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<CI@SP>ふたつのミドリのゆくえ
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●ごめんなさい●
「終わったようだね」
離れた場所で映像を見ていたウサギくんがくいっと帽子を押し上げる。
傍らにいるアーティは心配そうだ。
彼らだけでなく、情報を受け取って集まった人々もその様子を見守っていた。
「だ、大丈夫でしょうか?」
「ここからなら落下地点まですぐだ、行ってみよう」
「はい……」
「やれやれ、みんな大分骨を折ったようだな」
肩を竦め、月たちも彼らと一緒に現場の地上に向かう。
「大将、空から猫缶が!」
「なんだなんだ?」
そこはとあるサバゲーフィールドだったようで、幸いゲームを終えて雑談中らしきアバターたちが遠巻きに見守る中、耳と尻尾が生えた大きな猫缶が逆さまに転がっていた。
周囲では降りてきたマヌカノイドたちが、妙ちきりんなものに変えられた仲間たちを助けている。
猫缶は尻尾をブンブン振り回す。
「ああーん、これじゃ動けないよ~。誰か元に戻してぇ!」
「他の子たちが先よ、頭冷やして待ってなさい」
目の前には、戦闘機から降りた焔のアバターが腰に手を当て立っていた。
「……あ、でもこの子、イレギュラー的に発生したモノだからバックアップとかないんだっけ」
はたと気付いた焔は、しばしモニターを見詰めた。
タラリと汗が流れる。
「……まあ、なんとかなるわよ、きっと」
とりあえず、マヌカノイドたちが頑張ってある程度少女が動ける状態まで治したら、後はなんとかなった。
「う~~~ん、身体がカチカチになっちゃうかと思ったっ」
途中からは自力で元に戻った少女は、猫のように伸びをする。
「これで少しは懲りたんじゃない?」
「ふえ~……疲れたよ~ 疲れたよ~」
地面にぺたんと座り込んだ彼女の耳や尾も、だらんと垂れていた。
「もうみんなの『楽しい』キモチで溜まった力も、殆ど使っちゃったし……」
「え?」
溜息と一緒に吐き出された呟きに、画面を見ていた焔は目を瞬かせた。
「あなた、もしかして……人の感情をエネルギーにして力を使えるの?」
「そんな感じ、なのかなぁ? いっぱい『楽しい』があるとね、ここがね」
少女はちょっと嬉しそうな顔になって、両手を胸元に当てる。
「とっても嬉しい感じがして、あったかくて、ぎゅーんってなる感じなの」
「……なんだかよく分からないけど、とにかく私たちの発してるプラスの感情があなたのエネルギー元って事なのかしらね」
ちょっと非科学的な気もするが、感情もある種の『情報』であると捉え、この世界で何かの作用をもたらしていると考えれば、理系の焔にも理解は出来る。
そんな遣り取りをしている間に、ぴょこぴょこと跳ねるシルクハットのウサギくんを筆頭に月たちが現れた。
少女がウサギくんをスネたような顔で見上げる、と。
ポカッ。
「ふにゃっ!?」
ウサギくんは徐に、ステッキの柄で少女の頭を叩いた。
「まったく君は……こんなに沢山の人たちに迷惑掛けて!」
ポカッ、ポカッ!
「いたっ、いたたっ」
「ま、待て、何もそんなに叩かなくても……」
ポカッ!
