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夏だ、きもだめし委員会!
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●第五組、少年少女夜を行く
――
伊木成 爆
、
夢宮 瑠奈
「きょうは、よるに、がいしゅつします、と」
瑠奈はそのメールの宛先がパパで間違いないことを確認すると送信ボタンを押した。
久々の夜間外出願いメールだ。4月に
ナイトアクアリウム
に行ったとき以来かもしれない。
桜花寮住まいの瑠奈は考える。
(最近はあんまりやり取りしなくなって来ちゃったし、夏休みになったら一旦帰ったりしないと、かなぁ……。とはいえアイドル活動もあるし、パパも滅多にお休み取ってないみたいだし……、って、こんなこと考えるのはあとにしましょ。今日は今日を楽しむの)
校内きもだめし大会だなんて、怖そうですごくドキドキする。仕掛けているのが同じ学生だって分かってるからこそ辛うじて、怖いよりドキドキが勝るのだ。
一緒の組になった爆に、瑠奈は囁くように伝える。
「夜の学校って、お昼の顔とはぜんぜん違うよね……こ、怖いから、離れないでね……」
すると同じくらいの身長の爆は、瑠奈に向かってこう強がって見せた。
「お、おう。任せとけ! ぜ、全っ然怖くなんかねぇーし!!」
そしてその言葉通り、瑠奈をエスコートするように常に一歩前を歩いてくれたのだ。
音楽室までの道のりは決して容易なものではなかった。美術室では光る手とお化けに驚かされて泣きそうになったし、廊下では変な声が聞こえるし、理科室はびしょびしょぬるぬるだったし、ゾンビや吸血鬼は出るし……あまり体の強くない爆にとって、大きな試練の数々であったことには間違いない。
はあ、はあ、と肩で息をする。そんな爆に瑠奈は心配そうに声を掛けた。
「伊木成君だいじょうぶ……?」
「し、心配いらないぜ」
きっと顔は青ざめていただろうが、幸いなことにこの暗がりで瑠奈に気づかれることはなかった。
「うん……頼りにしてるね……」
瑠奈はそっと爆に身を寄せる。
男子として奮起すべきこの状況に爆は腹をくくると、思い切って音楽室の扉を開けた。
静かだ。
教室の前方にはピアノがある。もちろん、そこには誰もいない。五線譜の書かれた黒板もいつも通り。壁に並ぶ大音楽家の肖像画が、カーテンの隙間から洩れる月明かりに照らされている。きもハンコらしきものが一番窓際に置いてあるのを見つけると、爆と瑠奈はそろそろと近づき判を押した。その直後。
助けてくれ……
爆の耳に、唐突にそんな声が聞こえてきた。すごく……ものすごく近くからだ。耳元、あるいは脳に直接囁かれた気がして、爆は慌ててあたりを見回す。――もちろん、誰もいない。瑠奈のほかには、誰も。
「いま、何か言った?」
爆は小声で尋ねた。瑠奈は首を振る。声すらも聞いていないという。
そうだ、彼女の声なんかじゃ、決してなかった。じゃあ……?
ここから出してくれ……
次の声は瑠奈にしか聞こえなかった。瑠奈もまた爆と同じようにあたりを見回し、誰もいないと知ると、
「何も言ってない、よね……?」
とこわごわ確かめる。爆は返事の代わりに生唾を飲み込んだ。
聴こえるだろう……私はお前たちの……後ろにいる……
ふたりははっと振り返った。爆にも瑠奈にも聞こえたのだ。だが……誰も、いない。
違うそこじゃない……私がいるのは……お前たちの……
背中の上だああああ!!!
ぬるっとした感触が突然背中を襲い、爆と瑠奈は飛びあがった。
背後にいつしか、体中が目だらけの怪物が佇んでいた。
強がって頑張って、けれど内心ずっとビクビクしていた爆の恐怖心が、とうとう限界を超えた。
「ひあぁ!!」
ぎゅっと目を瞑り、瑠奈の手を掴む。瑠奈も爆に抱きついた。震えが止まらない。
「はーい、座敷童子だよー。お帰りはこちらー」
ひょうきんな座敷童子が、音楽室の扉を開けてやらなかったら、ふたりはずっとそのままだったかもしれない。ぐるぐるほっぺの座敷童子を怖いとか面白いとか思う余裕もないまま、しっかり手を繋いだふたりは彼が開けた扉からカチカチの硬い表情で出て行った。
◇
爆と瑠奈は必死だった。繋いだ手を離すなんてことは思いつきもしなかった。
きもハンコは3つ全部埋まっている。あとは屋上のきもポストに入れるだけだ。
廊下を通り過ぎたとき、リン……と小さく鈴の音がした。そういえば同じ鈴の音を2階の廊下でも聞いた気がするが、とてもじゃないけどあたりを確かめる余裕なんてない。
すぐそこを曲がれば屋上へ続く階段がある。
ああようやく!
ようやく、ゴールだ。
ここを上れば、こんな恐ろしい夜の学校なんかじゃなくて、素晴らしい満天の夜空が迎えてくれるはず――瑠奈も、爆も、そう思って気を抜いた、そのときだった。
「嗚呼!?」
それは、低い男の声。
男が、階段に座っていた。そして悲痛な叫びをあげている。
「姉さん!」
彼が姉さんと呼んだのは、実際の少女ほどの大きさもあるロリータ人形。
どう見ても人形遊びをする風貌ではないだけに、愛しげに人形をまさぐる様子があまりに不気味で、爆は「ひっ」と息を詰める。すると男は、ふたりに気づいてぎしぎしと軋むような動きで首を向けた。
「……おめでとう……ございます……」と男はいった。
顔は傷だらけ。鋭いまなこは血走っており、まるで獲物を見つけた狼のようにこちらを見据えている。その足は奇妙にがくがくと震え、手には血まみれの包丁。傍らには赤く濡れた少女の人形。その手も血のようなもので真っ赤に染まっていて……!
瑠奈は声も出なかった。爆もだ。たったひとつ出来たことといったら、ふたり固く抱き合うことだけだった。
「きもハガキを確認するけど……だ、大丈夫……俺は委員会の人間……こ、怖くないよ?」
男――
斉藤 次久
は、きもだめし委員としての仕事を全うするつもりで、本人なりに優しく微笑んだ……つもりだった。
「……ど、どうした?」
かなり間をおいて次久は問いかけた。が、返事はない。
瑠奈と爆のふたりは、可哀想にあまりの怖さに、抱き合って目を開けたまま気絶していたのだ。
この怖すぎる顔を持つ次久氏、じつは二回も留年していて、ゆえにきもだめし委員会の古株だった。
そして、その怖すぎる顔が役に立ち、参加した皆が「怖かった」と泣いて喜んでくれる、このきもだめし委員の活動に愛着と意義を見出してもいた。
今年は、北校舎屋上の階段前――何でもここが一番油断する場所らしい――の担当で、ついでに皆のきもハガキをチェックする役もしていたわけだが……さすがに、悲鳴もなく気絶されると、へこむ。
「……何があっても委員会の仕事はやるよ……落ち込むけど……」
次久は――そうは見えないけれど――しょんぼりしつつ、この可哀想なふたりを屋上に運んでやった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月17日
参加申し込みの期限
2014年04月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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