奴隷戦線異常有り｜リアクション

奴隷戦線異常有り

●●●コロシアムの後に●●●

　陽太は勢いよく顔をあげると、次の駅が目的地だった。
　慌てて降りて事なきを得るが、体のあちこちに痛みが走る。
　原因は夢の間の戦闘だという事は、何となく気が付いている。

「よーた、大丈夫？」
「あやとこそー。結構張り切ってたじゃん？」

　待ち合わせをしていた彩斗と合流した時も、その話になった。
　そう、話が出来るのは普通に戻ってきたからなのかもしれない。

「あれ…私…？」

　段ボールが積んである星ヶ丘寮の一室で目を覚ました真由良。
　周りを確認し、コロシアムではない事を確認して安堵する。

「アタシもまだまだ鍛錬が足りないわね」

　鍛錬後のクールダウンの時に意識を飛ばしてしまった蛇那伊。
　ゴブリン相手には立ち回れたものの、これからも鍛錬を続ける様子だ。

「…寝子島の平和は、俺が守る」

　ピエロも、仮面の人物も、根源は潰せずにコロシアムを後にしてしまったザ・ストレイト。
　巡回中の現実に戻ってきたが、それは強く覚えており、自分の手を強く握る。

「あはは…どこにぶつけたんだろうね？　でも、悪夢を見なくなったのは良かったよ！」

　琴代はコロシアムの戦闘を記憶していなかった。
　だが、爪痕のように言う事を聞かない右腕はそのままだった。
　とある病室に見舞いにやって来た友人は心配そうに見守る。
　コロシアムのような記憶は忘却する事も普通に戻る一つの手段なのかも知れない。

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あとがき

担当マスター：御宮久
ファンレターはマスターページから！

名前　　　　ピエロ（151代目）
部署　　　　コロシアム運営部企画実行課　ピエロチーム
開催番号　　20,089回目開催

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私は、開催番号20,089回目開催で奴隷として連れてきたはずの異世界人が、
ゴブリンを全滅させてしまうと言う事態を発生させてしまいました。

私が直前に奴隷の確認を怠ったためであり、弁明の余地はまったくございません。
また、奴隷搬送課及びコロシアム整備課のミスは一切なく、完璧に仕上げておりました。

企画実行課として恥ずべき行為と深く反省しております。

またこの結果、コロシアム運営に対して多大なる損害を与えましたことを重ねてお詫び申しあげます。
これにより、規則に準じた処分を受けましても異議を申し上げません。

今後は、異世界からの奴隷召喚については一旦控え、十分な検証をしてからの導入をしたいと思います。
他、奴隷の選定から規定の見直しを行うなど、信頼回復に向けて職務に邁進することをお誓い申しあげます。

以上
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