夏だ！　海だ！　大雪だ？！｜リアクション

夏だ！　海だ！　大雪だ？！

「おーい、周りに迷惑かかってるからさー、そろそろやめない？」
　極夜を探しにきた一義は、暴れる麗子に声をかける。
　なぜ吹雪が麗子から出ているのか。
　ろっこんを知らない彼にはわかりようもないが、それでも原因が麗子である事はなんとなくわからなくもなく。
　だがしかし、麗子はスルー。
　彼女の目は、憎っくきカップルに釘付け。
「俺、海の家で食いもんやら売っててな、食わせてやっから、な？」
　ラーメンはかなりの自信作だぞと胃袋に訴えかける一義。
　やっと麗子の目線が一義に向いた。
「おう、こりゃ随分なべっぴんさんだね。ラーメンは好きかい？」
「嫌いではないわ。カップルに比べたら全て好きよ」
「カップ面が嫌いなのか。そかそか、俺の所のラーメンは聞いて驚け、麺から手打ちで作った本物のラーメンってやつだよ。こんな吹雪の中に突っ立ってるよりも、暖かいラーメンでも食ってこうよ」
　吹雪をものともせず、さくさくと麗子に歩み寄る一義。
　その手がぐいっと麗子の腕を掴む。
「な、何をするの？！」
「なにって、こんな吹雪の中はぐれたら大変だろう？　俺の海の家まで連れてってやるよ。なに、ガキなんだから遠慮するな」
「は」
「は？」
「放してええええええっ！！！」
　さっきの玄のSATUGAIの恐怖か。
　腕を捕まれた麗子は殆ど反射的に吹雪を一義目掛けて撃ち放っていた。
「うおおおおお？！」
　思いっきり豪快に、一義はぶっ飛んだ。　