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暑中お見舞い申し上げます。
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【気持ちが届きますように】
『トランプ堂』の店内で、フェアという言葉に誘われて足を運んだ
御鏡 聖
が、両親へ送るためのハガキを選んでいた。
(こちらのほうが夏らしいでしょうか)
暑中見舞いフェアだけあって、陳列棚には様々なハガキが並んでいる。
ひまわりの柄のもの、花火のイラストが描かれているもの、海を走るヨットの写真――。
ひとつずつ指先でつまんでは戻す聖が最終的に選んだのは、涼しげな風鈴の絵が描かれているハガキだった。
「まあ、ここにも風鈴が。かわいらしいですね」
聖が特設コーナーで見つけたのは、月詠が描いた、『扇風機の風を当てられる風鈴』のイラストだ。
風鈴の澄んだ音色は、人の心を安らがせる。
ハガキのイラストでは音は鳴らないが、涼しげな風情は十分伝えることができるだろう。
(こういう機会でもないと、なかなか便りを送ることはありませんから)
実家にいる両親に、近頃あまり連絡をとってはいなかった。
暑中見舞いという言葉を目にして、真っ先に聖の頭に浮かんできたのは、両親の顔だった。
無事を知らせるのはもちろん、夏の暑さを元気に乗り切ってほしいという願いをこめて、聖はペンを取る。
『暑中お見舞い申し上げます
炎暑ことのほかきびしい中、皆様お変わりなくお過ごしでいらっしゃいますか。
私は相変わらず元気に暮らしておりますのでご安心ください。
この暑さはまだしばらく続きそうです。
お父さま、お母さま、くれぐれもご自愛くださいませ』
(こんな感じの文面で良いでしょうか?)
文字のバランスを確かめるために、聖はハガキをしげしげと眺めた。
(文字の大きさや配置は問題なさそうですね。文面は……、両親に宛てているのですから、さほど堅苦しく書く必要はないのでしょうけど……)
離れて暮らす両親への気持ちを込めて書いたせいだろうか。
両親の声や話しぶりまでまざまざと思い浮かんでくる。
特に聖の父親は、たいそう礼儀や作法にはうるさい人だ。
(お説教の言葉まで、容易に想像がついてしまいますね……)
実家にいたころの父とのやりとりを思い出して、聖は頬をふくらませた。
御巫 時子
もまた、同じように暑中見舞いハガキを手に取り、選んでいた。
「やはり、寝子島らしいハガキにしましょう……」
時子が選んだのは、寝子島の風景写真が使われているハガキだった。
寝子島に由来するハガキが集められているコーナーで見つけた一枚だ。
サンマさんをモチーフにしたものもあれば、水平線に夕日が沈むところや、路地裏を歩く猫、走る寝子電など、見慣れた景色が何枚ものハガキになって並んでいる。
その中で、時子がほっとするようなのどかな写真のハガキを、両親に送ろうと思ったのだ。
「こんにちは。御巫さんも、暑中見舞いですか?」
「あ……、聖さん、こんにちは……。そうなんです、本土の両親にと思いまして……」
同じ保健委員の聖に話しかけられて、時子はぱっと面を上げた。
「そうですか、私も実家の両親に暑中見舞いを書いたところなんですよ」
「ご両親に……ですか、一緒ですね……」
「ええ。両親に書いていたら、他のお友達にも送りたくなったので、もう何枚かハガキをいただこうと思いまして」
聖の言葉に、時子は共感をこめてうなずいた。
「わかります……、日頃お世話になっている方々に、気持ちを伝えたいと私も思っているんです……」
時子は、選んだばかりの寝子島のハガキを聖に見せた。
「両親に、寝子島の夏を見せてあげようと思ったんですよね……」
美しく穏やかな夏の風景写真を目にして、聖は微笑んだ。
「きっと喜んでくれると思います。寝子島は自然が豊かですから、ご両親も安心なさるかもしれませんね」
「そう……だと、嬉しいです……」
「ええ、きっと。それでは」
「あ、はい……」
会釈を交わして、聖は新たに購入したハガキを手に、机に戻った。
友人に向けたメッセージを書きながら、聖はどことなく不思議な気分を味わっていた。
(その人へ気持ちをこめて書いているからでしょうか、いつもより、人との距離が近い気がしますね)
友人のことを思い浮かべて、伝えたい気持ちを文章にしていく。
(この気持ちを、そのままハガキにこめて送ることができたら良いのですが……)
今抱いている真心を、そのまま伝えられたら素敵だが、そうはいかない。
(けれど、形を変えてでも、必ず伝わるものがありますよね)
最後に聖は、神社に遊びに来る狐にもあてて、ハガキを書いた。
(……これは、狐さんに手渡ししましょう)
狐に宛てたハガキだけを別にして、ハガキを眺めながら、聖は店を出て神社へと帰っていった。
時子が両親に宛てて、ハガキにメッセージを書いていく。
『暑中お見舞い申し上げます
本土でも厳しい暑さが続いているとのことですが、お変わりありませんか?
