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ちいさなはつこい
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「スマホが無事だってわかればおとなしくなるだろ」
言って文貴は綺麗になったスマートフォンを飛鳥の手から取り上げ操作する。動作に問題はない。
「おいロックかけてねえぞこれ」
持ち主の無用心さに閉口しつつ、文貴はスマートフォンの画面を嘉穂に見せた。
「ほれ、壊れてねえぞ」
嘉穂は一瞬泣き止んだ。泣いたままでは画面が見えないと一生懸命涙を拭う。しかし涙は止まらない。それを見かねた圭花が前に出る。
「こっちを向いて泣き虫さん」
言って圭花は振り返ると『あっちを向いてて』と笑顔で威圧した。全員が明後日の方向を見たのを確認すると、彼女は嘉穂へと向き直る。
圭花の顔を見た嘉穂は目を丸くし――、すぐに吹き出した。
「ほぅら、涙なんてどこかに行っちゃったわね」
にっこりと満足げに笑う圭花に、みゆきが不思議そうに問う。
「どんな顔をしたの……?」
「企業秘密よ」
圭花は答える気がなさそうだ。よほど彼女はスゴイ顔をしてみせたのだろうか。嘉穂はまだクスクスと笑っている。圭花を見上げる度に吹き出しているほどだ。
嘉穂の機嫌が良くなったのを見計らって、飛鳥が優しい声で言う。
「嘉穂ちゃんのお願いって何?」
水を向けられた嘉穂は、つたない言葉で話し出す。
だいすきなおにいちゃんがいること。お仕事で寝子島からいなくなってしまうこと。勝手におにいちゃんのスマートフォンを持ち出してしまったこと。
――そして、どうしたらいいのかわからなくなってしまったことを。
大好きな人がいなくなってしまうのは、幼い嘉穂にとってはとても怖くて寂しいことだろう。そしてこれはこの幼い子供にとっての初恋だった。
覚えがあるのか、ねむると飛鳥は遠い目になる。
「真央ちゃんもおじぃと叔父貴大好きなのだ。だから嘉穂ちゃんの気持ちは分かるのだ~」
聞き終えた真央はうんうんと一人頷いた。
「他にも嘉穂ちゃんの大事なものと大好きなものあったら教えてほしいのだ」
「ママ! あとおばあちゃんと、おばあちゃんのおうちのねこさんのクロ!」
即答。よほど大好きなのか目がキラキラしている。
しかし、嘉穂の目はすぐに翳った。黙ってスマートフォンを持ち出したのは悪いことだとわかったからだ。
「……かほ、でんわをかえさなきゃダメ?」
我侭を言っていると嘉穂にも自覚があるのだろう。だからこそこの場から逃げ出さない。悪いことをしていると、誰かから叱ってもらいたいのだろう。
「なあ嘉穂」
その無意識の願いを汲んだのは文貴だった。彼はどかりと嘉穂の隣に座ると、飾らない言葉で言う。
「お前が宝物を隠されたらどう思う? その相手を好きでいられるか?」
俯いたままの嘉穂がゆっくりと首を横に振る。
「だろう? そのスマホは兄ちゃんの大事な物だ。お前がそれ隠して意地悪したら兄ちゃんとやらは物凄く困って、お前を悪い子だと思ったまんま遠くに行っちまうぞ」
その言葉に嘉穂は弾かれたように嘉穂は顔を上げた。
「やだ!」
「大好きな相手を困らせて楽しいか? そんな手ぬるい仕返しで満足か? ――本当に好きなら相手にとって何が一番か考えろ」
「ちょ、ちょっとフミッキおじさん! キツく言い過ぎだよ!」
慌てて飛鳥が袖を引いて止めようとするが、文貴の反応は冷淡だ。甘やかしてはならないと親の目線から断言する。
「キツい? でも誰かが言わなきゃいけねーこった」
「でも」
言い募ろうとする飛鳥だが、それより先に口を開いたのは嘉穂だった。彼女はぶんぶんと大きく首を横に振り、もう一度大きな声で言う。
「やだ! おにいちゃんにはわるいこっておもわれたくない!」
ふーふーと荒く息をする嘉穂の背をみゆきはとんとんと優しく叩く。
「素直になれたね、嘉穂ちゃん。きっと嘉穂ちゃんのお兄さんも素直な子が好きだと思うな」
反省している嘉穂に、みゆきは優しく言葉を重ねた。
「素直な嘉穂ちゃんは、これからどうしたいのかな?」
嘉穂は自分のつま先に視線を落とし、ぽつりと呟く。
「……おにいちゃんにあいたい」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
はと
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月09日
参加申し込みの期限
2014年05月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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