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歴史の旅人「本能寺の変」
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chapter.11 重
数十分前、大坂。
本能寺……京からは随分離れたこの地で、修は織田信長の三男、信孝に光秀の謀反を知らせていた。
「それは誠か……!?」
最初はそんな反応を示した信孝であったが、修の来ている木瓜紋の甲冑、そして彼の真剣な表情を見て嘘ではないと悟る。
「急なことで書状はありませんが、一大事にございます」
「父上殿……」
目に不安が浮かぶ信孝に、修はなおも説得の言葉を投げかけた。
「信長公と共に、逆賊を討つべきです」
その言葉は正しい。が、信孝、そして家臣らには不安があった。
ここから本能寺に向かったとして、間に合うのか。そして明智の軍に勝てるのかと。
もちろん、そんな不安が生じるであろうことも修は織り込み済みだった。
「今なら、明智を背後から突けます。結果逆賊を討てば、織田の後継者に相応しい武勲となるかと」
あえて、焚きつけるような言い方で告げた。織田家三男という、信孝の立ち位置も考えてのことだろうか。
「時間がありません。信長の存命中ならば四国遠征軍も逃げずに従う可能性は高いでしょう。ご決断を!」
「……跡継ぎのことについて、目論見があるわけではない。ただ父上の窮地を知り、看過は出来ぬだけよ」
信孝が立ち上がる。
つい先刻まで堺にいたが、上町台地付近まで兵を募るため足を運んでいたことも、彼に決断させた要因のひとつだ(※4)。堺からであれば京は厳しいが、ここからなら可能性がある。
「お主はここまで馬で来たのか」
「は、馬が幸いにも本能寺にありましたので」
修が答えると、信孝は家臣たちに指示を出した。
「騎馬隊は、この者に続き今より急ぎ本能寺を目指せ! 歩兵は可能な限りの速さで後を追うのだ!」
ここから本能寺までは、決して近くはない。戻る頃には戦が終わっていてもおかしくない。
それでも修は、彼らは懸命に馬を走らせた。
◇
「状況を確かめたい。もっと近くへ!」
修が、騎馬隊と共に本能寺へと接近する。それは期せずして、明智軍と交戦していた信忠軍——深雪が連れてきた軍勢との合流を果たすこととなった。
「ミユ! どうなってる!?」
相棒の姿を認め、駆け寄る修。その彼に深雪が告げた。
「シュウ……俺もよく分からねぇよ。本能寺に火の手が上がったと思ったら、いきなり爆発が」
つまり、この場にいた者たちにとっても爆発は不測の事態だったようだ。現状からただひとつ分かるのは、織田軍が壊滅寸前であるということだけだ。
それでもかろうじて、吉報はあった。
「信長は!?」
問いかけた修に、深雪が自らの予想を口にする。
「それも、まだ分からねぇ。ただ明智軍が首を取ったって騒いでないことからすると、まだ生きてる可能性の方が高そうだ」
「……そうか」
修はその一言で心を落ち着かせると、まだ手遅れではないと奮い立たせるように、気概のこもった声を明智軍に対して響かせた。
「織田信孝が軍である! 天下は織田にあり、織田に下れ織田に従え!」
張り上げられたその声に、明智の兵たちの意識が向いた。そこには確かに、新たな織田の軍勢がいる。
数で言えば、深雪と修が連れてきた援軍を足しても千に届くかどうかだ。
明智軍の万には遠く及ばない。
しかし、ここに来てふたつの織田軍が揃ったことにより、兵たちの意識に揺らぎが生じ始めていた。
家康公を討つのだと、今まで思っていた彼ら。
それは、本当だったのか?