私は元気に毎日を過ごしております。
どうかくれぐれも体調には気をつけてお過ごしください』
(つい最近、電話で話したばかりなので……、不思議な気持ちになりますね)
しかし、ハガキならば両親も、何度も見返すことができるだろう。
電話は電話、ハガキはハガキで、どちらもそれぞれ良い点があるはずだ。
次に、時子は鳥の絵のハガキを机に置いた。
空に羽ばたく鳥が描かれている、時子らしい一枚だ。
しかし、このハガキを見つめて時子が思い描いているのは、彼女が懇意にしている小鳥たちではなく、教師の
五十嵐 尚輝
の姿であった。
『暑中お見舞い申し上げます
暑さ厳しい日が続いておりますが、体調を崩されませんように
お体を大切にお過ごし下さい』
そして小さく、こんなメッセージを書き加えた。
『水分補給と休憩はしっかり取って下さいね』
(尚輝先生……。夏休みにも、様子を見にうかがいますね……)
先生に会いたいという気持ちと、体調を崩さないか案じる気持ちがせめぎ合う。
時子は他にも何枚か、ハガキを用意していた。
(あとは、担任の義弘先生と、それから……)
教師の
桐島 義弘
と、先輩の
海原 茂
、友人の
串田 美弥子
。
(……有留さんには、メールのほうが良いでしょうか?)
梅戸 有留
のぶんのハガキも用意はしてあるが、少し考えてから、ハガキにするかメールにするか決めようと思う。
(残りは、帰宅してからゆっくり書きましょう……)
指折り数えて、時子は大切そうにハガキをしまうと、席を立つ。
ハガキを送るだけなのに、確かに送り先の人々とつながっているような、そんな気分がしていた。
(外は、暑いですね……)
「ありがとうございました」
店員の声に送られて、時子は『トランプ堂』を後にした。
【そして】
日は巡り、じりじりと焼け付くような暑さの中、今日もあちこちの郵便受けに何かが届いているようだった。
それは広告やダイレクトメールかもしれないし、大事な誰かからの便りかもしれない。
そろそろ、暑中見舞いの返信が届くころだろうか。
わずかに胸をときめかせて、人々は郵便受けをのぞくだろう――。
END
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あとがき
担当マスター:
瀬野 とうこ
ファンレターはマスターページから!
今回は、夏ということで、皆様の暑中見舞い模様をお届けいたしました。
大切な人やお世話になっている人に宛てたハガキは、きっと温かい気持ちとともに届いたはずです。
誰から返事が届いたのか、どう感じたのか等に関しては、ダイアリーを活用して補完していただけたらと思います。
ご参加まことにありがとうございました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬野 とうこ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月15日
参加申し込みの期限
2014年03月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年03月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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