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ひまわり畑でさよならを
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●その笑顔に輝きを
「フン、ようやく起きたようだな」
碓氷 真理
の声に、皆の注目が集まる。
老婆はゆっくりと、落ち窪んだ目を開いた。
「良かったぁ、ちゃんと帰れたんだね」
普堂 しおり
も、ほっと息をつき、
後木 真央
は物凄い勢いで首を縦に振った。
「おーい」
ひまわり畑の向こうから、警察官らしき人影が駆けつけるのが見える。
「……ルクスを大事にしてやるんだな、少年」
「あ、はい。どうも」
真理は未央に告げると、さっさと現場を後にした。
「……千佳姉。私達の母は、どんな母でしたか?」
ぼんやりと座り込む老婆を共に見守りながら、
八神 修
は未央に話し掛けた。
事件後
の彼が精神的なショックを引き摺っていないか、気にかけていたからだ。
「久しぶりだな、犬飼」
「お久しぶり、一ヶ月ぶり……くらいかな?」
「そのくらいだろうな。あれから、どうしてるんだ?」
「それ、俺も聞いてた所だ。どうして寝子島へ?」
篠崎 響也
も話に加わり、更に
御剣 刀
もやって来て、傷の具合を尋ねた。
「犬飼、その……喉の調子どうだ?」
「見ての通りだよ、気にしてくれてたの?」
「いや、だってホラ、怪我させたの俺だし……」
頬を掻く刀に、未央は少し笑う。
「お陰様で、今は何ともないよ。だからこんな月の晩は、島へ来る日もあるんだ」
「何だ、ちょくちょく来てたのか」
響也は拍子抜けした。
「うん。いい島だよね、時々こんな事もあるけど」
寝子島で頻繁に起こっている騒ぎを、未央はまだ一端しか知らない。
保護される吉江を見送りながら、未央は結局 夢の中で、数ヶ月を過ごしてしまった事を明かした。
「なかなか別れが切り出せなくて」
「お前なぁ……」
「楽しかったよ?」
あっけらかんと言う未央が目を細め、響也はがくりと肩を落とした。
「そしたら、わたいは帰るわな。また吉江ちゃんのとこ遊びに行くでな」
竹松 梅
は吉江に言い聞かせ、杖をついているとは思えない速度で、しゃんしゃん帰っていった。
勿論、しっかり住所は確認している。
「あのお婆さん、大丈夫だろうか?」
刀が吉江の優しさを思い浮かべ、目を伏せる。
「大丈夫さ……人間の心は脆いけれど、意外としなやかに強いものなのさ」
修は願いを込めて、口にした。
そうして、隣の未央に声を落とした。
「俺も、ある理由で父母を憎んだりもしたが、今ではそうでもない。親子関係を改善したいと、思うようにもなったよ」
未央は修を見つめたまま、黙っていた。
修の家族関係を知らないため、返答に窮しているのが見て取れた。
知っていたとしても、対人スキルの低い彼には、上手い事は言えないのだが。
「憎しみも悲しみも、何時しか懐かしい思い出になるんだよ」
「……うまくいくといいね」
何か違うが、修はそれをエールと受け取って、頷いた。
修の肯定で安心したのか、未央は嬉しそうだった。
後日。
約束通り、
竹松 梅
、
新井 米太郎
、
後木 真央
、
普堂 しおり
は、吉江の家を訪ねた。
家の様子は夢のものとは、全く違っていたが、明るく生活感が漂っていた。
しおりは安楽椅子に腰掛ける吉江に、プレゼントを手渡した。
「以前頂いた
ラベンダー
で、猫型ポプリを作ったの。優しくしてくれたお礼に、吉江さんにあげるね♪」
薄紫の小花模様の、猫型ポプリ。
「いい香りねぇ……ありがとう……」
年老いた吉江の表情は、乏しい。
しおりは その手の中に、そっとポプリを握らせて、微笑んだ。
「皆さん、来てくださって、ありがとう。母も喜んでます」
50代後半くらいの女性が、乳酸菌飲料のグラスを運んできて、にこやかに言う。
その女性は、夢の中の吉江に酷似していた。
足元には、幼稚園にも上がらないくらいの子供が、2人纏わり付いている。
「ばぁば、ひいばぁちゃん帰って来て良かったね」
「そうね。さあ、お客様だから、あちらでイイコにしててね?」
「はーい」
「……吉江さん、忘れちゃってるだけで、ちゃんと家族と暮らしていたんだね」
米太郎は口元を緩めた。
「認知症を患ったと聞いて、もう一人にはしておけないと思って、連れて来たんです。私の、たった一人の母親ですから」
「ひょっとして、おばちゃんが和江さんなのだ?」
真央が問い、それを聞いていた吉江は目を丸くして、女性――和江をまじまじと見つめた。
「和江……? あなた、和江さん?」
「そうよ、お母さん。私の事、忘れちゃった?」
「そーぉ、和江なの、あなた……。はぁ~、あなた、子供はいるの?」
「いるわよ、何人居ると思う?」
「んー……二人?」
「二人じゃなくて、四人でしょう? 覚えてない? 孫の名前は何だった?」
和江に尋ねられ、吉江は指折り孫の名を上げる。時間は掛かったが、四人の名前が挙げられた。
「ほら、四人いる」
念を押されて、吉江はしきりに納得していた。
母娘のやり取りに、梅は喉を鳴らして笑った。別室からは、ひ孫達がピアノを弾く音が聞こえ始めた。
その音は、もう狂ってはいない。
「幸せやな、吉江ちゃん。なーんも、寂しい事あらへんがな」
「真央ちゃんも、また遊びに来るのだ♪」
「私も時々、話相手になるよ。まだまだ話したい事、たーくさんあるんだもん」
「僕も、寄らせて貰っていいかな?」
口々に次の訪問を約束をする皆に、吉江の顔に笑顔の花が咲いた。
終
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あとがき
担当マスター:
メシータ
ファンレターはマスターページから!
メシータです。
ご覧の結果ですが、いかがでしたでしょうか?
吉江の身を案じて、取り乱される方もいらっしゃいましたが、リアクション中で少しでも楽しめる要素を見出して頂けていれば幸いです。
ちなみに今回、吉江のろっこんは「昔の楽しい夢を見ている時に声を掛けられる」のが条件です。
20人以上を、夢送りに出来る、達者な御婆ちゃんですので、今後ともご心配なく。
年を取ると、人様に迷惑掛けたりする事も増えますが、誰かのお母さんなのかなと思えば、いっそう親切に出来る気がしますよね。
吉江の家族として、楽しんで頂けた皆様も、設定の彫りさげをしてくださった皆様も、ありがとうございました。
母親というのは、誰にとっても特別な存在ですよね。
理想の母親像というのも、それぞれ違う事でしょう。
夢の中の吉江が、少しでもそれに近づいていれば良いのですが。
そうそう、特にお一人様希望とかかれて居ない場合や、お一人様の方が良いかなと判断した方以外は、他の参加者様と組ませて頂いております。
ご了承くださいませ。
それでは、このたびはシナリオへのご参加、まことにありがとうございました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
SF・ファンタジー
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月20日
参加申し込みの期限
2014年02月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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