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Summer night pleasur
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●仮面の下、胸の裡●
「斑鳩さんは理系な印象でしたが、なるほど研究畑の方でいらしたんですね」
「ああ、日向さんはどんなお仕事を?」
「俺は会社勤めでして、しがないサラリーマンですよ」
ボックス席の、絶妙な座り心地のソファに合い向かいに掛けた透と遙は、当たり障りのないお互いの仕事や趣味の話を肴に酒を酌み交わしていた。
「ところで、先ほどは人違いをなさったようですが……ご友人とお間違いになったんですか?」
「……」
雰囲気と違わずやんわり尋ねる透の顔を、遙は酒を含みながらチラリと見遣る。
変わらぬ柔和な笑み。
だが、何処となく感じる胡散臭さを、彼は感じ取っていた。
(言動と中身がちぐはぐなような……勘繰りすぎか)
湧いた疑念を切り離し、遙はグラスを下す。
「実はもう故人なんだけれど……時任彼方という人物をご存知か?」
「時任……もしかして、ピアニストの?」
メディアへの露出が多く、早逝した若き天才ピアニスト。
音楽の分野の人間でなくとも、TVや雑誌で知っていてもおかしくはなかった。
まして飛躍が期待されている中での自殺とあれば、騒ぎ立てられて然るもの。
「あいつが何故そんな最期を選んだのか、俺にも分からない……知りたいんだ、とても」
そう口を滑らせて、遙は少々拙いと感じた。
酔いに任せたとはいえ、得体の知れない男の前で口走ってしまうなど。
「……そうだったんですか」
透はしばらく、軽く瞼を伏せていた。
その眼差しがツイと遙の手許を滑る。
目に留まったのは、よく使い込まれた風合いの腕時計。
「その腕時計はスイス製でしょうか。少し見せて頂いても?」
話題を変える素振りで、話を差し向ける。
「これか、随分使い古しだが……」
ほろ苦さを薄れさせながら、遙は時計を巻いた腕を少し持ち上げた。
「こういうのは、使い込めば使い込むほど味が出てくるんですよ」
とうそぶきながら、透はすっと伸ばした指先で時計に触れ、目を閉じた。
その瞬間、映画のフィルムのように瞼に過ぎっていく光景――
大学の講義とバイトで忙しく過ごす、今よりも若い遙の姿。
実家の援助を断り、奨学金と自らの稼ぎで暮らしていた彼を憐れむように、TVか何かで見覚えのある青年――時任彼方――が自らの腕から時計を外し、遙に投げて寄越した。
「お前、今日誕生日だったろう? 忘れていたのか」
冷笑めいて届く友の声に、彼は苦い顔を浮かべた。
「……良い時計ですね」
「……」
瞼を開いて告げる透の様子に、遙は違和感を覚えた。
どんなに完璧に隠そうとしたとて、今ここではないモノを観た直後は、誰しも隙が生まれるものだ。
遙は徐に眼鏡を外した。
「俺は、嘘つきを見抜く特技があってね」
裸眼のまま、怪訝な視線を向ける透の目を長く凝視する。
――何処かの家庭、異国の血が混じっているらしい、可愛らしい子供が部屋の隅に立ち尽くしていた。
不機嫌な空のように怒号する、男女の声。
金髪に緑の瞳の女性と、かなり酒の入った様子の男性が激しく言い争う様子を、子供はただ、何の感情も映していない目で眺めていた。
――場面は移り変わり、肩を怒らせて荷物を纏める女性の背。
女性は自分を見詰めている棒立ちの子供に一言二言告げて、彼を残したまま扉の向こうに消えていった。
「如何でしたか?」
険のある眼差しの彼の前でも、透は変わらず穏やかな笑みを浮かべている。
(……幼少期の体験が屈折の原因か、安直だな。もっと底がありそうだが)
別れ際、何があったか二人はお互いをイメージするカクテルを奢る事にした。
透はセブンス・ヘブンを頼み、遙はキス・イン・ザ・ダークを透に。
「どうも俺には、貴方が見た目通りの人間には思えない。悪魔的で冷笑的、メフィストフェレスに喩えられた性悪な友人によく似ている」
遙の射抜くような目を浴びながら透が浮かべた笑みは、整っている分だけ冷ややかだった。
カウンターでひとり、遙はセブンス・ヘブンのグラスを傾ける。
透の瞳にはごく仄かにだが、愉悦の影が揺れていた。
もやのように白くけぶる液体の中で、緑のマラスキーノ・チェリーが転がる。
嫌悪とは裏腹に、頭をもたげる好奇心。
それは、亡き友人への想いを彷彿とさせた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月21日
参加申し込みの期限
2014年05月28日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月28日 11時00分
参加キャラクター一覧
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