第二次ねこじま魔法少女大戦ブレイヴ！～ニンジャ襲来～｜リアクション

第二次ねこじま魔法少女大戦ブレイヴ！～ニンジャ襲来～

【Side：光】花嫁

　その頃、前線にいなかった鬼河内萌はというと？
　まだ光の国の城下町に居た。
「ヤッハ　シャンテン　イページャ　にゃんにゃん☆」
　召喚魔法と変身を同時に行い、巨大半猫騎士型ロボ『超（スーパー）魔導騎士ヴァルツァーン』に搭乗する鬼河内。
「新たな時代に誘われて、ピンキーモエ、華麗（カレー）に活躍☆　って、また魔法少女になっちゃった！？」
　最近よく魔法少女になるんだぁ、とあざといポーズで可愛さアピール！
「よーし、早速やるよー☆」
　モエは魔法のマイクで城下町の住民に呼び掛けた。
「こんにちわー！　ボク、ピンキーモエっていう魔法少女だよ！　今日はね、みんなにお願いがあるんだよ！」
　空飛ぶ巨大な猫の肢体にマッチョな人間の胴が付いた猫頭ロボからの呼び声に、住民たちは顔を見合わせた。
「それはねっ、闇の国の皇帝が花嫁を大募集中なんだって！　しかも何人でもオッケー☆　性別も問わないって！」
　モエ、大嘘八百乱れ打ちである。ちなみに魔法ではない。
　彼女もヤガ＝ミンや後木同様、皇帝をリア充（ただし相手の性別は問わない）にしてしまえば、この話は丸く収まると思っていた。
「花嫁になりたい人はヴァルツァーンに乗せてあげる！　闇の皇帝と結婚したいのなら、熟女でもオカマでも変態でも玉の輿になれるよ☆」
　玉の輿の言葉に、行き遅れたお姉様たちや濃厚なナイスゲイたちが殺到するではないか！
　どうやら、集まった者たちは光の国に不満を持っている者ばかりで、この際、亡命ついでに変態親父に嫁ぐと口々に語るのだった。
　その数、およそ30名。独身貴族特有の空気が機体内に充満する。
「たくさん集まったね！　それじゃ、魔法で花嫁姿になぁれ☆」
　モエは有無を言わさず、彼らをカレーが入った巨大寸胴に叩き落として煮込み始めた。
　これぞ変身魔法『カレーなるビフォーアフター！』なのだ。
「大丈夫！　ちょっと熱いかもしれないけど、温泉だと思えば気持ちいいよ☆」
　彼女の魔法にはカレーが欠かせない。仕方ないね。
　モエはヴァルツァーンを駆り、最高速度で闇の国の皇帝居城へ突撃していった。