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<CI@SP>ふたつのミドリのゆくえ
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●青春の努力・友情・勝利☆ そして穏やかな時へ……●
「「いーち、にー、さーん……」」
「……上手いんじゃね?」
練習風景を見ていた璃音が、思わず呟く。
少女は軽やかに縄を捌いていく。
元が動物の姿だったからなのか、運動神経はかなり良いようだ。
「あっ、ごめんなさい」
「だいじょーぶ、だいじょーぶ!」
「まあ……他の人が謝るところを見るだけでも、色々学べるとは思うよ」
ほのぼのとした光景に、エスカルゴは目を細めた。
「よーし、そろそろ本番だよ! 待ったなしの一発勝負!」
そして、適当なところでみんなに声を掛ける。
「じゃ、ウチも何処かに入れて貰うわ」
璃音も少女とは違うチームに入れて貰った。
「よーい……始めっ!」
号令とともに回り出す4つの長い縄。
勝負が懸っている為か、皆真剣だ。
「おっと」
「わあっ、ごめんなさい」
メンバーが引っ掛かってしまい、璃音のチームは惜しくも十数回でストップ。
少女のいるチームともうひとつのチームも、30回は超えたもののそれ以上長くは続かなかった。
「「……97、98、99……あー」」
あと1回で三桁というところで引っ掛かってしまった、地味男子と不良の金髪がいるチームが優勝となった。
「結構チームワーク良かったよね」
「チッ、柄にもなく張り切っちまったぜ」
なんだかんだで仲は良いらしい。
「おめでとう!」
「おめでとー」
優勝チームを称賛する中に、ナチュラルに少女も混ざっていた。
「えーとじゃあ金バッチが……」
発行数を確かめているエスカルゴの許へ、少女がやってくる。
「お疲れさまー、楽しかったー!」
「うん、楽しんで貰えて良かったよ」
「じゃあね、こーちょーせんせー」
「うん、またね」
「……って、普通に飛んでっちゃったじゃないかーい!」
「アッ!」
璃音に突っ込まれて、エスカルゴははっとした。
「まあ、でも……学んだ事は少なくなかったと思うんだよね」
「だと良いけどねー」
ふっと笑みを零す彼に、璃音は頭を掻いた。
「あの子、名前を欲しがってるんだっけ。エメラルドなんてどうかな」
「悪くないと思うけど、記念樹公園のマヌカノさんもエメラルドさんだからねぇ……」
「あちゃー、被っちゃったか。先輩は何か考えてるの?」
「フランス語で狐って『ルナール』っていうみたいだから、とりあえず案として出そうかと」
「へえ……そういや先輩のハンドルもフランス語だっけ」
「うん、まあ……何かに名前付ける時は、一応フランス語とかで統一してるんだよ」
「なるほどねー」
話しながら、璃音はエスカルゴの名にも何か所以があるのかな、となんとなく感じた。
何かを囁くような星の瞬き。
そして幻想的な街灯の光が、涼やかな音を立てて流れる噴水を照らし出している。
ヨーロピアン調に発展した星ヶ丘の一角にある広場に、柔らかな女性の声が響く。
「……こうして、二人は幸せに暮らしました」
噴水の縁に腰掛け、絵本を読み上げる黒髪の女性の姿は、まるで一枚の絵のようで。
読み聞かせに集まってきた子供アバターだけでなく、大人の姿をした者たちも思わず足を止めて見入ってしまっていた。
「あれ、なんか集まってる……伊織?」
整列して座っている子供たちを前にした女性の姿に、少女は引き寄せられるように空から降りてきた。
「まあ、お待ちしておりましたのよ」
着地しててくてく歩いて来る彼女を見上げ、伊織は微笑んだ。
「何やってるの?」
「絵本の朗読会、読み聞かせでございます。よろしかったら、一緒に読むのを手伝って頂けませんか?」
「へ~、どんなの どんなの?」
絵本を覗き込んだ少女は、一応スラスラと文字を読めるようだ。
伊織は手本を見せるように、短い昔話を子供たちに話して聞かせた。
「こんな感じなのですが……いかがですか?」
「うん。あたし、やってみるよ」
楽しそうだと思ったのか、少女は気合充分といった顔をする。
「ガオー、どこに隠れてもムダだぞぉ。みんな食ってやる~」
