第二次ねこじま魔法少女大戦ブレイヴ！～ニンジャ襲来～｜リアクション

第二次ねこじま魔法少女大戦ブレイヴ！～ニンジャ襲来～

【終戦後】

　生き残ったグレートシノビたちは英雄として讃えられた。
　チョーローからは『シノビスティグマ』なる聖痕を授けられ、次回、この世界で戦が起きたときは更なる忍パワーを発揮できるようになった。
「そうだ、これをあの黒いくノ一の少女に渡してほしい。約束の万能薬だ」
　そう言って手渡されたのは、どう見てもラー油だった。
「これから島の中央地区に出向き、忍者の国を建国する……。お主らのおかげだ」
　チョーローはにこやかに微笑む。
　そして顔を覆っていた頭巾を脱いでみせたのだ。

「いずれまた会おう。その時まで忍者鍛錬を怠らないようにな！　さらばじゃ！」

　３人の視界が、ぐらり、と急激に歪んでいく……。

　鬼河内は光の国へ戻ると、女王が投獄されるまさにその瞬間だった。
「女王の発案した魔法少女召喚儀式は欠陥があった！」
「魔法少女から魔女になるなんて！」
「女王の独裁を食い止めろ！」
　光の国の市民から石を投げられる女王。
　身勝手な理由で兵を徒らに死なせ、忍者たちに島の３分の１を奪われた責務を問われてしまったのだ。
「ナナーッ！」
　その時、ローブを纏った１人の中年男性が女王の名を叫んだ。
「いつか！　私が迎えに行きます！　だから、決して諦めてはいけません！」
　狂人が何か言っている。市民はそうとしか思わなかった。
　だが、この時初めて、女王ナナは気が付いた。
　誰もが自分を裏切ったのに、変わらず信じ続けてくれる人の存在に。
「……リッキー！」
　ナナは皇帝の名を初めて叫んだ。
「……待ってるわ！　でも、加齢臭きついのよ、あんた！　どうにかなさい！」
　最後まで憎まれ口を叩くナナに、皇帝リッキーは奥歯を噛み締めて牢獄を眺めるしかできなかった。

　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊　＊

「あれ……？　ここは、ねずの湯？」
　花風冴来が目を覚ますと、ボロボロの魔法少女の服を身に纏っていた。
「やだ……！　なにこれ！」
「ほう……、やはり……そそるな……お前……」
　哀坂時音が花風をお姫様抱っこすると、そのままねずの湯へ入っていった。
「ちょっと、待って！？」
「女同士……裸の付き合い……しようじゃないか……フフ」
　この後、銭湯を出てきた２人は、妙にじゃれあっていたという噂である。

　御剣刀も目が覚め、葉っぱ１枚の状態の自分になれていることに溜息が吐いた。
　八神修も珍しくダビデ像のような姿になっていた。
「使用人に衣服を届けさせよう。それまで、みんなで風呂に入ろうか」
　帰還者は全員、頷いたのだった。
「帰ったら饅頭作らなきゃ……。そんな使命感がお兄さんに湧き上がっているんだが」
「……今度向かう時は、持って行ってやろうな」
　霧生義兄弟、しばらく饅頭作りに没頭しそうだ。

　雨崎荒太郎と西野町かなえは仲直りをしていた。
「離れるのがさみしいよー、かなたーん♪」
「うちも切ないわー、こーたーん♪」
　早速バカップルぶりを発揮。
「あ～あ、こた子ちゃんのままなら一緒に入れたんやけどなぁ。って、うち何言ってんやろ！？」
　うちはノーマルだ、と言い聞かせる西野町である。

「ふんどしパライソ来たコレなのだ～！」
　ここぞとばかりに後木は褌アピールを欠かさない。
　ろっこんで召喚した相棒猫に配布用褌が入った風呂敷を持ってきてもらうと、下着のない人たちに進めるのであった。
　元忍者だった人々は、帰還時に褌姿になっていることに戸惑っていた。
「……意外と動きやすいかもしれません。でも慣れませんね」
　常闇は晒しと褌姿がやけに似合っていた。
「御剣さん、こっち見ないで下さい」
「痛ッ！」
　浅山に近付けさせまいと、常闇は御剣を蹴っ飛ばした。
　自分の褌姿を見られたくないというのもあった。
「……なんか悪い夢を見てました」
　添木牡丹はドッと疲れていた。

