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◆
こんなに暑いと、花屋さんだってなかなか人が来ないもので。
お客さんが少ないから店番抜けていいよ――と言われてしまい、
花咲里 瑞樹
は少し考えを巡らせた。
(どうしようかな、どこかに出かけちゃおうか)
空には当然、暑さの原因である太陽が輝いている。この中出かけるのはなかなかハードだろうけど。
そんな時、ふと思い出したのは、ついこの間見た不思議な夢。時計屋さんと出会った、ある一夜。
「……お店、本当にあるのかな」
確か、旧市街にあると言っていたっけ。
どうせ他にすることもないし、出かけるのもいいかもしれない。
「住所は……こっちかな」
旧市街、としか聞いていないけど。時計屋さんなんて、そんなに沢山あるものではない。
店先をきちんと確認していけば、それらしき店を見つけるまでにそれほど時間はかからなかった。
『思い出の宝箱』の文字と懐中時計が描かれた看板。そしてドアには、『仁科時計店』と書かれた小さなプレートがかかっている。
「ここ……だよね」
自分自身に確認するように呟いて。勇気を出して、扉を開けた。
「わっ……すごい」
思わず、声がこぼれた。
木造の店内には、柱時計や掛け時計のような大きなものから、腕時計や懐中時計といった小さなものまで、様々な時計が飾るように陳列されていた。
アンティーク調の珍しい時計も多く、ちょっとした時計の博物館のような――そんな印象を受ける。
きょろきょろと見回しながら、店内を奥へ進む。他に人影がなくどうしようかと迷っていると、
「はいよ、いらっしゃい……あ?」
聞き覚えのある声。
視線を向ければ、そこには
仁科 宝良
が居た。
「……あっえ、その…こ、こんにちは……」
思わず冷や汗をかきながらも、
「お前はたしか…花咲里だったか…?」
自分のことを覚えていてくれたようで、ちょっと胸をなでおろした瑞樹だった。
――とんだ珍客が来たものだ。
あれは妙な夢だとばかり思っていた宝良も、こうして目の前に瑞樹が居るからには考えを改めざるを得なかった。
「こう言うのもおかしなもんだが、久しぶりだな」
なにせ以前の出会いは夢の中、この表現は正しいのかどうか。
「は、はい。お久しぶり、です。覚えててくれたんですね」
「ん、まーな。……あの夢のこと、お前も覚えてたわけか」
はい、と瑞樹が頷く。
「で、今日はどうした」
「その、この間時計見せてくれる、って言ってたから」
おずおずと口にする瑞樹。しかし目はそれと対照的に、時計への興味に輝いている。
時計に興味があるなら――と、あの夢の中でそんな話をしたのは、宝良も覚えていた。
「ああ、やっぱりそうか。夢ん中で言ってた、俺が作った時計はそっちにある」
そう言って彼がさした先にあったのは、懐中時計。
「『思い出の宝箱』って名前だ。……俺にゃ似合いもしねえ名だがな」
小さく肩をすくめた。
店内の時計はどれも素敵だったけど。
教えてもらった『思い出の宝箱』は、特に綺麗だと思った。
「綺麗だなぁ……」
眺めているうちに、自然と言葉がもれる。こんな綺麗な時計を作ることのできる宝良は、凄いと思う。
自分が不器用だから、なおのこと。
見入っていると、宝良が後ろから声をかけた。
「しかし、よりによって今日にすることもなかったんじゃねえか? 暑かったろうに……」
冷えた麦茶でも出してやる、と言う彼に振り返って「お構いなく」と返す。
その時、ふと彼が指輪を嵌めている気が付いた。
「ご結婚、なさってるんですね」
瑞樹には、当然まだまだ先の話。いいなぁ、なんてつい呟いてしまう。
「ん?」
不思議そうな顔をした宝良だったが、すぐに瑞樹の視線に気付く。一瞬、自分の指に輝くソレを見やり、
「指輪……あぁ。いや、俺ぁ結婚はしてねえよ」
違う違う、と顔の前で手を小さく振った。きょとんとする瑞樹に、
「……ま、色々あってな。大切な約束だった。今じゃ大して意味はねえ」
小さく笑ってみせる。瑞樹には、それがどこか寂しげなものに見えて。
自分の言ったことを、後悔した。
「……ご、ごめん、なさい」
気を遣わせてしまったようで、申し訳ない気持ちが胸の中で頭をもたげた。つい、表情もその気持につられてしまう。
「んな暗い顔すんな……ほら、時計もっと見せてやるよ」
言うなり、宝良は懐中時計のたくさん入った箱や、珍しいからくり時計を引っ張り出す。
そんな彼の姿に、『怖い人』という印象が変わっていくのを瑞樹は感じた。
(……どこか寂しくて、優しそうな人)
そういう風に、思えたからだろうか。
たくさん時計を見せてもらって、店を出る時。
扉に手をかけ、少し彼の方を振り返って、
「また来てもいいですか」
なんて、尋ねていた。
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担当ゲームマスター
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月29日
参加申し込みの期限
2014年06月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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