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保健室、ただいま満席です!
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chapter.4 昼休みの保健室(1)・ランナーズハイ
保健室へ来る人の数は、増える一方であった。
とりわけ、悠の頭痛が起きたあたりを境に、倦怠感を訴える生徒が多くなっている。
時計の針が4限目の終わりを示すと、昼休みのチャイムが鳴った。この時既に、保健室はその許容量をオーバーしていた。
「わわっ、本当に保健室が満員だー! これじゃ、鷲尾先生もここに来たみんなも困っちゃうよねー」
保健室に入るなり、人ごみを目にした
千鳥 雅人
は思わずそんな声をあげた。
彼もまた保健委員のひとりであり、礼美の手伝いをしようと昼休み返上で来ていたのだ。
「ええっと、何か手伝えること手伝えること……」
きょろきょろと辺りを見回す雅人。その目に映ったのは、忙しそうに患者たちに問診している礼美と、寝る場所が埋まってしまったベッドだった。
「このままじゃ、せっかく保健室に来た人たちが休めないよねー……そうだ!」
何かを閃いた雅人は、礼美の元へ駆け寄った。
「先生! ちょっとシーツを借りてもいいですかー?」
「え? ち、千鳥君?」
礼美の返事を待たずして、雅人は備品のシーツを取り出した。
そして、保健室の入り口近くにあった長椅子にそのシーツをばさりとかける。
「これで、ベッド代わりにならないかなー?」
見栄えこそあまり良くはないものの、雅人のつくったそれは充分実用に耐えうるものだった。
「ちょっと狭いけど、寝る場所がないよりマシだよね?」
簡易ベッドへの感想を口にした彼は、礼美へと報告に行く。が、そこには一足早く礼美に話しかけていた生徒がいた。
「先生、なんだか体がだるいって言う子がいたから連れてきたんだけど……いつの間にか、こんなに人が押しかけていたのね」
隣に同じクラスと思われる生徒を引き連れ、そう言ったのは
栖来 衣夢
。
彼女もまた雅人と同じ保健委員として、自分の使命を果たすべく行動していたようだ。
「ごめんね、ちょっと待ってもらってていい?」
「それは大丈夫だけど、こんなに混んでたら休む場所自体ないんじゃない?」
当然の疑問を口にする衣夢。
「たしかに、ベッドももう空きがないし……」
礼美も困った表情を見せどうしたものかと考える。が、雅人がそこに簡易ベッドの報告をしたことで、かろうじて数個だけ、空きが増えたことを彼女たちも知った。
「なるほど、シーツを貸してって言ったのはこういうことだったのね」
「はいっ、本当はもっとたくさんつくりたかったけど、もう椅子がなくって」
「スペースも、そんなに残ってないものね。でも充分よ、ありがとう」
優しい笑みを向けられ、雅人が良かったと胸を撫で下ろす。
と、衣夢がそこに口を挟んだ。
「アイディアは悪くないけど、ビジュアル的にいまいちじゃない?」
「ううっ、それはそのー……」
自分も同じ感想を持っただけに、言葉に詰まる雅人。だがしかし次の瞬間、彼は目を丸くした。
なんと、衣夢は雅人のつくった簡易ベッドのシーツのシワを整え、より綺麗にしてみせたのだ。
「保健委員なら、せめてこれくらいはやらないと」
「あ、ありがとーっ! おかげで綺麗になったよ!」
衣夢の言葉は多少ぶっきらぼうではあったが、しっかり手伝いをしようという意思がそこにはあった。雅人も、それを感じたのか笑顔でお礼を言う。
「他には? 何かすることあるでしょ?」
「えーっと、えーっと」
ベッドメイキングを終えたふたりは、次なる作業を探す。と、雅人が人口密度の高さに気がついた。
「そうだっ、空気の入れ替えもしないと!」
「そうよ、それよ。もっと早く気がつかないとダメじゃない」
「先生、窓開けてもいいですよねーっ?」
ふたりを微笑ましく見ていた礼美は、首を縦に振る。それを見た雅人と衣夢は、二手に分かれテキパキと換気をしていくのだった。
「こんなところね。私はこれからみんなの様子を観察でもしようと思ってるけど」
衣夢が、雅人に言う。すると彼は、自らの次の行動を彼女に伝えた。
「えーっと、じゃあ俺はー……そうだ、購買に行ってくる!」
「購買?」
「うん! きっとみんな疲れてると思うから、たくさん栄養とった方がいいかなって」
言うが早いか、雅人はメモ用紙を一枚取り出し、ベッドを順々に回っていく。
「みんな、食べ物とか飲み物買ってくるから、欲しいもの言ってねー! あ、でも奢りじゃないよ! あとでちゃんとお金は返してね!」
そんなことを言いながら、雅人は次々とメモに文字を書いていった。そしてあっという間にリストを完成させると、ダッシュで保健室を出ていく。
「ふふ、元気な子ね」
「ああいうのは、落ち着かないっていうのよ」
手を振ってそれを見送る礼美と、ちょっとだけ毒を吐きつつも満更でもない顔つきの衣夢。もちろん廊下を走る雅人は、彼女たちがそんな会話をしていることなど知る由もなかった。
