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夏だ、きもだめし委員会!
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●最終組、きもだめしブレイカーズ現る!
――
リンゴ・スタージンガー
、
琴櫻 輝之助
、
旅鴉 月詠
「輝之助がもしきもだめし大会で合格したら昼飯を奢ってやるよー」
そんな言葉に乗せられて、友人と昼飯を賭けての参加となった輝之助は、一緒に回ることになったメンバーを見て目を点にした。
小柄だが落ち着いた雰囲気の旅鴉さん、彼女はいい。
問題はもう一人。
「リンゴ……?」
「Hi、リンゴです」
彼は自分の名を名乗ったつもりだったかもしれないが、輝之助が言いたかったのはそうじゃない。
なにしろ、
リンゴ
なのだ――頭が。
「恥ずかしい話ですが、私はおばけが苦手でして……」
とリンゴは頭(リンゴ?)を掻いた。
「ですがこれを機に、必ずや克服してみせましょう!」
どっちがお化けだろう、と輝之助は思ったが口には出さない。
「Uh huh、懐中電灯は1グループにひとつですか。では、私のヘタに括りつけておきましょうか。そうすればひとつ手が空くでしょう?」
リンゴがそういうと、月詠はくつくつ低く笑った。
「いや、それには及ばないよ。そのピンと立った素敵なヘタが懐中電灯の重みでヘタれてしまったら美しくないだろう? 私が持つほうが良さそうだ」
それもそうかとリンゴは懐中電灯を月詠に任せた。
リンゴ頭にだんだん慣れてきた輝之助は、気を取り直していった。
「リンゴ先輩はお化けが苦手なんだろ? オ、オイラが先頭を歩くから平気平気! ちゃっちゃとハンコを押して北校舎屋上に到着して終わりにしようぜ……!」
言いながら密かにポケットの中に手を忍ばせ、普段から肌身離さず持ち歩いている安全祈願のお守りをぎゅっと握る。強がりな言葉とは裏腹に、その表情に浮かぶのは不安。本当のところ、オカルトは苦手だった。
――このとき輝之助はまだ、自分たちが「きもだめしブレイカーズ」と呼ばれることになろうとは思いもしなかったのだ。
◇
美術室。
床に並ぶ石膏像と、宙を飛ぶ光る右手に出迎えられる。
「What!?」
「何だあれ!?」
うろたえるリンゴと輝之助を余所に、月詠は静かにスケッチブックを掲げる。
風切音とともに飛んで来た光る手は、スケッチブックに触れた途端に消えた。月詠のろっこん<絵空事>で絵に封じ込められたのだ。
月詠は、ふむ、と唸って今しがた掲げたページを破る。封じられたものが元に戻る。
ガラン、と音を立てて床に落ちたのは、手ではなく大きなブーメランだった。
「なるほど」
「Oh、何がなるほどですか?」
「石膏像が床に下ろされていたわけだよ。ブーメランの軌道確保と、万が一にも壊してしまわないようにという配慮だったんじゃないかな」
輝之助はこのブーメランと光る手との関係がまだよく分からずに首を傾げる。月詠が説明した。
「光る手はこのブーメランにくっついていた。暗闇の中、ブーメラン本体は見えずに手だけ見えたから、空中をすうっと飛んできたように見えたんだ。手がどこに行ってしまったかはわからんが、このブーメランの持ち主なら想像がつく。――マウル、君じゃないのか?」
そういって月詠は、このブーメランの軌道から推し量れる投擲位置付近に懐中電灯を向けカチカチと点滅させる。見えてるぞ、の合図だ。
「……まいったな」
窓がひとつ、大きく開いていた。美術室の外、闇の中から巨躯の
マウル・赤城・スティック
が姿を現す。
右腕が仄青く光っている。蛍光塗料が塗ってあるのだ。マウルはこの右腕を、彼のろっこん<救いの手>でブーメランに生やし、飛ぶ光る手を演出していた。あとはほぼ月詠の推理通りだ。スケッチブックに触れた途端に手が消えたように見えたのは、ブーメランが封じられる直前に、マウルがろっこんを解除したからである。――もちろんマウルは、このあたりの仔細を説明したりはしなかったが。
「な、なーんだ!」
詳しくわからないながらもタネがあると知り、輝之助はがぜん元気が出てきた。だが次の瞬間、美術室の奥に真っ赤な火の玉が現れると、吃驚してリンゴの腕にしがみついた。リンゴも驚いたが、その火の玉の下にハンコがあることに気づくと、気を落ち着かせながらハンコに近づいた。
「怖くない、怖くない……林檎が1個、林檎が2個……Wow!」
背後で突然鈴の音がして振り向く。天井からてるてる坊主が落ちてきた。
「チャチな作り物だ」
月詠がそれをしげしげと観察しはじめたときだ。
白いお化けみたいなものが唐突に目の前に現れて大声を上げた。
「わっっ!!!」
月詠は5秒ほど硬直した。
それから20秒ほど、ためすすがめつ相手の周りをぐるぐると回った。
お化けがいよいよ、気まずいぞ、という空気を発しはじめたそのとき、月詠はポンと手を打った。
「御剣か」
「……お化けだぞぉ……」
お化けは低く呻いた。が、間違いなく
御剣 刀
であった。
「シーツひとつとは芸がなさすぎじゃないかね」
月詠はすちゃっと筆と絵の具を取り出す。不穏な気配を察し、刀はじりじり後退する。
「待ちたまえ。私がペイントして、最高のお化けにしあげてやろうじゃないか」
「いや、構わないでくれ」
「そう言わず」
この後しばらく美術室では月詠と刀の追いかけっこが続いたのだが、やがて刀が根負けした。
「……参った。この組はとんだ
きもだめしブレイカー
だな。だが、屋上でみんなが待っている。最終組なんだ、絵を描くのはあとでもいいだろ? 今は先に進むほうがいい」
