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寝子島高校
暑中お見舞い申し上げます。
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【男子高校生の暑中見舞い事情】
「シーサイドタウンの、画材店に、行きたいんだけど。檸檬、一緒に、行ってくれる、か?」
「もちろん! けど、何しに行くんだ?」
「暑中見舞い、書くんだ。フェア、やってるって、きいたから……」
寮の隣人、
雨水 待雪
に誘われて、
六月一日宮 檸檬
は律儀なやつだなと感心した。
「へー。俺、そういうのって送ってねーなー。メールなら送っても、ハガキはなー」
シーサイドタウンの人混みの中で一人で向かうのは心細いという待雪に、檸檬は胸を叩いた。
「俺、場所なんとなくわかるし、案内してやるよ。お前一人だと迷いそうだもんな」
「ありがとう。たすかる、よ」
「せっかくだから、俺もたまには書こうかなー。ほら、行こーぜ!」
迷子にならないように待雪の腕を引いて、檸檬は『トランプ堂』を目指した。
『トランプ堂』の店内では、
花厳 望春
がハガキ売り場を行ったり来たりしながらうなっていた。
「画材がたくさんあってすごいと思ったけど、ハガキもこんなにあるなんて、迷うなあ……」
母の日にも父の日にも何もしてあげられなかった両親に、暑中見舞いくらい出しておこうと思ったのだが、色とりどりのハガキを前にするとどれを選んでいいのかわからなくなる。
「しかも、俺のセンスじゃなぁ……、選んでも失敗しそうだし」
誰かアドバイスをくれないかと店内を見回すと、ちょうど来店したばかりの檸檬と目が合った。
「あ」
「おー! 花厳じゃねー?」
手を振りながら、檸檬と待雪がやって来て、望春が見比べていたハガキを覗き込んだ。
「花厳も暑中見舞い? 偉いなー!」
「うん、俺、両親が海外だからハガキくらいはと思ったんだけど、種類が多くて困ってたんだ。どれを選べばいいのか、ぜんぜんわからなくて」
「へぇ、これ、全部、ハガキなんだ。いろいろ、あるね」
ハガキ売り場と特設コーナーを見比べて、待雪が嬉しそうに顔をほころばせた。
「そうなんだよ。画材とかハガキとか、こんなに種類があるとは思わなかったな」
「画材も、あるの?」
「うん、画材はあっち」
望春が指さすほうを覗いて、待雪は目を丸くした。
「わあ、たくさんだ。けど、描けるほど、俺は絵に自信、ないしな……」
「ふーん、俺はどれにしよっかなー。そもそも、ハガキって何書くんだっけ?」
ハガキの棚を見ていた檸檬の視線が、見慣れたキャラクターの上でぴたりと止まった。
「あっ、サンマさんハガキはっけーん! 決めた、俺これにしよーっと」
「えっ、檸檬くんもう決まったの!?」
驚く望春に、檸檬はサンマさんハガキを振ってみせた。
「だってほら、サンマさんいたら買うだろー!」
檸檬は次に、夏らしい青空の下をサッカーボールが跳ねているハガキを束で手に取った。
「お、これ、サッカー部のやつらに出してやろー」
次々とハガキを選んでいく檸檬の決断力に、望春は目を丸くした。
「……なんか、負けた気がする」
「何言ってんだよ。花厳はどれにすんの?」
「海外の、ご両親に、だったよな」
檸檬と待雪の問いかけに、望春はうなずいた。
「そうなんだ。だから日本風なデザインのものがいいのかなって思ったんだけど」
「和風かー。寺とか? あっ、この仏像のは?」
「うーん、さすがにもうちょっとかわいいやつとか……?」
「かわいいとかは俺、よくわっかんねーなー」
「このかき氷のイラストが入ってるハガキは、涼しげだしかわいい気がするんだけど、どう思う?」
「いいんじゃ、ないかな」
「ブブ-。ダメー!」
「どうして?」
「だってそれ、シロップの色おかしいだろー。かき氷には、レモンシロップ!」
「……え、そんな理由?」
「大事なことだから! もうすっげー大事だからー!」
「うーん、と、それなら……」
待雪は棚を指さしながらしばらくうろうろして、一枚のハガキを手に取った。
「これは、どう?」
朝顔の咲く庭園を背景に、縁側にかき氷とスイカが並んでいる絵葉書だ。
「わ! これかわいいな!」
「これなら、かき氷も、黄色いから」
「すごく日本っぽいし、朝顔もきれいだなぁ。俺、これにするよ。ありがとう!」
望春の笑顔に応えるように、待雪もおっとりと微笑んだ。
「お前はどうすんの?」
檸檬に訊かれて、待雪は小さいながらもきれいな色のイラストが入っているハガキを指さした。
「こういう、ひかえめなやつに、するつもり」
席に着くと、待雪は慣れた仕草で筆ペンを手に持った。
「えっと……、近況とかも、書いておこう、かな」
送り先は、実家と、田舎にいる親友のトメさんだ。