彼らの疑念を確固たる物にすべく、信忠、信孝が揃って万の軍勢へと告げた。
「我らは織田の軍なり! 父上、信長公を救援すべく参った!!」
その言葉が、最終的には決め手となった。
光秀から出されていた指示に素直に従う者は、これをもっていなくなった。
「何を戸惑っているのです、本能寺の包囲は続け、焼け落ちたところを逃げてきた者がいれば斬り伏せなさい」
光秀が周りの兵を動かそうとする。が、兵たちの戸惑いはそう簡単に消せはしない。
彼は織田の援軍たちに睨みをきかせた。
「……なぜ、彼らがここに……」
その表情からは、悔しさが漂っているようにも思える。
そこに、保護されていた颯がやってきて話しかけた。
「光秀様」
彼の言葉に、光秀が振り向いた。
「少し話をさせていただいても?」
颯に返事は返ってこない。きっとこの先を考えることで精一杯なのだろう。それでも構わないと、颯は話し始めた。
「おそらく光秀様が強く指示を飛ばせば、目の前の援軍を退けることは出来るかと。ただし」
そこから先の未来について、颯は言い聞かせた。
逆賊としてみなされ、秀吉の軍と戦うことになること。
娘の嫁ぎ先に助力を願うも、それが叶わず戦で敗北してしまうこと。
その戦地から逃げ延びる途中、農民に殺されてしまうこと。
どれも、歴史を知っている颯からすれば真実だ。だがそれらすべての予言めいた言葉を、光秀が受け入れるかとえば否である。
「……そうなる可能性もなくはないのでしょうね。しかし先のことは誰にも分からない。今日の、この日のように」
言うと、光秀は燃え行く本能寺へと歩を進めていった。
——その時だった。
爆発の衝撃で崩れ落ちた本堂、未だあちこちで火が燻っている瓦礫の奥から、信長が姿を現した。両脇を、瓢と荒太郎に抱えられながら。
「信長……様……」
光秀が呟く。あの爆発の中でなお、生きていたのかという驚きが彼を襲っていた。
そこには、瓢と荒太郎の働きがあったことなど知る由もない。
爆発が起こる寸前、信長が蘭丸に小刀を持ってこさせたあの時、何が起こっていたというのか。
「蘭丸よ、信長が腹を切り命が尽きたら、そのまま本能寺の灰の一部とせよ。くれぐれも、光秀に首を渡すことは許さぬ」
「……はっ」
最後の意地だろうか。信長の命令に、蘭丸が頷いた。きっと彼もまた、それを遂げた後命を絶つのだろう。
しかしそれを見ていた荒太郎は、納得がいかなかった。目の前で人が切腹するのなんて、見たくない。
荒太郎は気取られぬよう信長の背後へと移動するや否や、えいやっ、と声をあげ信長の体を強く後方へ引っ張った。
「っ!?」
突然の出来事に、驚き振り向く信長。その視線に射貫かれながらも、荒太郎は彼の手にあった小刀を取り払った。
「ごめんなさーい! でもこうするしか……!」
そしてその勢いのまま、部屋にあった鳥籠を足を伸ばし倒す。すると扉が開き、中にいた鳥が火の手から逃げるように羽ばたいた。
「今だっ、いちかばちかでがんすっ!」
鳥が近くで羽ばたく時、彼のろっこんは発動する。それは、鳥と共に空を飛べるという力。
「何事ぞ……!?」
信長が目を見開いた。無理もない。自分の肉体が、宙を浮いているのだ。荒太郎は信長の腕を掴んだまま、頭上を見上げる。
「おぬし、忍びの者か……?」
「そういうことでいいから、とにかくここから出るよー!」
信長はその言葉で反射的に、安土に残してきた妻、濃姫のことが頭に浮かんだ。
——ここを、出る? 此岸で会うことはもう無いと思うたが、如何なる巡り合わせか。
「お濃……」
思わず無意識のうちに呟く信長。魔王といえども、妻を残し逝くことには心残りがあったのか。あるいは無意識に浮かんだだけかは分からない。
ただ明白なのは、その思いが、連鎖するように瓢のろっこんを発動させたことである。
「やあっとだねぇ。これであっしも力を使えるってもんだよぃ」
他人の恋愛を確認することで発動する彼の力は、局地的な竜巻を起こす。
威力はそこまで出なかったが、頭上の屋根を吹き飛ばせるくらいには風が起こった。それで充分だった。荒太郎は信長の腕を掴むと、勢いよく叫んだ。
「鳴かぬなら、いっしょに飛ぶよホトトギス!」
その言葉の直後、崩れゆく本堂を彼らは飛び去った。
本来であればこのまま敷地の外へ出て逃げ延びたかったが、本堂に居合わせた他の者たちも荒太郎に掴まっていたため、重量過多で一瞬浮き上がるのが精一杯なのであった。
「光秀、此度の謀反は、うぬの仕業か」
あちこちが破れ、火煙で汚れた衣服をまとった信長が、目の前の光秀に問う。彼はただ黙って、頷いた。
「何故、この信長に逆らった」
その問いにも光秀は沈黙を貫いていたが、やがて観念したように口を開く。
「……私は、これまで一度たりとも信長様に認めてもらったことがありませんでした」
これまで彼が受けた仕打ちは、彼の働きぶりからすれば到底満足いくものではなかった。認めてもらいたい。尊敬する主君に、褒めてもらいたい。
その思いは、形を歪ませながら肥大していった。
「これで……認めていただけますか?」
光秀が問いかける。彼が得意とした不意打ちで本能寺を襲い、彼の好んでいた火攻めで追い詰め、彼のように犠牲を厭わず冷酷になった。
あなたに近づけただろうか。そうとも聞こえる彼の言葉に、信長は満足そうに頷く。
そこで、寝子島から飛ばされてきた者たちの視界が弾けた。
※4 上町台地(うえまちだいち)……大坂にある台地。信孝は四国攻めに備え総大将として命ぜられ、その時副将だったのがこの付近に陣を取っていた津田信澄(つだのぶすみ)であったとされる。
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SF・ファンタジー
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月25日
参加申し込みの期限
2014年04月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月01日 11時00分
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