっと彼はすっごく強がってる。安心させてあげたい。
「ほんとだよなー。でも心配スンナ。お母さんと弟君は俺がきっと探してやるぜーい」
ほんと? と少年が顔を上げる。
「ほんとほんと。実はさ、おにーちゃんにも弟がいるんだぜーい。可愛い愛しい弟なのさー。こう見えて弟探しは得意だから君の弟の匂いもわかるかもなー。くんくんくん!」
おどけて笑う武道の携帯が鳴った。他のスタッフから、お母さんが見つかった、という報せだった。
武道は少年にウィンクして、もうすこしだけやさしい嘘を続ける。
「ほら、おにーちゃんには分かったぞ! 向こうだ! 一緒に行くぞー」
果たして少年と彼の家族は、カラオケ会場で再会した。結局のところ少年が、カラオケのところに行くよ、という母の言葉を聞かず、大好きなお面を一心に眺めていたらはぐれてしまった、ということだったらしい。何度も頭を下げて去ってゆく親子の姿を、武道はにこにこと見送った。
と、そのときだ。
「こ、この声……!」
振り返る。聞き覚えのある声。すごく……いい声!
「たあ坊……!」
愛する弟が、ステージの上で立派に熱唱しているではないか。
駆け寄って抱きしめたい気持ちを必死に抑える。今日は絶対絡むな、といわれていたのを思い出して。武道は街路樹の幹に身を隠し、遠目からそっと眺めるだけで我慢した。それでも弟の晴れ姿を見れただけ嬉しい。
「お仕事頑張ってるから……神様がご褒美をくれたのかな……」
うん。そうかもしれない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
阿瀬春
笈地 行
雨音響希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
91人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月09日
参加申し込みの期限
2014年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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