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夏だ、きもだめし委員会!
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●第二組、思いがけない日独交流
――
吾妻 優
、
メルヒオール・ハルトマン
「Guten Abend」
暑くて寝つけず、なんとはなしに学校付近をブラブラしていたら、木刀を持った綺麗な顔立ちの少年――優は少年だと思った――に流暢なドイツ語で話しかけられた。何言ってるか分からないから無視しようと思ったら、今度は日本語で。
「そこの君。そんなところに突っ立ってないで、入るなら一緒にどうだ? 一人では入れないようなんだ。付き合ってくれたまえよ」
明らかにその視線は自分に向いている。こんな時間に木刀を持っているというだけで嫌な予感しかしないというのに、あろうことか、肝試しに付き合えというのだ。自己紹介しあうと、学校に忘れ物を取りに来た先輩だという。――木刀持って?
「わざわざ怖い思いをしたいだなんて日本人は本当に物好きだね。……まさか怖いなんて言わないよな?」
そいつはクスリと口の端を上げた。……思えば安い挑発に乗ってしまったものだが。
――暑いからフラフラしてたとか、君は随分と時間を無駄に使うんだね。
――僕はメルヒオール。ああ、呼び方はメルで構わないから。
そんなやりとりをするうち退散する理由を考えるのも面倒になって、気づけば優はきもハガキを手に、この先輩と暗い北校舎一階廊下を歩いていた。そして……出会い頭の嫌な予感が伊達じゃなかったことを知る。
……もういっちゃうの……
すがるような、低い声。
美術室を抜け、二階への階段を上りかけていたふたりは、ぴたりと足を止める。
振り向けど誰もいない。
優は思う。仕掛けだ。そうに決まってる。
だが、メルヒオールは、木刀を構え鋭く左右を探っていた。
……君もこっちにおいでよ……?
次の瞬間、白い影が廊下を横切る。メルヒオールが走る。
「ちっ、またかよ……木刀先輩、じゃなくてメル先輩! 駄目だって!」
優の静止は間に合わなかった。ぱこーんと軽い音がして、白い影がばさっとその場に倒れる。
「Scheiße! お、驚かされるとつい手が出てしまうんだ……! だが心配ない、峰打ちだ」
「いや、そうじゃなくって。さっきも言ったじゃないっすか! 脅かし役や仕掛けは攻撃しちゃ駄目だって」
「わかってるんだが……普段の鍛錬の賜物で、身体が反射的に動いてしまうんだ、仕方ないだろう! それに美術室の幽霊は打ち返して来たぞ。しかもなかなかのやり手だった」
「いや、それたぶん例外っすから……ってもう面倒くせぇ。とにかくこれだけ守ってください。幽霊に殴り掛かっちゃ駄目。火の玉に殴り掛かっちゃ駄目。変な手とか変なモンスターとかも駄目」
「これだけ、といいつつ数が多いぞ。命令は簡潔にしろ」
「あーっもう、じゃあひとつだけ! 俺と手を繋ぐ。もちろん利き手っすよ。そうすりゃ木刀を振えない、すくなくとも自由には。それでいいっすよね、先輩?」
まったく、この先輩がビックリするたび反射的に殴り掛かるので気が気じゃない。仕掛け役のみなさんに怪我させることなく無事肝試しを終えるためにはこれしかない、と優は考えたのだ。
メルヒオールは急にしおらしく肯くと、優の手を握った。
「わ、わかった……殴り掛からないよう努力する……でも!」
「はいはい。でも、はナシ。行きますよ先輩」
……なんだ、一緒に来てくれると思ったのに……
また、あの声がした。優は、仕掛け役の人が無事でよかった、と安堵しつつ、振り向くことなくメルヒオールの手を引いて階段を昇った。
二階の廊下をしばらく行くと理科室がある。骨格標本やらホルマリン漬けやら昼間に見たって気持ちの良くないものが並ぶ場所だが、2つめのきもハンコはここにあるのだ。入らない、という選択肢はない。
理科室の扉を静かに開ける。
ぴちょん、ぴちょん……と、もの悲しげに水滴の落ちる音が聞こえる。
それから、いくつかの獣めいた息遣い。
どこから来るともしれぬ仕掛けに身構えながらも、今度こそ大人しくしててくれよ先輩、と祈った自分に、優はため息をつかずにはいられなかった。
「……ああ、疲れる。何だこれ。俺的にはもう肝試しじゃねぇよこれ……」
「何か言ったか?」
そのときだ。ぐにょ、という軟体動物めいた厭な感触が靴裏に伝わってきたのは。優もメルヒオールも気が逸れていたといえばそれまでだが、まさか理科室の床全部がそのぐにょぐにょで覆われていようとは思いもよらず、先に傾いだのはメルヒオール。
「危ないッ!」
咄嗟に優は腕を伸ばす。その掌がちょうどメルヒオールの胸のあたりを支える格好になり……。
――ぽわん。
「ん? やわらかい……?」
これ、なんだ? ともう一度確かめてしまった優を、責めないで欲しい。
「……すまないね」
支えられたことに形ばかり礼を言うメルヒオールの目が、笑っていない。
「先輩って……女性だったんですね」
「そうだ。なんだと思っていた?」
「確かに綺麗な顔立ちをしてるなとは思ってたんですけどね。はは、ははは……すんませんっした!!」
優は潔く頭を下げた。なんだかカシャカシャとラップ音じみた音が聞こえるがそれどころではない。
「謝罪は受け入れる。でもこれは貰っておいてくれ」
メルヒオールの平手が、パアン、と気持ちよく響いた。
頬を押さえる。これくらい当然だよな、と優は真っ暗な天井を仰ぐ。さしあたってこの状況は針のムシロ。肝試し早く終われ、という切実な祈りだけが胸に渦巻く。
だが、彼女の優しさだろうか――メルヒオールの平手打ちは、音ほどは、痛くなかった。
◇
そのころ――。
一階美術室担当の刀は、マウルにこう囁きかけていた。
「なあ……さっきの『もういっちゃうの』って声、誰なんだ?」
「わからない……1階廊下担当って、いなかった、よな……?」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月17日
参加申し込みの期限
2014年04月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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