月詠はペイントしたがったが、リンゴと輝之助は、刀の意見ももっともだと月詠を促した。
「気を付けてな」
刀は美術室の出口まで3人を見送る。
「廊下でおかしな声がするんだ。きもだめし委員に、1階廊下担当はいないんだよ」
「そうか。本物がいるかもしれないわけだな。そういうものとは関わりあわないのが吉だ」
こうして月詠たちは、幽かに
「……行かないで……」
と呼びとめる声を無視し、2階へと進んだ。
◇
この後も、きもだめしブレイカーズはきもだめし委員たちの苦心の仕掛けを無情にも解きまくった。
2階では、理科室のぐにょぐにょの床がじつは小さな水入りビニール袋を隙間なく敷き詰めたもので、
後木 真央
による大作であることを見抜いた。しめった壁はシーツを被った真央がこまめに濡らして回っていたもの。ぴちょん、ぴちょん、という水音は理科室の機材を使用し水が糸を伝って音を立てるようにしたものだ。どれも手間暇かかっている。これらのオカルト的ギミックを月詠は大いに評価した。
「ベタなものに趣向を凝らせることはとてもいいものだ」
とそのとき、真央が水鉄砲で攻撃してきた。
「Oh! 頭を狙うのはやめてください!」
リンゴが頭(リンゴ)を庇いながら悲鳴をあげる。
真央はいちおう服に掛からないよう気を遣っていたが、手が滑って輝之助がびしょ濡れになった。
「ごめんなのだ~。でもこんなこともあろうかと、ゴールに人数分のさらしと着替えのフンドシが準備してあるのだ。さらしはタオル替わりにも使えるのだ!」
さすがすぎる。用意周到この上ない。
「で、八神。君は何をやってるんだ」
部屋の隅にしゃがみこんでいる背中に向かって月詠が声を掛けると、
八神 修
は振り返ってしーっと口唇に人差し指を当てた。
なんとそこには、真央がろっこんで召喚した三毛猫がおーのふかふかおなかを枕に丸くなって眠る黒い仔猫ブラックがいたのだ。その愛くるしいことといったら!
彼ら猫たちも理科室の立派な出演者として活躍したことにお気づきだったろうか。みんなの頭の上に飛び乗ったり、理科室を出たところで足元を駆け抜けたりしたのは彼らである。ブラックもがおーもすばらしい働きをして、さすがに疲れたのだろう。
これにはきもだめしブレイカーズの面々も眉尻が下がった。
そして猫たちを起こさないよう静かに理科室を去ることにした。
廊下ではメンバーに少年とリンゴがいる時点でやる気をなくした吸血鬼とゾンビに遭った。月詠は吸血鬼とドライアイスを用いたより効果的な演出について語り合い、ゾンビの目玉をよりリアルに描きなおしてやった。そのあとも窓の外の人形を確認したり、音楽室で座敷童子と百目とリンゴが3人顔を見合わせあって悲鳴をあげたり。輝之助はいちいち吃驚するやら震えるやらだったのだが、そのたび月詠がビシっと謎を解いたり、リンゴが逆にお化け役を驚かせたりするので、結果的に三人は破竹の快進撃と相成ったのだ。
音楽室から必死の体で飛び出した輝之助は冷や汗を拭った。
「もう終わりだよな。あとは絶対になんの仕掛けもないはずだよな」
「ですよね! 何とか逃げ切れましっ……Oh!」
鈴の音に弾かれるように窓の外を見たリンゴが指差す。
「コトザクラさん! 窓に! 窓に!」
さかさまの少女が墜ちてゆく!
「うわわああああああああ!!」
めいっぱい油断していた輝之助は思わぬ出来事にその場にしゃがみ込んで絶叫した。
「なんまんだぶなんまんだぶなんまんだぶ……」
輝之助は家から内緒で持ち出したお婆ちゃんのお経の教本を取り出して一心に念仏を唱え続ける。あとでお婆ちゃんに怒られるかもしれないが、今はそんなこと言っていられない。
リンゴが輝之助を助け起こして手を引っ張る。
「Wow、本物の幽霊ですよ! に、逃げましょう!」
だが、走ろうとしたそのときだ。焦ったリンゴは転んでしまった!
「しょしょしょ少々お待ちください! 転んだ拍子に被り物が外れて……!」
「嘘ぉぉぉぉお!!!」
慣れとは本当に恐ろしい。リンゴ頭が当たり前になっていただけに、ぽろっと取れた首の中に
王子様のような金髪の青年
がいたのを見て、輝之助は幽霊を見たとき以上に驚愕した!
「なんまいだ! なんまいだ! なんまいだ~!」
たぶん念仏を唱えてどうにかなる状況ではないが、輝之助は祈らずにはいられなかった!
月詠は窓の外をあちこち確認して首をひねる。
「……仕掛けがわからないな。だが、はじめの怪談といい、2階での人形といい、どうも出来過ぎている……」
リンゴが、ずいぶん向こうまで転がって行った頭をようやく見つけて頭に被せた。
「……Phew、これで一安心です、ね……?」
顔を上げたリンゴは、屋上の階段に佇んでいた男と目が合った。
斉藤 次久
だ。
血まみれの人形を抱いた次久は、拳銃みたいなものをこちらに向け……!
「おおおおお!?」
リンゴ頭に驚いて次久は目を見開いた。その途端、手元のそれがバアンと鳴った。
「Oh,nooooo!?」
リンゴはまるで青リンゴになりそうな悲鳴を上げた。
だがご安心。リンゴを驚かせたそれはパーティ用の拳銃型のクラッカーだった。
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笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月17日
参加申し込みの期限
2014年04月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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