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暑中お見舞い申し上げます。
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【それぞれのハガキ作り】
さわやかな青空が印刷されている夏らしいハガキに、ショウジは両親へのメッセージを書き加えていた。
机の上には画材やスタンプが並び、いくらでも手を加えることはできたけれど、青空の写真はそのままで十分きれいだったので、黒のボールペンで文字を書くにとどめておいた。
『父さん、母さんへ
暑中お見舞い申し上げます。
父さん、母さん。寝子島の夏は、昔と変わらず賑やかで楽しいよ。
寝子島の夏の空に似ているハガキを見つけたので出してみました。
ショウジ』
ショウジの両親は、元々寝子島の出身だ。
現在は本土のほうでショウジとは離れて暮らしているが、この写真を見て寝子島のことを思い出してくれたら嬉しいように思う。
(んー……、父さんと母さんも、休みの日にでもこっちに来れたら良いねぇ)
両親と一緒にこんな色の空を見上げることのできる日が、そう遠くない未来に待っていると良い。
そんなことを考えながら荷物をまとめるショウジに、同じように机に向かってなにやら作業していた美咲紀が声をかけた。
「あっ、もしかしてもう書き終わったの?」
「うん、終わったよー。僕はほら、文字を書いただけだからねぇ」
美咲紀の前には、基本的な画材が並べられており、彼女の意気込みを感じさせる。
「それ、どうしたの?」
「絵手紙の入門セットを買ったの。とっても便利よ、これひとつで全部そろうの」
「へえ、セットなんだねー。なんだか本格的だなぁ」
「前から絵手紙って興味があったから、やってみようと思って、チャレンジ!」
「何を描くかは決まっているの?」
「もちろん。採れたてぴちぴちの、ゴーヤちゃん!」
嬉しそうな笑顔で断言する美咲紀に、ショウジは首を傾げた。
「ゴーヤ?」
「そう、ゴーヤちゃん。庭で採れたのよ、ほら!」
そう言って美咲紀は、膝の上に乗せていたゴーヤをショウジに見せた。
「わぁ、本当にゴーヤだねー」
「鮮度には自信があるよ~!」
「絵手紙かぁ、素敵なハガキになりそうだねぇ。がんばってー」
「ありがとう。またね~!」
「うん、じゃあねー」
手を振る美咲紀に挨拶を返して、ショウジはハガキを投函するために店を出て行った。
「ではではまず最初に~」
ショウジを見送った美咲紀は、ゴーヤをじっくり観察すると、ぶっつけ本番でハガキにゴーヤの輪郭を大胆に描いた。
(よーく育っておいしそうなゴーヤちゃんだもの、ワイルドに描かないとね!)
黒でハガキいっぱいに大きくゴーヤを描いていく。
「うん! いい感じね!」
輪郭線が乾くまでの間に、宛名を書く側のデザインを考えようと、持参していた切手を出した。
(んーっと、そうねー)
たくさん持って来た切手の中から、美咲紀が選んだのは、白鳥のデザインの五円切手だ。
この切手を何枚も使って、大きな湖に白鳥がいっぱい泳いでいる、イラスト風の仕上がりにしようと決めた。
(湖のそばに大きく看板を立てて、そこにわかりやすく宛先を書いて……っと)
「うん、かわいい!」
切手で表面をデコるように飾っていく作業は、なかなか楽しい時間だった。
(そろそろ乾いたかしら?)
