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指揮に合わせ、
御陵 春哉
はトランペットの伊左衛門から唇を離す。
(演技は何度か練習で拝見しましたが、やっぱり皆さん素敵です)
トランペットパートが暫く無い間を見計らい、周りの演奏をしっかり聴きながらも、この時だけは観客の視線で、春哉は舞台を見つめる。
(ああっ、紅葉先輩今日もお美しい!)
普段は恥ずかしがり屋の紅葉先輩が、今は完全に役になりきり、生命力に溢れるダンスと歌を披露している。
ちらりと視線を動かせば、真剣な表情でオーボエを奏でる
花厳 望春
が見えて、春哉は何故か少しホッとする。
(彼からはマイナスイオンでも出ているのでしょうか)
知らぬ間にしていた緊張が、彼のお陰で和らぐ気がする。
春哉は耳を研ぎ澄ます。
高音域を翔ける望春の音に柔らかな風を与えるように、セレッソがチェロを奏でる。
役を演じる友人達が楽しくステージに立てるように。
音を奏でる友人達がのびのびと演奏出来るように。
セレッソは小柄な身体で1/1サイズのチェロを支え、全てを支えようとする優しい音を伝え続ける。
(またこうやって演奏ができるなんて凄くうれしいノ!)
自分の楽器を失くしてしまったせいで、もう二度と演奏することはないかもしれないと思っていた。けれど今、こんなに大きな舞台で演奏が出来ている。
小さな身体いっぱいに喜びを満たし、セレッソは大好きなチェロを弾く。
セレッソの音に支えられ、思わず疾走しすぎそうになる望春の音を、
篠崎 響也
のヴァイオリンがそっと押し止める。他のメンバーの音に合わせ、丁寧に奏でられる真面目な音に合わせ、春哉は結婚式の終盤を知らせるトランペットの音を情感豊かに吹く。
「真夜中の鐘が聞こえるだろう、恋人たちよ。さあ、もう妖精の時間が始まる」
大公シーシアス役の
神嶋 征一郎
が、噛まないまでもどこかぎこちなく、それでも何とか役に入りきった演技と精一杯の笑みを見せる。
シーシアスの宣言を合図に、華やかな結婚式の場面が一転する。
人の時間が終わる。
次に始まるは、夢とも現とも知れぬ妖精の時。
場面の転換に合わせ、響也は周囲の流れを素早く確認する。舞台の役者の入れ替わり、場面の切り替わり、奏者と指揮者、その全てに向ける集中を一切途切れさせず、演奏を進める。
舞台に現すは、結婚式を終えた後、灯りの一切落ちた大公シーシアスの宮殿。
余興の芝居も音楽も、全ての絶えた静寂に、色鮮やかなリボンの帯をたなびかせ、妖精パックが現れる。客席に向けて芝居がかったお辞儀をして後、見事なトンボを切る。宙返りの最中も離さなかったトロンボーンを合図のように空に掲げて、
――瞬間、消えていた音楽が弾けて舞う。
狂喜乱舞の妖精パックを表すは、
神嶋 征一郎
のヴァイオリン独奏。
舞台場所の良さもあり、ヴァイオリンの艶やかな音が夏空に伸びてゆく。
狂騒的にさえ聞こえる征一郎のヴァイオリンの音を浴び、
鴇波 羽衣
は取り得である身のこなしを最大限に活かす。本物の妖精パックに見えるよう、軽やかに舞台狭しと跳ね回る。
征一郎の狂奔するヴァイオリンに、響也の端整なヴァイオリンの音が併走する。協奏に入るその刹那、征一郎は弾き方を変える。
普段の弾き方とは大分異なる、繊細で華麗な征一郎の音は、響也の正確無比な音を逆に際立たせる。互いに互いの音を高め合う二つのヴァイオリンの音に乗って舞台に現れるは、妖精王オベロンとタイタニア。
手に手を取り合い、二人は舞台の央に歩を進める。
仲睦まじい王と女王の周りを妖精パックがくるくると舞い踊る。そうしながらトロンボーンを吹き鳴らそうとして、羽衣は足を滑らせた。
転びそうになる羽衣の手を、オベロン役のロベルトが咄嗟に握る。観客の視線を一手に引き受けようと、タイタニア役のエリューシアが親譲りの舞台度胸と本番の強さを発揮し、伸びやかに美しい声を舞台いっぱいに響き渡らせる。
(後で倒れてもいいから、今だけは私に力を貸してください、お父様、お母様)
真摯な祈りさえ帯びた声で、タイタニアは歌う。
水を得た魚のように生き生きと女王を演じ、歌いながら、
(……淳也)
先日不思議な縁日で再会した、今は亡き初恋の人を想う。
タイタニアの歌に興を得たアドリブで、ロベルトは羽衣の手を取ったまま、その場でくるり、威厳がありながらもおどけた動作で舞ってみせる。専門でない割には充分な演技を見せるロベルトに勇気を貰い、羽衣はミスを挽回すべくトロンボーンを精一杯に吹き鳴らす。
奏者と演者が一体となって舞台に響かせる音に乗せ、エリューシアは夏の夜の夢の終わりを歌う。
(この高揚感、癖になりそうです)
目前の観客席に向け、背後の仲間達に向け、感謝を籠めて歌を捧げる。
(舞台に立たせて下さり、本当に有難うございます……!)
