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第二章 氷を届けろ、白熊コーナー!
夏日の動物園はいつもと違う雰囲気で新鮮だ。賑やかな動物達の鳴き声はまばらで、こんなにも明るいのに静けさが際立っている。
その静かな園内を
浮舟 久雨
は足取り軽く見て回っていた。
この間来た時はゆっくり見て回る暇もなかった。久雨は今日は思うままゆっくりと動物園を楽しもうと決意する。
暑さで元気のない猿山の前を通り過ぎ、久雨が足を止めたのは白熊コーナー。
そこには先客がいた。
白熊コーナーを見渡たせる芝生の斜面、その木陰には
鷲見 貫司
が黙々と白熊親子――グリフとヒースをスケッチをしていた。
この真夏にも関わらず軍服に似たツナギを着込んだその姿に、思わず久雨は賞賛の唸りを上げる。
「心頭を滅却すれば火もまた涼し、か。凄い人だな」
邪魔をしては駄目だな、と久雨は貫司の視界を遮らないようと移動する。
コーナーをぐるりと囲む手すりの前では少女が二人。
遠野 まほろ
と
時枝 香苗
が親子の挙動を熱心に観察している。
久雨も手すりに手を置くと、ゆっくり白熊を観察することにした。
コーナー内の日陰では、何かを催促するように前足で床を叩いているグリフとヒース。
「がーう」
「きゅーぅ」
口々に鳴きながら、リズミカルに床をたしたし、たしたし。
その人間らしい仕草は観客の笑いを誘う。
ピ。
――と。ふいに響く電子音。
音の方を見やれば、香苗がストップウォッチで時間を計り終えたところだった。
「1分33秒」
何の時間のことだろう、と久雨とまほろは思う。それに気付いた香苗は笑って答えた。
「あの親子が前足で床を叩いていた時間です。暑いから氷のおねだりしているんですって」
「この暑さだ。氷が欲しくてたまらないのだろうな」
「……頑張り屋さん、ですねー」
「暑さのあまりぐだー……っとなっている姿も、それはそれで可愛いのですよね」
同意とばかりに久雨とまほろは頷いた。
「がう」
「きゅーっ」
前足で床を叩くことを止め、グリフとヒースが揃って顔を上げたのは、ひとつの音を耳にしたからだ。遠くから響くのは、ガラガラと台車を押す音。
台車で氷を運んできたのはアーサーを始めとした飼育員。彼はまじまじと白熊親子を見つめる少女達の姿に笑みを浮かべた。
「よろしければ、グリフとヒースに氷をあげてみますか?」
「いいんですか?」
「もちろんですよ。ただ陸の部分に投げると危ないですから、プールに向けて氷を投げてあげてくださいね。すぐに溶けたりはしませんから」
「はいっ」
嬉しそうな香苗の後ろで飼育員の熊山と白野がぼそぼそ。
「先輩のおかげでプールの水温下がってるッスからねー……」
「しっ! お客さんは俺の大ポカ知らないからっ」
そんなやり取りに気付かずに、香苗は氷を受け取ると、慎重にプールを狙って氷を投げ入れる。
どぼん!
「きゅ!」
水音に気付いたヒースが日陰から飛び出した。真っ先にプールまで駆け寄り、氷が溶け出していないことを確認。そろそろと後ろ足で水温を確かめる。そしてすぐに飛び込むと氷を両腕で包み込み、嬉しそうに頬擦りをした。
後を追うようにやってきたグリフもプールに入り、その大きな前足で器用に氷を持ち上げると、氷をくれた香苗にペコリをお辞儀をした。
「お辞儀をしてくれましたね。お礼のつもりでしょうか?」
「うちのグリフは『ありがとう』と『ごめんなさい』ができるんだよ」
白野の言葉に嬉しそうに香苗が笑い――、ふと思い出す。
「そう言えば、白熊の宿舎のクーラーが壊れたと聞きましたが……」
「そうなんスよ。旧型なもんで修理に時間かかってるらしく、直るの夕方くらいになりそうなんスよねー」
熊山がどうしたものかとため息をつく。
「涼しくできる方法、あればいいんスけどねー……」
飼育員の悩みを他所に、グリフとヒースはプールではしゃいだままだ。
「とっても人間らしいですね……」
親子の様子を興味津々で見つめるまほろ。次に作成する予定の白熊のヌイグルミのため、親子の一挙一動が見逃せない。
熱がこもった目でじーっと見ていたせいか、ヒースが不思議そうにまほろを見上げる。
「きゅー、きゅ?」
まほろをじーっと見上げていたヒースだが、頭の重さに負けるとそのままころんと床に一回転。何が起こったのかよくわからなかったらしく、ぱちくりと目を瞬かせていた。
その愛らしさについくすりと笑みがこぼれたのは、まほろだけではなかったらしい。香苗と久雨も優しげな微笑みを浮かべ、ヒースを見つめている。
ぬいぐるみは手足が動くように細工するのも面白いかもしれない。まほろはメモ帳にヒースの絵とアイディアをまとめていく。
「お前もスケッチをするのか?」
スケッチを終えた貫司が、被写体のお礼にと親子へ氷を差し入れながら聞いた。まほろのメモ帳が見えたらしい。
「いいえ、これは白熊のヌイグルミを作るための、メモです……」
「ヌイグルミを作れるのか?」
久雨がキラキラとした目をまほろに向けた。その勢いにまほろは控えめに頷く。
「私も鯨のヌイグルミをいくつか持っているんだ。自分で作れるなんて凄いな!」
本物が傍にいてくれるのが一番なのだが、いかんせんそうもいかない。久雨が一番好きな鯨は海の生物。だから水族館で会えない時は、部屋に並べた鯨のヌイグルミを眺めていた。
「……鯨は、作ったことがあります。丸いフォルムが、可愛く作れました……」
「もしよければ、今度見せてくれないだろうか?」
おずおずと申し出る久雨にまほろは頷く。それに久雨は嬉しそうに笑った。
「ありがとう。楽しみだよ」
「そんな……コツさえ掴めば、作りやすいですから……」
謙遜するまほろに貫司は言う。
「よく描けているぞ」
芸術学部所属の貫司から見ても、まほろがメモ帳に描いたヒースの絵は特徴をよく押さえた上手いものだった。褒められたまほろは照れて頬を薄く染める。
「ありがとう、ございます……」
――ひゅ。
突如一陣の風が吹き、貫司のスケッチブックがはためく。
偶然見えた見事な白熊の絵にまほろは感嘆の声を上げた。
「……すごい。さっきグリフがしたお辞儀の絵ですね」
「ああ、いい絵が描けた。……ヌイグルミの参考に、見るか?」
貫司の申し出にまほろは思わず首を縦に振る。
「どうせなら、向こうのベンチでお話しませんか?」
香苗の提案に久雨が同意する。
「それもいいな。あそこのベンチが丁度日陰になっているぞ」
「いいですね。近くにジュースとアイスの自動販売機もありますし」
香苗と久雨の言葉に、首にぶら下げたがま口財布を持ってまほろは小さく頷いた。
楽しそうにベンチで笑う少女達。明るい笑い声が風に乗る。
(……誰かを絵に描くことになっても面白いな)
貫司はそう思いながら、アイスの自動販売機のボタンを押した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
はと
シナリオタイプ(らっポ)
イエローシナリオ(50)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月17日
参加申し込みの期限
2014年02月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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