「痛っ、わ、私まで殴る事はないだろう?」
何故か止めに入った月まで叩かれてしまった。
「月、躾や教育は心を鬼にしなきゃならない時だってあるんだ。変に手心を加えるのは、却ってこの子の為にならない」
「……」
月は呆気に取られる。
それにしたって、ちょっと過激じゃないかと思うけれど……プンプンしている彼の前では言えない。
ウサギくんは再び少女に向き直った。
「人の嫌がる事をするのは、悪い事だ」
うんうんと璃音も頷く。
「人にされたら嫌な事は自分もやらない。簡単な事よ。急に動けなくなったら嫌でしょ? 自分のモノ勝手に盗られたら嫌でしょ? だから自分もやらないの」
「えぅ……」
「そうじゃなきゃ、他の人が悲しむ。辛い思いをする。皆で楽しく過ごした方がいいでしょ?」
そう言いながらも、璃音は微かに笑みを浮かべていた。
涙目で頭を押さえた少女が、彼女からウサギくんに視線を移す。
「そして、悪い事をしたら『ごめんなさい』って謝るんだよ、分かったかい?」
くいっと帽子を直す彼の言葉を考えるように、ややあって少女はウサギくんの後方に控えていた神田ちゃんや直樹たちをチラと見遣った。
「……あたしがした事、嫌だった?」
「そりゃあね」
神田ちゃんが肩を竦め、直樹も小さく息をつく。
「嫌というか困ったというか……あのまま身動き取れなくて、ずっと元に戻れなかったらどうしよう、って焦ったよ」
「ずっと動けない……」
自分がダンジョンの奥で陥っていた状況を思い出したのか、少女の目にじわっと涙が浮かんで、くしゃっと顔が歪む。
「う、ご……
ごべんなざあああぁ~い!!
」
少女は悲鳴を上げるように謝ったかと思うと、大声を上げて泣き出してしまった。
「ああ、泣いちゃったのだ……」
顛末を見守っていた小麗の眉が下がる。
「まだダメだよ。ここにいる人たちだけじゃない、迷惑掛けたみんなに謝りにいかないと」
「厳しっ!?」
少女の腕を引っ張って立たせるウサギくんに、月は更にギョッとした。
「月、行くよ」
「う、うん……なんというか、お父さんみたいだな……」
「何か言った?」
「いや……」
ぽつりと零した月を、まだグスグス泣いている少女の手を引いたウサギくんがちらっと振り返る。
「誰がお父さんだい?」
くいっ。
「き、聞こえてるんじゃないか!」
……そうして、少女の『ごめんなさい』行脚が終わった。
ウサギくんに引っ立てられた少女が、腫れぼったい目で記念樹公園に戻ってくる。
「流石にちょっと、可哀想だったかしら」
口許に手を遣るアリーセに、直樹は緩く笑む。
「いいお灸にはなっただろうけどね」
「これで彼女のプログラムを修正する必要はなくなったか」
「事情をよく知らない方じゃないんですから……」
修の呟きに、アーティは苦笑した。
「よく頑張ったな! えらいのだ」
「しゃおり~ しゃおり~ぃ!」
出迎えた小麗を見て、少女はまた目を潤ませ掛け寄っていく。
「あ~、鼻水が……よし、これで……はい、チーンなのだ」
ぶーっ!
何か景気の良い音の後、直樹は少女を見据えた。
「君をここに置いておくには、条件が二つある。ひとつは、二度と街で過ごす人やマヌカノイドたちに迷惑を掛けない事。もうひとつは、街や住人たちを守る為の活動に協力する事」
少女は提示された条件を神妙に聞いている。
「マヌカノイドのコアになる部分をどうやって守ろうか、職人さんたちが悩んでいたんだけど……君は、マヌカノイドにオーナー権限を持つ人でも手を出せないようなロックを掛ける事も出来るみたいだね」
彼らの傍らには、保護(?)されたアリスがスカートをきゅっと握り締めて小さくなっていた。
焔のアバターが腰に手を当てる。
「あなたが協力してくれれば、もしまたマヌカノイドが破壊されるような事件が起きても、彼らの心や記憶を守る事が出来るようになるかも知れないって事ね」
「あーっ、そうそう、もうひとつ条件あるよ!」
そこで神田ちゃんがずずいと出てきた。
「……ますこっと?」
「そう! キャットアイランドの良さや楽しさをPRする仕事だよ。君が頑張ってくれれば、ここにはもっと沢山の人が来て、もっと楽しい事が増えるんだよ」
「ホント!?」
彼の説明にぱっと明るくなった少女の顔を見て、直樹も頷く。
「それに、協力してくれるならタダとは言わないよ。ちゃんと対価は払うから」
「えっ?」
「働いた分、お金が貰えるって事だよ」
「!! ほんとう!? ホント~!!?」
少女の耳と尻尾がぴーんと立った。
「やる! 協力するよ! あたし、マスコットやる!!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
前回シナリオ
<CI@SP>Evergreen≒Deciduous
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月25日
参加申し込みの期限
2014年05月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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