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<CI@SP>ふたつのミドリのゆくえ
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●つわものどもが、ゆめのあと●
キャットアイランドchトラ、記念樹公園。
ダンジョンに突入した者たちの大半は、街に飛び出していった少女を追い掛けていった。
「やれやれ、君の言う『お姫様』は随分とお転婆だね」
「僕もここまでじゃじゃ馬とは思わなかったさ。やれやれ、手間の掛かる子だ」
マヌカノイドのウサギくんと一緒に肩を竦めた
桜 月
は、くいっとステッキで帽子の鍔を押し上げた彼と一緒に公園の出口に向かった。
「まるでやんちゃな子供ね、少し躾が必要かしら?」
アバターでこの場に参加している
神薙 焔
も、ボイスチャットで何処か呆れた声を上げる。
「私も一度、自分の塔に戻ります」
何か思うところがあったらしい
エレノア・エインズワース
も、アリスを伴って歩き出す。
「またねー」
二人を見送って、
桜庭 円
が目を向けた園内の一角には、勝手に白いテーブルセットを広げている奇妙な一団があった。
施設内は訪問者も一時的にオブジェクトを置けるようにはなっているようだけれど、問題は彼らの装いだ。
馬面や恐怖映画のキャラクターだったり、フルフェイスだったり、派手な飾り付けの帽子を被っていたり……全員が何かしらの被り物を着けている。
「あ、マディさん、何処行ってたんだい?」
馬面の男性が、戻ってきた奇妙な帽子の紳士を見上げた。
「ちょっとファントムの嫌がらせの仕返しを、無関係の少年にしてやっただけさ」
「なんだそりゃ。やっぱマディさんは変な人だなぁ」
「そうかい? はっはっは」
(か、被り物愛好会?)
彼らがアクティブにしているグループ名に、円は目をぱちぱち。
それはともかく、優雅にお茶を楽しんでいる紳士に近付き、足を止めた。
「おや、君は先ほどの」
(なんか大きい人だな)
小柄な円はなんとなく感じつつ彼を見据えた。
「ボクは桜庭円。お礼を言わせて、ありがとう」
「ほう?」
感謝を示す円を、紳士は片眉を上げる。
「我輩は礼を言われるような事はしていないが」
「それでも、貴方が声をかけてくれなければ、切っ掛けにならなければ、ボクは慌てて見てる事しか出来なかったかも知れないから」
円は直樹が急に苦しみ出した時の事を思い返していた。
「あの子を見ると大事な人を連想する……直樹くんは、お母さんが見えてたのかな? エメラルドさんも無意識に似せてたから、その部分に鍵が掛かってる?」
「あの娘の顔を見て恋しき影を思い浮かべるは、彼女が何者でもないという事も関わっているのであろうな。娘が姿かたちを得、名を得て……己が何者か見定めていくうち、それも薄れていく筈だ。
少年が何を見たかはさて、我輩には見当もつかぬが……人は忘れる生き物故な。それは時として自らの心を保つ為、身を守る為に必要な機能なのだよ。だが『消えてしまう訳ではない』」
紳士は膝の上で両手の指を組み、少女の紅い瞳を覗き込む。
「幻肢痛をご存知かな?」
「えっ」
突然の単語に、円はまた目を瞬かせる。
その言葉自体は知っていても、彼が今言及した意図が分からない。
紳士はその表情を窺い、笑みを深くした。
「トランプのクラブの印は、ある地方ではその形からクローバーと呼ばれるそうだね?」
「……?」
更に脈絡のない話に軽い当惑を覚える相手を知ってか知らずか、紳士は喋り続ける。
「ならば彼女はクラブのクイーンといったところか。果たしてその葉の数が幾つであるか……興味深い事だ」
「あの子の事?」
「左様。そして、彼は差し詰めスペードのジャック」
これは直樹を指してか。
示されたカードの意味を考えあぐねている間に、彼はゆるりと席を立った。
「しかし、これほど面白いものが見られるとはな。ファントムとピジョンにも教えてあげよっと」
