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夏だ、きもだめし委員会!
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●第一組、少女三人手を繋ぎ
――
財前 華蓮
、
十文字 若菜
、
北原 みゆき
「いっ、今、誰か、何か言いまして?」
出発して間もなく。
まだ美術室にも辿り着いていないというのに、華蓮はびくりと立ち止まった。
「何にも言ってないよ」
「私も……」
若菜は明るく、みゆきは控えめに答える。
「そ、そうですの? ならいいんですけど」
待ってよ……
という声が聞こえた気がしたのだけれど。振り返っても誰もいないのだからきっと幻聴に違いありませんわ、と華蓮は自分に言い聞かせる。
「肝試し! 肝試し! 夏といったらやっぱり肝試しだよね! わくわくしちゃうな。ね、そう思わない?」
先頭を行く若菜は、先程の怪談や夜の学校といういかにもな雰囲気に呑まれるタイプではないらしく、その足取りもうきうきと軽い。対してみゆきは首をすくめて摺り足で若菜について行きながら、ときどき「若菜先輩、華蓮先輩、そこにいますよね……」と確かめている。
そして出発前こそ、
「オーッホッホッホ! 私と一緒のグループになったからには安心なさい! この寝子島の女神、財前華蓮の後光で幽霊なんて一発昇天ですわっ!」
などと高笑いをしていた華蓮はといえば。
「ま、待ってくださいな。やっぱり聞こえますわ。『
おいていかないで……
』って……」
声は上擦り、震え交じり。
「華蓮ちゃん」若菜が手を差し伸べる。「手、繋いでこ。そうしたらきっと怖くないから」
華蓮はこくこく頷くと、躊躇なくぎゅうっと若菜の手を握った。
「いたた。華蓮ちゃん、強く握りすぎ」
「あ、あら、わたくしとしたことが……」
「あはは、うん、普通に繋いで? はい、みゆきちゃんも」
若菜は微笑む。みゆきが若菜の服の裾を離せずにいるのには気づいていた。裾なんかより、手を握る方がずっと落ち着くに決まってる。
みゆきが遠慮がちにその手を握ると、若菜はみんなを勇気づけるようにいった。
「安心して。華蓮ちゃんもみゆきちゃんも、私が護るよ!」
◇
――美術室の戸を開ける。
昼間は気にならないような軋みが妙に耳につく。
あたりはしんと静まり返り、人の気配は感じられない。
「美術室は見慣れてるはずなのに、夜になるとこんなに怖いんだね……」
みゆきがそう零すと、さすがの若菜も声を顰めた。
「雰囲気、増すねー……さっさとハンコ見つけて押しちゃお」
突然、懐中電灯で足元を照らしていた華蓮が、「ひぃ!?」と小さく悲鳴を上げた。
「……な、なんだ、石膏像ですのね」胸を撫で下ろす。「……でも、どうして床に?」
ヴィーナスやら、アポロンやら、マルスやら――いつもならちゃんと台の上に並べられているはずのギリシャ神話の神々の白い首が、床に不規則に置かれている。何故だろう、ただそれだけで気味が悪い。
次の瞬間。
ひゅんっ……、と空を切る音がした。
「えっ、ちょ、何!?」
華蓮は音がした方を見た。そして色気のかけらもない悲鳴を上げた。
「ほ、ほぎゃあああああ!」
なぜなら。
空中に浮かんだ青白く光る手が。
すうっと風を切るようにこちらに近づいてきて。
本物の手みたいに生々しく指を動かし手招きし。
そのまま、すうううっっ、と窓の方へと移動したかと思うと。
……ふいに消えた。
みゆきは涙声で若菜にしがみついた。
「ふぇぇっ、きもハンコ、どこにあるのぉ……?」
その声に応えるがごとく現れたのは、ゆらりゆらりと赤く揺れる――。
「ひ、火の玉……っ!」
「大丈夫よ。ただの電球に赤いセロファンが巻いてあるだけだわ。あ、見て。あの明りの下にあるの、きもハンコじゃない?」
そのとおりだった。床の石膏像の隙間を縫うように、若菜は部屋の奥へと進む。みゆきと華蓮もついてゆく。絶対若菜から離れまいと固く心に誓いながら。
そのとき。
リン……と鈴の音。
直後、バサッと背後で聞こえた衣擦れ!
「むぎゃああああああ!」
華蓮は本日二度目の色気のない叫び声をあげると、すごい勢いで若菜の肩を掴んで盾にした。
天井から白っぽい何かが落ちてきたからだ。
「お、驚きすぎ華蓮ちゃん。て、てるてる坊主じゃない。ちょっと大きいけど」
「ホ、ホホホ。ぜ、全然ビックリしてませんし、まあまあでしたわね。さ、北原さん、早くきもハンコを」
「う、うん……」
みゆきは震える手で、きもハガキを取り出す。血まみれのきも先輩の、左右の白目と口の三か所が、ハンコを押すための空白になっている。
「ハガキにスタンプにポスト……みんなきも先輩だなんて、なんか怖いよぅ……」
「北原さん、ま、まだですの?」
びびりまくりの華蓮がせかす。みゆきは右目のところにポンと、きもハンコを押した。
「……うぅ、きも先輩の目の中に、きも先輩の顔が……気持ち悪いよぅ」
「よくやりましたわ。さあ、さっさとこんなところはおさらばしま……」
華蓮は最後まで言い終えることができなかった。
ふいに、白い影が三人の目の前に現れ、
「わっっ!!!」
と大声を上げたのだ。これには、みゆきや華蓮はおろか、若菜までもが悲鳴を上げた。
「きゃあああああっ!」
「めぎゃああああっ!」
「わああああああっ!」
雰囲気には強い若菜も、単純に驚かされたり、グロいものは苦手だった。
血迷った華蓮が幽霊に抱きついて動きを止めようとする。ところが、この白い幽霊が、とても人間とは思えないような素早い動きで華蓮の手をすり抜けたものだから堪らない。
「もぎゃあああああっ! お、おばけですわあああああ!!」
華蓮は走り出した。一刻も早くこの美術室から退散したかった。
ひっぱられる若菜の手。ところが、みゆきが動けない!
「せ、せんぱぁぁい、あ、あの……足がすくんで……助けて」
華蓮はイノシシのように力いっぱい疾走している。若菜はその手を振りほどき、みゆきを助けに戻った。
「みゆきちゃん、大丈夫! 私がついてるよ! 行こう」
「は、はいぃ……」
◇
華蓮が半べそで廊下に立ち竦んでいた。飛び出してはみたものの、暗い校内をひとりで行くことなどできなかったのだ。
三人は再び手を繋いだ。そして長い廊下の闇の向こうへ歩きだした。
物陰から密かに彼女たちを見守っていた美術室担当の
マウル・赤城・スティック
と
御剣 刀
が、目配せしあって、うまく行った、と親指を立てたことなど知る由もない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月17日
参加申し込みの期限
2014年04月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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