（……人魚姫、かぁ）
　やけに人魚姫の事が頭から離れない小山内海。
（……本当に、刀くんは私のこと、どう思っているのだろう？）
　自問自答が続く。
（あ、でも、ペッタンコ発言は許さない。うん、絶対許さない）
　そこだけははっきりと覚えているのだった。

　こうして、別世界のネコジマの権力闘争に巻き込まれた魔法少女と忍者の戦いは幕を閉じた。
　だが、戦乱の火種はまだ残っている。
　彼らが再びあの世界へ呼び出されるのも、そう遠い未来ではないかもしれない……！

＜To be continued !!＞

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あとがき

担当マスター：焼きスルメ
ファンレターはマスターページから！

ご参加いただきまして誠にありがとうございます。
乾物こと焼きスルメです。

今回は、前回の魔法少女のお話以上に皆さんが自由に動きまわっていて、
「君達のアクション、訓練されすぎだろ……」
と驚嘆するものばかりでした。
……しかし、その分、整合性やら帳尻を合わせるため、何かとアドリブを入れております。
そのあたりはご容赦いただきますようお願い致します。

◆ネタあれこれ◆
みなさんの覚悟が決まりすぎていて、葉っぱ１枚、むしろいらねぇよという猛者ばかりでした……！
らっ倫と交渉しつつ、出せるネタは書き尽くしました。
もしもアクションに書いたのにリアクション本文に登場していない場合、それはらっ倫に負けた可能性があります。
もしくは忍者に負けた恐れがあります。

魔法少女と忍者の名前が明記されていない方に関して。
前回の魔法少女シナリオ同様、称号としてリアクション内で名乗らせております。
前回と同じ場合、称号は別のものになっているはずです。

◆勢力変動について◆
ネタはネタとして、ギミック部分は真面目に判定するのが乾物式。
今回の各勢力の雑感はこちら。

・光側・
ネタの豊富さは随一。自ら闇堕ち希望者も随一。
それに対して、浄化に当たる魔法少女がほぼ皆無（存在したけど護衛のため動けない）でした。
故に終盤になると戦力が一変する、と判断させていただきました。
戦略というものも見受けられず、完全にスタンドプレー。
それが決して悪いというわけではありませんが、他の勢力の方が何枚も上手でした。
NPC魔法少女や兵隊への指示もないため、徒党を組んで攻撃してきた闇側に個別撃破される結果に。
結末の描写も、これらのことを踏まえております。

・闇側・
采配面は素晴らしかったです。
上手くNPC戦力を操り、少数でも多勢に対抗できる力を発揮できていたと思います。
闇側の浄化については、光側が超火力表現ばかりだったゆえ、浄化される前に撃破されていると判断しております。
各個人の心情アクションも、並々ならぬ情熱を感じました。
結婚式強行には驚きました。確かにガイドの穴を付いた盲点でした。
ですが、ストーカーまでやっちゃうほどの皇帝の気持ちを配慮していない点や、他の方の絡みで本文中の結果となっております。

・忍側・
暗躍しすぎー！！（褒め言葉）
一部、好き勝手に動くトーリョーたちの中、ちゃんと統率して行動をしようとした方が居ることが大きかったかと。
ですが、結果的にそれぞれの行動が上手くかみ合い、忍側のあのような結末になったのではないでしょうか。
ネタを織り込みつつ、スタイリッシュな描写とダークさを意識してみました。

　ネタバレになるので、ここではどうなったかは明記しません。
　結果はご自身の目でお確かめ下さい。

　そしてこのお話、続きます！　シリーズ化します！
　次回、『第三次ねこじま魔法少女大戦リベンジ！～女王救出大作戦～（仮題）』の巻！
　乞うご期待ッ！！
　……どうなるかまだ分からないけど、今より参加人数を増やせたら良いなぁ！

　それでは、今回もコメントページ及びダイアリーにてご感想・ご意見をお待ちしております。
　皆様の声が乾物の執筆のパワーに直結しております！
　リアクション内で変化した交友関係も更新することもおすすめします。
　次回もぶっ飛んだお話でお会いしましょう。
　乾物こと焼きスルメでした。
　ごきげんよう、さようなら。

　ねぇねぇ、今回のリアクションの描写内容を、イラスト化してもいいのよ？（期待感）
　シリーズ化するしさ、損はないよ……？

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