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Un peluche importante
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もしかしたら、男は自分一人かもしれない。そんな予感に鈍る足を何とか前に進めつつ、護は地図を頼りに歩いていた。もしも一人だったらどうしよう、女の子達の中でぬいぐるみを作るなんて、出来るのだろうか。先生にぬいぐるみ作りを教わりたい気持ちと、どんどん育って行く悪い想像に、帰りたい気持ちがぶつかり合った瞬間、ポンと肩を叩かれて振り返った。
「そっちじゃないよ」
グイと方向転換させられ、護は慌てながら自分のいる位置と地図を見比べた。確かに、曲がるのはもう一つ先の角だ。このまま進んでいたら、道が分からなくなっていたかもしれない。
「ありがとうございます!」
「遠矢もぬいぐるみ作りに行くのか?」
名前を呼ばれ、深々と下げていた顔を上げる。学校で何度か見た事のある先輩の姿に、護は目を輝かせた。
「もって事は、ロベルト先輩も行くんですか?」
複雑な表情で頷いたロベルトに、護が安堵の息を吐く。これで少なくとも、女の子の中で男が一人と言う状況は免れた。
「日曜だし、混んでるかな」
「どうでしょうね。でも僕、男が一人じゃなくて安心しました」
確かに、言われてみればそうだ。王輝の言葉が気になってあまりよく考えていなかったが、女の子の中に一人という状況になる可能性もあった。護以上に、男が一人でなくて良かったと安堵しながら角を曲がり、お目当てのぬいぐるみ教室が見える。入り口の前に立っていた人物のうち、一人はロベルトのよく知った人だった。深雪の赤い瞳がロベルトに向けられ、彼の前に立っていた少女が振り返った。
似ていると思った。全体的に色素は薄くなっているものの、顔のつくりは流石兄妹と言うべきか、雰囲気が似ていた。優妃がビクリと肩を震わせ、深雪の背後に隠れる。
「奇遇だな。ロベルトもぬいぐるみを作りに来たのか?」
そうだ。と、頷こうとした時、深雪の背後に隠れていた優妃が驚いたような顔でロベルトを見上げ、口を開いた。
「もしかして、エメにゃ」
噛んだ。顔を真っ赤にして涙目になって俯く優妃があまりにも可哀想で「僕もよく噛んじゃうんですよ」と、護が必死にフォローを入れる。頑張って名前を呼ぼうとする優妃だったが、エメから先が出てこない。
「もうお前、エメニャノフに改名しろ」
そして深雪のこの言葉である。
「僕の名前をどうこうするより、ロベルトって呼べば良いだけじゃないの!? えっと、君……優妃ちゃんだよね? 僕は君のお兄さんの……」
一瞬、言葉が詰まる。自分は王輝にとっての何なのだろうかと考えを巡らせる。友達と言うよりは遠い存在で、けれどクラスメイトと冷たく割り切ってしまう事も出来ず、口篭りながらも「友達……かな」と呟く。
「話は聞いてる?」
あまり期待しないでした質問だったが、優妃は笑顔で頷いた。
「聞いてるよ。今日来る事も、お兄ちゃん、言ってた。だから、会いたかったの。お兄ちゃんからお友達の名前を聞いたの、始めてだったから」
「そっか。御陵は僕の事、なんて言ってたの?」
「変わった人だから、気をつけなさいって」
悪気ゼロの笑顔だった。ロベルトが思わず固まり、深雪が軽蔑の眼差しを向ける。あの顔は『御陵にも何かしたのかお前』と言っている顔だ。少なくとも現段階では何もしていない。濡れ衣にも程がある。不穏な空気を敏感に察知した護が何とか仲裁しようとするが、元々気が弱くて積極的に場を仕切るタイプではないため、上手い言葉が出てこなくてオロオロする。そんな微妙な空気に救いの手を差し伸べたのは、美少女二人組だった。
「あ、優妃も来てたんだ!」
一本に結んだ太い赤毛の三つ編みを肩に垂らした
最上 るるか
が、膝丈のスカートを揺らしながら走って来る。淡いピンク色のワンピースは肩口のボタンが花の形をしており、腰元をきゅっと締める細いベルトには、良く見ると猫のシルエットが描かれている。ティーン向けファッション雑誌の読者モデルをやっているだけあって、るるかはお洒落だった。
「え、優妃ちゃん? あ、本当だー! それに、深雪センパイも!」
るるかの後ろからピョコっと顔を出した
雨寺 凛
が、元気一杯な笑顔を浮かべる。人見知りの優妃がこんな所に来るのも意外だったが、深雪がいるのもまた意外だった。深雪センパイもぬいぐるみを作るのかな? そうボンヤリ考える凛の隣で、るるかもまた同じ疑問を抱いたらしい。
「深雪は優妃の付き添い? それとも、ぬいぐるみ作るの?」
「付き添いだけど、ぬいぐるみも作る」
「ふーん、何か意外。それで、隣の人は深雪の友達?」
「いや、違う」
『ともだ』くらいの所で否定され、ロベルトが捨てられた子犬のような瞳をするが、深雪はプイっとそっぽを向いてしまう。
「あのね、ロベルト・エメにゃ……さん、は、お兄ちゃんのお友達なの」
慌てて優妃が紹介するが、やはり噛んでいた。るるかが「へー、変わった名前だね」と簡単な感想を呟き、凛も小さな声で「エメニャセンパイ?」と語尾を疑問形にして首を傾げる。このままでは後輩女子から『エメニャ先輩』と覚えられてしまうと、訂正をしようとしたロベルトだったが、既に話は違うものに変わっていた。
「そーそー、聞いたよ優妃! イケメンのお兄さんがいるんだって?」
「イケメンかどうかは分からないけど、お兄ちゃんならいるよ」
「今度クラ同に遊びに来てよ。兄妹で連弾とかしてほしーな」
「お兄ちゃんは私の前ではピアノを弾かないから、連弾は難しいかもしれないけど、遊びには行きたいな。あ、そうだ。今日ね、浅山さんも来るのよ」
「そうなんだ!? 優妃が呼んだの?」
「うん。私って言うか、お兄ちゃんが……」
「あ、あのさ、優妃ちゃん。ロベルトセンパイのお隣の人は?」
話しこみそうになる優妃とるるかの間に、凛が割って入る。
「えぇっと……ロベルトさんのお友達? の……」
「
遠矢 護
です」
紹介されないままで放置され、どうしたら良いのか分からずに困っていた護だったが、凛の一言に救われた。
「護センパイ?」
「一年生です!」
そっか、それじゃあ護くんだね。と言って、笑顔で自己紹介する凛に、護の表情も柔らかくなる。
「そろそろ中に入らないか?」
深雪がポンと優妃の頭に手を乗せる。淡い金色の髪は、夏の日差しを受けて熱くなっていた。
「そうだね。渚砂さん、待ちくたびれちゃってるかも」
優妃が深雪の手を引っ張るようにして中に入り、凛と護が談笑しながら入って行く。るるかも四人に続こうとして、考え込んだまま動かないロベルトに目を向ける。
「ロベルト、行こうよ」
「え? あ、うん……」
自分の本当の名前をいつ伝えようか悩んでいたロベルトだったが、凛もるるかもファーストネームで呼ぶ派だったらしく、もうこのままでも良いかなという諦めの気持ちが湧き上がる。いつか訂正する機会があったら、その時は訂正しよう。ロベルトはそう心に決めると、ぬいぐるみ教室の中へと入って行った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
雨音響希
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月10日
参加申し込みの期限
2014年03月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年03月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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