◇
雅人が保健室を出て廊下を進んでいた時、彼はひとりの生徒とすれ違った。
と言っても、雅人はメモを見ながら足を動かしていたため、その人物とすれ違ったことさえ気づいていなかったが。
「ん? なんや今の。ずいぶん急いどったなー。ま、ええか」
振り返り、雅人の後ろ姿を見てその生徒は呟くが、すぐに前を向き歩き始めた。彼——
浅沼 柳司
の行き先は、偶然にも今雅人が出てきたばかりの保健室だった。
「なんか、調子悪いヤツ多いらしいなー。なのに、なんで俺はこんなぴんぴんしてるんやまったく」
はあ、と短く溜め息を吐く。
「アホは風邪ひかんっておかんによう言われたけど、アホはだるくもならんのか……」
どうやら柳司は、周りがどんどん保健室に運ばれていく中、自分がまったくだるくならず、健康体であることを嘆いているようだった。
「だるかったら、堂々と休めるのに。惜しいなー」
つい、本音がぽろりと出る。要するに彼は、午後の授業をサボりたいらしい。というか、既にサボる気は満々だった。保健室へと向かっていたのが、何よりの証拠である。
「よし、サボるでー。要はしんどそうな感じでいけばええんや。それなら合法的にサボれるんや」
扉の前でそう自分に言い聞かせ、心を落ち着かせる。そして彼は、扉を開けた。
「先生ー、しんどいんやけど……」
ガラ、と開かれた扉の向こうに礼美の姿を見つけるやいなや、いかにもしんどそうな声でそう告げ、柳司は礼美の元へと近づく。
「うわー、しんどいわ。これは間違いなくしんどいわ。もうありえへんくらいしんどいわ」
「……何か、わざとらしく聞こえるのは気のせいよね?」
礼美に怪しい目線を向けられ、柳司は一瞬どきりとした。が、ここまで来て後には引けない。彼は手探りながらも、全力でしんどい体を装った。
「いや先生、ほんまにしんどいんですって。もうほら、声からしてしんどい声なってもうてるから。浅沼柳司、正直しんどいから」
「なんだかいろいろギリギリね、君……」
礼美がそう言うと、衣夢も怪しいにおいを嗅ぎ付けて柳司の元へやってきた。
「とりあえず、これで熱が出てないか確認して」
「お、おう……いやでも熱はたぶんないと思うで。ほんま、しんどいのがすべてや。俺の辞書にはしんどいって言葉以外」
「いいから」
「……お、おう」
睨みをきかせながら体温計を渡され、柳司は渋々熱を測る。当然、結果は平熱であった。
「……」
じーっと、衣夢が見つめてくる。
「いや、だから言ったやん!? 熱はないけどしんどいんやって!」
まずい。このままじゃサボれない。そう思った彼は、咄嗟に機転を利かせた。
「そ、そうや! 他にもだるいヤツいっぱいおるんやろ?」
「……いるけど」
「俺も、そいつらと一緒や! だから休ませてくれへんか?」
「……」
衣夢が沈黙で答える。確かに、だるいという症状だけでも休んでいる生徒はいる。しかし目の前のこの男は、どう見てもだるそうに見えない。
「一応、ベッドはさっき千鳥君がつくってくれたものがあるけど……」
礼美が、そう言って簡易ベッドを指差す。柳司は、それを待ってましたとばかりに口を開いた。
「そうか! アレやな、要はベッドの数が残り少ないから、よっぽどヤバいヤツ以外は寝られへんのやな? 確かに保健室はいっぱいや。それなら……俺、寮に帰って寝るわ!」
そう、これが柳司の狙いだった。保健室の混雑を、あえて利用するという頭脳プレーだ。
しかしこれには、穴があった。
「……だるいのに、寮までは帰れるんだ」
「うっ」
衣夢の冷静な指摘に、柳司は思わず言葉に詰まった。サボりミッション、失敗である。
「サボろうとしてたの……?」
礼美が問いかける。もう、柳司に言い訳する余地は残されていなかった。彼は早々に観念すると、開き直りにも似た態度で言ってみせた。
「ああ、そうや! 俺はアホやから、だるくもならんみたいや! くそー、こうなったら、何でもしたるわ!」
「え?」
「先生、なんか手伝うことは?」
なんと柳司、まさかの手伝い立候補である。開き直りというより、やけくそだろうか。
「え、えっとじゃあ、近くの空き部屋にも簡易ベッドをつくって混雑を緩和させたいから、長椅子を運んでくれるかな」
「よっしゃ、任せとき! 体動かすんは得意や!!」
言って、柳司はダッシュで保健室を出ていった。
「……元気な子ね」
「ていうか、何がしたかったのよ」
廊下を走る柳司もまた、彼女たちがそんな会話をしていることなど知る由もなかったのであった。
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担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年01月03日
参加申し込みの期限
2013年01月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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