気を遣うような相手ではないので、文面もさほどきっちりしていなくて平気だろう。
そう考えて、待雪はペンを走らせた。
『暑中見舞い申し上げます。
猛暑が続いておりますが、皆様にはますますご健勝のことと存じます』
「……と、あと、どうしようかな。高校のこと、とか、友達、とか」
友人ができたことは、既に話してある。
「今日の、ことと……、最近のこと、テスト、とか、夏休み、とか」
考え出すと、伝えたいことはたくさんあって、待雪は思いつくまま書き加えていった。
友人の檸檬が文房具屋に連れてきてくれたことから始まり、近頃の天気や、担任の先生のこと、寮のこと――。
限られたスペースになるべく多くのことを詰め込みたくて、待雪は小さめの文字でどんどん文を連ねていった。
その隣では、檸檬がハガキを量産していた。
サンマさんハガキは実家に送る。サンマさんの口元に吹き出しをつけて、カラーペンでセリフを書いておいた。
『サンマにはやっぱレモンおろし!』
(一応、元気にやってることとか、近況も書いておくか)
サッカーのハガキにはサッカー部の皆の宛先を書いていき、『今度皆で遊びにいこーぜ!』と書いたし、担任の
浅井 幸太
には、『授業でもっとサッカーがやりたいです!!!』と、メッセージを加えておいた。
「あとはそうだなー、誰に書こっかなー。……あ! そーだそーだ!」
以前、
三人四脚駅伝を行った際に遭遇
した『寝子島ふぁんた爺ズ』にもハガキを書いた。
『また、駅伝勝負しようぜ!』
もちろん、どのハガキにもばっちりレモンのマークが描かれている。
「ん? でもこれって、どこに宛てて出せばいいんだ?」
檸檬は首をひねって、待雪に相談をした。
「なあ、どう思う?」
「うーん……、
町長
なら、知ってる、かも」
「ああ、役所か。そうかもなー」
二人は話し合って、観光課に宛ててみようという結論をだした。
「ところで、お前は書けたのか……って、え? うっわ、なんだこれ!」
話がまとまったところで、真面目に何やら書いていた待雪のハガキを覗き込んで、檸檬はぎょっとした。
「写経かよ! なんかハガキ黒いし!」
「えっ……、そう、かな」
「筆ペンとか年寄りくさいだろ、うわぁ、文章かったいなー! びっくりしたなー、もー!」
ハガキにびっしりと黒で綴られた文字は、達筆だった。
最初の驚きが過ぎ去ると、檸檬は笑って待雪の頭を小突いた。
「ま、お前らしくていいんじゃねーの」
「うん。あの、これ、檸檬にも、書いたんだ」
待雪はびっちり日頃の感謝の気持ちをつづったハガキを、檸檬に差し出した。
「サンキューな! 俺もお前に書いたんだ。えーっと、これこれ!」
檸檬も、なんだかんだと言いながら、待雪には助けられているところがあると感じている。
交換されたハガキにはどちらも、『いつもありがとう』という気持ちがこもっていた。
(ま、面と向かっては言いづらいけど、ハガキでなら伝えられるってもんだよな!)
そのころ、望春もまた、机に向かってハガキにメッセージを書き加えていた。
(俺も姉さんたちも元気でやってるって、伝えておかないとな)
『暑中お見舞い申し上げます。
2人とも元気ですか? 俺は、元気です。
高校生活にも、姉さん達との生活にも、慣れてきたところ。
姉さん達が「お菓子作って」っていつもうるさいから、
おかげで、前より上手になったよ。今度母さん達にも作るからね。
仕事大変だろうけど頑張ってください』
「っと。こんなもんかな。……あ、そうだ!」
自分だけでなく、姉のぶんのハガキも買って帰って書いてもらおうと考え、望春はハガキを買い足した。
「このハガキ、三枚ください」
ハガキをしまう望春の肩を、檸檬が軽く叩いた。
「よ! 俺たちもう帰るから、これ、俺から花厳にな!」
そう言って檸檬が手渡してきたのは、望春宛ての暑中見舞いだ。
「え? 俺に?」
「そ。じゃ、またな!」
これからポストに投函してから帰るのだという檸檬と待雪に挨拶を返して、望春はレジに駆け戻った。
「すみません、ハガキもう一枚ください!」
檸檬への返事を書く前に、もらったハガキを見てみると、そこにはこんな文字が踊っていた。
『花厳の春、応援してっからなー☆』
「……なにこれ」
レモンのマークを突きながら、望春はつぶやいた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月15日
参加申し込みの期限
2014年03月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年03月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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