体全てを楽器にして声を奏でるエリューシアの翠玉色の瞳が、ステージ全体がよく見渡せるだろう観客席の中ほどに位置取って座る
五十士 柊斗
を捕らえた。
妖精の女王タイタニアを観客席から菫色の眼で見つめていて、柊斗はふと、
――ネコフェスにはお出でになられますか
エリューシア・セリアン
から届いたメールを思い出した。あまり興味の無かったネコフェスに、けれど足を運んでみようと思ったのは、スターステージで行われる『真夏の夜の夢』に彼女が出演するとメールで聞いたからだ。
舞台の後、二人でネコフェスを回ろうと約束も交わした。
(そういえば)
偶然以外で連絡を取って会うのは初めてだったのではないか、そう思い至って、柊斗は普段感情を上らせない頬をほんの僅か紅く染める。
高く低く、澄み渡る空のような、深い森を駈ける優しい風のような声でエリューシアが歌う。
以前偶然二人きりになった際に聞いた、柔らかくどこか寂しげな歌声を思い出す。あの時とはまた違う、妖精の女王という役柄に見合う力強い歌声に耳を傾ける。
(音楽にはそれほど詳しくはないけれど……)
妖精の女王の威厳ある衣装の袖を夏風になびかせ、銀髪の少女は伸びやかに堂々と喜びの歌を謳い上げる。
(こういった舞台もよく似合っている)
舞台両端では様々な楽器を奏でる人々が居る。舞台の央には妖精王オベロンが要とばかりに立っている。舞台狭しと駆け回り跳ね回る妖精パックも居る。そのそれぞれに魅力的な人々ではなく、気付けばエリューシアただ一人を眼で追っていることに気付いて、柊斗は淡く苦く、笑う。
それが何故なのか、柊斗が心の内に深く深く仕舞いこむそのうちに、真夏の夜を連れ、王と女王が宮殿を去る。
再びの静寂に、残るは妖精パックただひとり。
「――私パックは正直者、」
羽衣は最後にしてパック最大の見せ場である後口上に臨み、客席に向けて特に情感を込めた一礼をする。
「幸いにして皆様のお叱りなくば私も励みますゆえ、皆様も見ていてやってくださいまし」
それでは、と悪戯妖精パックは満面の笑顔をあげる。
「おやすみなさいまし――」
降りる幕の代わりに楽団が明るい音楽を奏で、NCC代表代行の
篠崎 響也
が前に進み出る。背筋を伸ばした真摯な礼を客席に向け、
(それ程アドリブも利かせられないが)
「この音楽劇に関わったメンバーの紹介をさせて下さい」
舞台裏に引いていた演者を、本名と役名を合わせて呼び出して行く。舞台に役者が揃い踏む。衣装の鮮やかな色が返り咲く。演者達がそれぞれの役柄に添うた一礼を見せ、客の喝采を浴びる。
スターステージに再び広がる、人と妖精の入り乱れる不思議の世界。
その世界に更に華やかな彩りを添えて、舞台の左右で奏でられる音楽。
大公シーシアスが永遠の愛の宣誓をするかの如く優雅に一礼するに合わせ、胸元を飾るリボンが夏風にたなびく。女王ヒポリタが躍動的に舞い踊れば、その魅惑的な肢体を飾るフリルが賑やかに揺れる。
ライサンダーとハーミアが手を繋いで仲良くお辞儀をする度、デメトリアスとヘレナが抱き合う度、彼らの纏った衣装のリボンやレースが真夏の光を躍らせる。
妖精パックが宙返りや側転を見せる毎、女王タイタニアの美声に合わせ妖精王オベロンが厳かに歩む毎、まるで彼らが本当に空を駆けるかのように衣装が風を孕む。
「舞台、すごかったね」
一針一針心を込めて制作した衣装を最後まで見届けようと観客席に座った
高尾 日菜
は、きっと同じ思いでいるはずの隣の
葛城 璃人
の手をぎゅっと握る。
「皆、Lechatの衣装を着ているね」
舞台を鮮やかに彩る衣装を見つめたまま、璃人が小さく頷く。
「私、りぃちゃんの夢を手伝えてよかった」
ネットゲームから始まった恋人の夢が、今は現実世界で形になっていることが心の底から嬉しかった。日菜は璃人に向けて頭を下げる。