「あっ、マディさん!?」
驚く周囲の者を前に、紳士はコートの裾を翻した……かと思うと円を振り返った。
「円嬢、君は聡い娘だ。そんな君に、我輩からひとつ贈り物をしよう」
50㎝近い身長差や物言いとは裏腹に、紳士からは然程威圧は感じない。
「もし重大な事態を目の当たりにし、君自身が首を突っ込んでも良いかと迷った時には、心の中でこの呪文を唱えれば迷いが晴れよう……
『空気? そんな透明なモン読めねぇよ!』
とな」
「えっ」
「では諸君、またお会いしよう!」
謎の言葉を送った紳士は、スキップしながら去っていく。
「……ああ、行っちゃった。あの人はいつも自由だなぁ」
見送った馬面の男が、軽く笑った。
「あれを自由で済ましちゃうのもすごいと思うけど、面白い人だね」
円は馬面をしげしげ眺めて肩を竦めた。
(幻肢痛……でも、直樹くんの腕はちゃんと……)
紳士の言葉を思い返し、少々悩む。
半袖から伸びた直樹の左腕には傷ひとつなかったし、ボクシングをしている円が見ても同じ年代の男子と比べて細くて生っ白いなぁくらいの印象で、今まで異常なんて見当たらなかったのに。
(何かの例えなのかな? だけど直樹くんはきっと、何か大切な事を忘れてる……)
そう思えて、彼のいた方を振り返ると。
「……あっ」
やっぱり木の役の人のままの直樹という、面白おかしい現実がつきつけられた。
「……アッあの状態だと無理だ」
時をほぼ同じくして、おりおんこと
七緒 璃音
も直樹を前に呟いていた。
先ほど「よしじゃあ私帰る!」しようとしたら、何か思い立って殆どの理想学園生たちと引き上げた
エスカルゴ・臼居
に先を越され、彼女はなんとなく離脱する機会を失ってしまっていた。
(うへぇ、めんどくさ……あーいうガキを相手にすんのは、実際苦手なのよねぇ)
渋いオジサマなら大得意なのになぁ。
どうしたものかと頭を掻き、とりあえず他にオブジェクトの制作を習える人がいないか周囲を見回す。
(先輩追い掛けてっても良いんだけどねー。理想学園だっけ?)
「ん、どうしたの?」
そうだ
神田ちゃん
がいるじゃないか。
「神田ちゃんさ、その姿でもオブジェクトの制作とか教えて貰うの大丈夫ー?」
「うん、大丈夫みたい。本当は教わる側の人が何人かいると、違うバリエーションとかアレンジとか見比べ易くて良いんだけどねぇ」
「あ、じゃあぼく付き合うよ」
「私もー」
ピンクの子豚の許に、同じくらいのカッパや動物にされたアバターが集まってくる。
(何この教育番組みたいな光景……)
生ぬるい気分になりつつ、璃音は『制作』タブを開いて初心者がよく習う『簡単な椅子の作り方』を習った。
可愛くなったアバターたちがウロチョロしているのが気になりつつも、誉は直樹の変わり果てた姿をしげしげ眺めた。
「自分でなんとかするって、出来るのか?」
「うん、何がどうなってるのか分かれば……なんとか解析ソフトは走らせたからね。ただ、結果が分かるまで結構時間が掛かりそう」
突っ立ったまま苦笑を浮かべる直樹に、誉はちょっと考えた。
「あの女の子になんとかして貰った方が早いだろう。少し教育的指導も必要だし、俺も行ってくるよ」
「ありがとう……市橋くんも気を付けてね」
直樹とファンシーな集団に見送られて、彼も記念樹公園を後にした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
前回シナリオ
<CI@SP>Evergreen≒Deciduous
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月25日
参加申し込みの期限
2014年05月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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