【ネコミケ】修羅場を超えろ！寝子島大爆発！（芸術的な意味で）｜リアクション

【ネコミケ】修羅場を超えろ！寝子島大爆発！（芸術的な意味で）

　気が付けば、常盤による逆撮影会だった。
「いいよー最高！　羞恥心かなぐり捨てて！」
　ちなみに、２人の今の服装は、魔法少女姿だった。
　常盤のデビュー作に登場するヒロインの魔法少女とライバルの黒い魔法少女のコスプレ衣装。
　八十八旗がピンクのひらひらヒロイン姿、志波が黒ゴスロリのライバルの衣装をまとって絡みまくっていた。
「二人ともよく似合ってる！　まるで百合だね！　いや実際はホモだけど！」
　常盤はよだれが垂れているのにも気が付かない熱中ぶり！
　一方、傍らで観察している時枝も、何故か魔法少女の衣装に身を包んでいた。
「時枝さん、超可愛いよー！　そのままウチのサークルの売り子で出てよー！」
「はぁ、お手伝いできるのなら、考えます」
「前向きな検討をよろしく！　さぁ、まだまだイクよー！」
　常盤の撮影は深夜まで及んだ。

　男子２人が帰宅後、常盤は禁断のネタに着手していた。
「ふふふふ……、ＢＬは爆発だー！　ウォルター×桐島本第三弾の構想が沸いてきた！　その高慢ちきな表情をぐっちゃんぐっちゃんにしてやる！」
　勢いに身を委ねて書き殴る常盤は、神魂が切れた朝に「これ学校に提出したら停学モノじゃない！？」と、最高傑作をぐぬぬと握り締めることとなるのだが、まだそのことに気が付いていない様子。
　時枝は先ほどの騒動でインスピレーションを得たらしく、純愛小説を一気に書き上げていく。
（なんだか書き上げないと寝付けなくなってしまいましたね……）
　この機会に、溜め込んでいた小説のネタを出し切ろうと時枝は心に決めた。
　そして、書き上げたら寮友に読んでもらおうと思うのだった。

　後日、時枝は常盤とともに印刷所へ入稿へ向かうこととなる。
　寮友の挿絵入りの同人小説を、ネコミケで販売するために。