(意外とハマッてますわね……)
楽しそうにオオカミの台詞を読み上げる少女に、伊織は目を細めた。
「……大きな時計の中に隠れていた末っ子の子ヤギだけは、無事だったのです」
彼女もまた、楽しい気持ちで読み聞かせを続けた。
「もうこんな時間ですのね。皆さん、そろそろベッドに入らないとご両親に叱られてしまいますわ」
「もっと聞きたいよー」
『子供は寝る時間だよ』
駄々を捏ねる子、聞き分けの良い子。
中には子供の姿の大人も混ざっているようだけれど……。
「おやすみなさーい」
『お休みー』
「おやすみなさいませ」
伊織は少女と一緒に子供たちを見送った。
「ねえ、伊織にもお母さんがいるの?」
先ほどの絵本の影響か、突然尋ねてくる少女。
「え? ええ、そうですわね」
「そっかあ。あたしにも、お母さんみたいなひとがいるのかなぁ……」
特に強い感慨がある訳でもなさそうだが、彼女はそう呟いて星空を見上げた。
(この子は、私たちに興味を持ってくれているのかも知れませんわ)
穏やかな空気に微笑んで、伊織は少女に心ばかりのお金を渡した。
「お疲れさまです、これは今日手伝ってくれたお礼ですわ」
チャリーン♪
「んっ?」
手にしたお金に、少女は不思議そうに眼を瞬かせた。
「お金というのは、他人の喜ぶことや助けになることをした時にそのお礼……感謝の気持ちとして払うものです。だから、お店に置いてあるものが欲しかったからと言って勝手に持って行ってはいけないんですよ」
「感謝の気持ち……」
伊織の優しい口調に、少女は日菜が買ってくれたぬいぐるみを取り出して眺め、達磨が揃えてくれたファッションを見回した。
「お金が大事で、人のお金で勝手に何か買っちゃダメなのは、みんなから教えて貰ったよ。でも……あたし、感謝されるような事、なにもしてない」
「それはきっと、皆さんの好意ですわ。それに、私は手伝って下さった事に感謝しておりますもの」
「伊織……」
彼女が渡したお金こそ、少女が初めて自分の労力で手にした対価だった。
伊織はさっきまで少女が見上げていた星空を、自分も見上げる。
「確かに自分が楽しいと思うこと、好きだと感じること……どれも大切です。けど、その為に他の人が悲しい思いをしたり辛い目に遭ったりするのはいけないことです。
自分のものを勝手に取り上げられたりするのは悲しいでしょう?」
「……ん」
大人しく、小さく音を零す少女に、伊織はクスリと笑った。
「これから知りたいこと、分からないことがあれば図書館にいらっしゃい? いつでもお待ちしておりますわ」
少女はコクリと頷く。
「そういえば、あなたのお名前……」
「うん?」
「調和……皆と仲良く出来ますように、ということで『ハルモニア』なんてどうでしょう?」
「ハルモニア……ありがと、伊織」
小さく復唱して礼を告げると、少女は再び夜空に飛び立った。
伊織はなんだかとても優しい気持ちで、緋の瞳にその影が映らなくなるまで少女を見送った。
そして、ふと気付く。
(あら……? 私、普通にお金を譲渡していましたわね)
まるでアバター同士の遣り取りのように。
少女は、アバターが使える機能を体得しつつあるのだろうか?
夜の天幕に輝く星々に負けないくらい、明るく美しいキャットアイランドの街の光。
「ハルモニア……調和。ハーモニー……」
ふたつの光の間で、少女は呟いた。
瞼を閉じると、黒髪とサイドテールの少女の歌声が蘇ってくるようだ。
「楽しいキモチ、嬉しいキモチ……なんだか、あったかい」
少女が緩やかに腕を広げると、その掌からキラキラした光が生まれ、零れ落ちていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
前回シナリオ
<CI@SP>Evergreen≒Deciduous
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月25日
参加申し込みの期限
2014年05月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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