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ご先祖様、奮闘す。
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矢萩 秋
と
矢萩 咲
の姉妹は唖然として目の前の娘を見つめていた。
二人の視線の咲で妖艶に笑うのは、咲とそっくりの娘。彼女は真っ赤な着物を肌蹴させ、ふわりと宙に浮いている。
「なっ、なんですか貴女は! そんな乱れた着物の着方して……破廉恥です!」
頬を赤くして肩を震わせる委員長気質の咲。
「カカッ! 矢萩瀧、降臨じゃ!」
しかし着物の娘はその言葉に耳を貸さず、楽しそうにその場でくるりと回る。ふわりと着物の裾が翻り、透けた足があらわになった。
「矢萩瀧ですって!?」
その名に覚えがあるのか秋は忌々しげに舌打ちする。
「知っているのですか! 秋姉さん!」
「かつて『千里眼』を自称した矢萩家一の悪女よ。本当に先読みの力があったかどうか知らないけど、悪徳な商売に浮気――色々無茶苦茶なご先祖様よ」
咲の問いに答えた秋は警戒を露にしたまま先祖を睨みつける。それが面白いのか先祖の口元が弧を描く。
「ほぅ、儂の事をよく知っておるようじゃな。じゃが所詮は儂の助言を無視した男の娘、先祖への礼儀がなってないのォ………」
くつくつと喉を鳴らして先祖が笑う。
「出来婚だろうと駆け落ちなどせずに本家を継いでおれば、慣れぬ苦労の末に借金を残し死ななかったものをな」
先祖軽く鼻を鳴らしてじろりと秋と咲を見下ろした。
「……まあ貴様らの親への文句を言っても仕方ないか」
「うちの馬鹿親の事、ディスんのやめてくれない? いくらダメダメな人達でも、あんたみたいなのよりよっぽど尊敬できる人達だわ」
秋は冷えた声で言い返す。少なくとも両親は他人を食い物にするような人間ではない。ただ不器用だっただけだ。
「何の用よ。」
「不出来な子孫共に助言してやるのじゃ! 感謝せんか!」
尊大な先祖の言葉に咲はふらりと立ちくらみを起こす。
「ご先祖様……こんなのがご先祖様……しかもよりにもよって咲そっくり」
よりにもよって現代まで語り継がれる悪女と瓜二つ、と絶望する咲。
「姉よりも貴様の方が儂の血が濃いからな。容姿も似よう。……貴様が儂に似ておるだけなんじゃがな」
先祖は半目で咲を見、釈然としないまま呟いた。
そして気を取り直した先祖は咳払いをひとつ。
「では、助言じゃ」
厳かな雰囲気を纏い、先祖は語る。彼女の千里眼が淡く光を帯びた。
「秋、貴様は妹離れしろ。でないと咲も末妹の槇も行かず後家確定じゃぞ」
それは子孫を心配しての助言だったのだが、当の秋はこの世の終わりのような顔をした。
「なっ! それは私に死ねと!? 甘味と同じくらい妹二ウムが必須な私に死ねと!?」
「何じゃその妹二ウムって」
「妹から発する素敵成分に決まってるじゃないの! ……えっ? そんなことも知らないの? やだー……」
素で呟く秋に、ぴしっと先祖の額に青筋が浮かぶ。
「阿呆かー!!」
どんがらがっしゃん!!
先祖の怒鳴り声に続き雷が落ちた。
「だから姉妹揃って行かず後家になるんじゃ! 妹離れせい!」
「嫌よ! 咲も槇も私が大事に育てて米寿まで面倒を看てあげるんだから!」
「看られるのが貴様じゃから助言しておる! 貴様あと少しで糖尿病予備軍なんじゃぞ!? このままいけば確実に病が進行して和菓子屋終了じゃ! 甘味を控えろ!」
ガーン!! と秋は顔面蒼白になる。
「なん……だと……? 甘味まで奪うと言うのか……この、鬼! 悪魔! ご先祖様!」
「やかましい! 子孫が絶えそうになってる儂の身にもなれ!!」
「うわーん! 咲! お姉ちゃんどうすればいいの!」
咲に泣きつく秋。
「助言に従えと言っておろうが!!」
怒鳴る先祖は鼻息荒くもう一人の子孫に目を向けた。その目にびくっと咲は後ずさる。
「続けるぞ。咲よ、貴様は高校卒業するまでに将来の伴侶を見つけろ。只でさえ男運最悪な貴様に教えてやる。良縁は高校に集中しておる! さっさと姉離れせんと行かず後家確定じゃ!」
「……咲は別に結婚できなくても……というか、リア充みたいなイチャイチャなどしたくないですし……」
しおらしい態度を先祖は鼻で笑う。
「飾るでないわ。破廉恥嫌いと言っているが、本当は疼いておるんじゃろ? 儂に似て性欲が強いんじゃ、我慢する事はないぞ?」
「なっ!? そんな疼いてなんてないです!」
咲は間髪入れずに反論する。必要以上に慌てているなどと気づきもせずに。
「……トラウマか。あれ以上の事、儂もされたがな」
その呟きは小さく子孫達には届かない。
「トラウマなぞ何かで上書きすればいいじゃろ、問題にもならん」
早口で言い捨てる先祖の言葉に咲の目付きが変わった。
「あれが……問題にもならないですって?」
ぼそりと呟く声は地を這うように低かった。ゆら、と咲は顔を上げる。
「……ふふふ……さっきから大人しく聞いてれば……それに秋姉さんを泣かして……もう許しません」
黒い負の感情が湧き上がる。それに気づいた先祖が顔色を変えた。
「いやいやいやいや!? 貴様ら儂の助言がないと本当に行かず後家なんじゃぞ? 矢萩家の血が途絶えるんじゃぞ? 大事なんじゃぞ!?」
切実に未来を案じる先祖だったが、キレた咲には通用しなかった。
「問答無用。地獄に戻れ、糞ご先祖様」
咲が大きく振りかざした拳から、黒いビームが発射され――
――先祖に直撃した所で、ぱちりと咲の目が覚めた。
夢のことを反芻する間もなく、飛び起きた咲は迷わず姉の傍へ行く。
「ふにゃ……? 何、どうしたの咲ちゃん……?」
寝ぼけ眼の秋は目を擦りながら妹を見た。咲は秋の手を握ると、切実なお願い事をする。
「とりあえず、姉さん。しばらく甘味の過剰摂取禁止で」
「ふぁ!!?」
午前四時という早朝。禁止令を出された長女の眠気は跡形もなく吹き飛んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
はと
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
ホラー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月11日
参加申し込みの期限
2014年06月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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