美咲紀はハガキをひっくり返すと、ゴーヤに色をつけていった。
何種類かの緑色で彩色すると、みずみずしい立派なゴーヤの完成だ。
『暑中お見舞い申し上げます』
文字も大きく書き加えて、少し小さい字で、近況も追記した。
『寝子島も今日は暑いです。級友達とプールへ行って、涼しく過ごしてます』
(毎日楽しいよって、伝わるといいな~)
「それ、ゴーヤですか? はっきりとした色使いで素敵ですね」
ちょうど机に座ろうとしていた智瑜が、美咲紀のハガキに目をとめて尋ねた。
「うん、ゴーヤを題材にした絵手紙を作ってみたのよ。ありがとう~」
「オリジナリティがあふれていて、目を引きますね。私も夏野菜のハガキにしたんですよ、印刷されたものですけど」
「あっ、かわいい! カラフルで元気が出そうなハガキね!」
「……椿はもう書き終わったのか?」
そこへ修も作業をしにやってきて、美咲紀のハガキを覗き込んだ。
「味のあるハガキだな。椿らしくていいと思う」
「八神ぶちょーは……、あっ、さっきの猫ね! かーわいー!」
加工された猫のミストの写真を見て、美咲紀と智瑜が笑顔をみせた。
「工夫が凝らしてあって、面白いですね!」
「実はこんなものも用意してある」
修はデコペンを出すと、ハガキに『暑中見舞い』という文字を書いてみせた。
黒で縁取られた銀色の文字がハガキを彩り、存在感を放っている。
「わ、面白い!」
「近頃はいろいろなペンがありますよね」
「八神ぶちょー、女子力高いわねー!」
「え……、そうか?」
「でも、デコなら私も負けてないわよ!」
美咲紀はハガキをひっくり返して、白鳥の切手でキュートに演出した宛先を二人に見せた。
「すごいですね……!」
「遊び心があって楽しそうだな」
「そうなの、楽しかったのよね~。さっそく私、出してくるわね!」
「ああ」
席を立つ美咲紀に、智瑜と修が挨拶をした。
「じゃあまたね!」
「さてと」
修はデコペンをしまうと、次に筆ペンを出し、ごくありふれた暑中見舞い用の文面をハガキに書き加えた。
その様子を見て、智瑜がつぶやく。
「どう書けばいいんでしょう……」
「うん? 文章が決まらないのか?」
「ええ。伝えたい気持ちははっきりしているんですが、失礼のないように書こうとすると難しくて……」
「気持ちが定まっているなら、素直に伝えてみたらどうだろう。どんな文章だろうと、受け取る側は嬉しいんじゃないか?」
「ありがとうございます、そうですよね」
「椿のゴーヤのように、その人らしさが表現されていたら、もっといいかもしれないな」
「その人らしさ……、ですか。考えてみますね」
相手のことを考えすぎると手が止まってしまうというのは、修にとっても理解のできる感情だった。
「お互いに、いいハガキができるといいな」
「そうですね、なんだか勇気がわいてきました」
智瑜がハガキと向き合い出すと、修も筆ペンを再び構え、文末にメッセージを書き加えた。
『海に行こう』
修なりに、素直な気持ちを込めた一文だ。
赤くなりそうな顔をこすり、席を立つ。
店に預けてあったバスケットを受け取り、ミストの前足を借りて、肉球スタンプをペタリと押した。
「よし、完成だ。……俺がこういうハガキを送るのは、意外だと思われるんだろうな」
(迷惑でないと良いのだけれど……。いや、そういうことを考えてはだめだ、すぐに出そう!)
勢いにまかせて行動しなければ、投函できなくなりそうだ。
修は羞恥にとらわれる気持ちを抑え込み、店員に礼を述べると、急ぎ足でポストを目指して店を出た。
智瑜が桐島先生に伝えたい気持ちというのは、ただひとつ。『体調に気をつけてほしい』ということだった。
七月に入ってから,暑い日が続いている。
生真面目な先生のことだから、無理して体調でも崩してしまうのではないかと、心配なのだ。
(義弘先生は、大丈夫じゃないのに、「大丈夫だ」って言いそうで……)
「自分の身体を労ってあげてください……って書くと、そこまで年じゃない! って怒られるでしょうか……?」
店員にも相談したし、修にも励ましの言葉をもらった。
「自分らしさと、素直な気持ちと……、そうですね」
気持ちを定めて、智瑜はひとつひとつ確かめながら、メッセージを書いていった。
『暑中お見舞い申し上げます。
暑い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
体調にはくれぐれもお気をつけて、無理はなさらないようにご自愛ください。
夏バテ予防には、夏野菜がおすすめですよ。
新学期にまた、先生の授業が受けられるのを楽しみにしております。
これからも、ご指導よろしくお願いいたします』
「……これで、どうでしょう。気持ち、伝わるでしょうか」
文面を案じる気持ちは残っていたが、先生に伝えたい真心がこめられたハガキだ。
無事に届いて、少しでも先生が体調を省みるきっかけになればいいなと、そう思った。
「どうか伝わりますように」
願いをこめて、智瑜もハガキを投函するために店を出た。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月15日
参加申し込みの期限
2014年03月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年03月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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