「お手伝いさせてくれて、本当にありがとう」
「一人じゃ絶対こんなことできなかったのです」
日菜の手を強く握り返し、璃人は首を横に振る。思いを伝えられる言葉を探して、瞳が舞台上を彷徨う。
「物理的にもそうですけど、そうじゃなくって。りぃ一人のものじゃなく、りぃと日菜さん、二人のLechatだから……」
迷った視線が、日菜を見つける。恋人を見つめ、言葉を見つけ、璃人は微笑む。
「もっと皆に知って欲しいな、着て欲しいなって思ったのです」
日菜の瞳を見つめ、璃人はこちらこそと頭を下げる。
「お疲れさまと、ありがとうございました」
璃人の心からの感謝を受けた途端、日菜の胸に今まで頑張ってきた色々なことが真夏の風のように押し寄せた。胸が熱くなる。視界が滲む。慌てて瞬きをして、けれど涙が頬を伝った。
「……私、これからもお手伝いして、いいのかな」
「それからそれから……」
璃人は俯く恋人の涙伝う頬を掌で包む。悪戯っぽく、パートナーである日菜の瞳を覗き込む。
「これからも、よろしくお願いしますです!」
これからもずっと一緒に頑張っていきたいという想いの込められた言葉がすごくすごく嬉しくて、日菜は泣き笑いの表情で頷く。
「――続いて、奏者の紹介を」
代表代行である響也に楽器名と氏名を合わせて紹介され、奏者達が一フレーズずつ音を奏でてゆく。
「ヴァイオリン、
神嶋 征一郎
。彼は、シーシアス役でもありました」
呼ばれ、征一郎は無愛想に目礼する。ヴァイオリンを構え、
(どう表現するかは音にどう自分の気持ちを乗せるかで大分変わる)
奏でる音は、客の心を掴み盛り上げる、流麗で丁寧な音。
「ハーミア、
最上 るるか
。彼女は、フルートも」
響也に名を呼ばれ、るるかは衣装の裾を翻してくるり、ターンしてみせる。
(あんなに練習したんだもん)
自信をもって、と自分を鼓舞し、フルートを構える。唯一のソロパートを一生懸命に奏でる。
(あたしだってクラ同の一員なんだから)
何とか無事にフルートの一節を吹き終え、安堵の息を吐くるるかに向け、舞台袖で照明の手伝いをしつつ待機していた
塔尾 松生
は惜しみない拍手を送る。
(うん、やっぱりここが一番演奏が聴ける特等席よね)
皆のがんばりを、一番近くに観る事が出来た気がする。
(なぎさ先輩、すっごく上手だったけど、どこかであの歌声聞いたことがあるような……?)
首を傾げる松生の耳に、
「最後に、舞台を裏で支えてくれた皆も、紹介させてください」
響也の思いがけない言葉が届いた。
隣で拍手をしていた
鳳翔 皐月
も、やっぱり意表をつかれた顔で軽く頬を引っ掻く。
本番中は音響機材や照明の操作に駆けずり回り、今は静かに舞台袖から舞台上の人々を見守っていた
斑鳩 遙
が、どこか気恥ずかしそうに小さく眉を顰める。
それでも、名を呼ばれてしまえば、
「裏方だけどな」
「水をさすのも悪いし付き合うか」
困ったような笑みを浮かべつつ表舞台に顔を出す大人二人を追い、松生も舞台の端に立つ。
温かな拍手と真夏の陽射しを浴びて、全員総出で観客に挨拶をして後、指揮台に
浅山 小淋
がもう一度立つ。
最後に簡単な一曲を寝子島クラシック同好会全員で協奏し、彼らのネコフェスは幕を下ろす。
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
1000人
参加キャラクター数
91人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月09日
参加申し込みの期限
2014年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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