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chapter.3 誘い水
時刻は10時半。
保健室の混雑ぶりを知った保健委員、
風宮 悠
、
御鏡 聖
、
御巫 時子
の3人は、授業を終えると同時に保健室へ行き、礼美の手伝いをしていた。
「……なんだか、いつもの保健室じゃないみたい……です……」
悠が、満室状態の保健室を見て言う。
普段からよくここを利用している彼女にとって、その光景は些か新鮮であった。視線を礼美に移す。礼美は修から引き続き話を聞いているところだった。
「今まで似たような症状が出たことは?」
「いえ、類似の症状はなかったですね」
「うーん……力が出なくて熱っぽいのよね……もう一度、ちゃんと熱を測らせてもらっていい?」
修が返事をすると、礼美は悠に声をかけた。
「ごめん、そこの箱から体温計を取ってくれるかな?」
そう言われた悠は、こくりと頷き、箱に手をかける。
箱の中は、お世辞にも綺麗とは言えない状態だった。だが悠は手間取ることなく、素早く目的のものを取り出してみせる。彼女にとっては、もう慣れた行為だったからだ。
悠はそれを礼美に手渡す。
「ありがとう。それにしても、休み時間にわざわざ手伝いに来てくれるなんて、皆優しいのね」
礼美が、保健委員の3人を見て言った。
「私、いつもお世話になってますから……その……恩返しになればと思って」
「何より、体調を崩している人を、放ってはおけませんし」
悠が言葉を返すと、後に続くように、聖も言った。
一方で時子はというと、礼美の承諾を得て、ののこの看病をしていた。
「ののこちゃん、大丈夫ですか……?」
「うー、うーん……だるい以外は大丈夫だと思う……」
「それは……たぶん大丈夫じゃないです……何か、飲み物でも持ってきましょうか……?」
「えっとねえ……じゃあオレンジジュース飲みたいなあ……あ、でも悪いよお」
遠慮を見せるののこに、時子は「こんな時ですから、甘えていいんですよ」と答えてみせる。
「次の休み時間の時で良ければ、買ってこれると思いますので……」
さすがに残り数分の休み時間だけで買って戻ってくるのは厳しいと判断し、時子はそんな約束をした。
「ほんとう? えへへ、楽しみだなあ」
とろんとした目で、ののこが言う。時子はその言葉と表情に、嬉しい気持ちになった。
看病、とはいっても、実際に時子がののこの症状を治せるわけではない。
しかし、それでもこうやって役には立てるのだということが、彼女の心を暖かくさせたのだ。
それはののこも同じで、弱っている時に自分に会いに来てくれる人がいるという事実は、気持ちを大きく落ち着かせてくれるのである。
「うーん、微熱だけど、一応休んだ方がいいかも」
熱を測り終えた修が体温計を礼美に渡すと、彼女は眉を下げながらそう言った。
「そこのベッドが空いてるから、横になってゆっくり休んでね」
言って、礼美が案内したベッドはののこの隣にあるベッドだった。もちろんカーテンで区切られてはいる。
「そういえば先生、聞きたいことがあったことを思い出しました」
立ち上がりベッドへ向かいかけていた修が、くるりと振り返って礼美に言った。
「ん? 何かな?」
どう話していいものか……と迷いながらも、修は話しだす。
「体育の授業で、この間バレーボールをしたんです。そうしたら、その結果が散々で……」
「……うん?」
「ボールが飛んできたというのに、上手くレシーブできなかったり」
「……うん」
「サーブが、まったく相手のコートに入らなかったり」
「……うん」
「これって、今回流行しているこの症状とは関係ないでしょうか?」
「な、ないと思うけど……」
というかそれは、単純に技術的な問題では。礼美はそう思ったものの、口には出せなかった。その代わりに口を開いたのは、近くにいた時子だった。
「それ、ちょっと分かるかも……です」
「え?」
顔をこちらに向けた修に、時子は話す。
「私も運動が苦手で……特に、スタミナが必要なものが……」
体力不足なんでしょうね、と苦笑しつつ言う時子。
「お、俺の症状は体力が原因と決まったわけではないはずだ」
素直に認めようとしない修に、今度は礼美が苦笑した。
「そうね。その症状の原因が何かはともかく、体を動かすことで解決する悩みもあるのは確かよ?」
「……」
修は、その言葉を黙って聞いていた。と、その会話にカーテンを開けてののこが入ってきた。
「うー、先生、私も体動かせるようになりたいよお。でも動かす気力が出ないのはなんで……?」
「ののこちゃん……」
心配そうに、時子が見つめる。ののこはもう一度口を開いて、短い言葉を発した。
「体を動かすのって、楽しかったはずなのになあ」
「そ……そうなのか」
修は、それを聞いて、少しだけ恥ずかしそうに言う。
「そんなに楽しいというのなら、体を動かしてみるのもいいのかもしれないな」
礼美が、もう一度静かに笑った。
◇
休み時間が、もうすぐ終わる。
手伝いをしていた保健委員たちも、授業へと戻らなければならない。
「それでは、次の休み時間にまた……」
ののこの手に優しく触れながら、時子が言う。そんなタイミングで、ひとりの入室者が現れた。
「あら、また利用者の方が……あれ、水乃都さん?」
最初にその存在に気づいて聖が声をかけた。偶然にもその相手は、聖と同じクラスである、
水都乃 れい
だった。
「ん? 確か御鏡だったか……何してるんだ?」
「人が多いので、保健委員としてお手伝いをと思いまして」
ふうん、と興味があるのかないのか、れいはちらりと保健室の中に目を向ける。確かに聖の言う通り、保健室は混雑していた。
「この様子だと、私と同じ考えの人も相当いそうだな……」
「え?」
ぽつりと呟いたれいの言葉は、聖にまで届かなかったようだ。
「いや、なんでもない。ちょっと倦怠感があるから、休ませてくれないか?」
もっともそれは、れいにとって幸運なことだった。なぜなられいは、倦怠感など本当はなく、ただ次の授業をサボるためにここに来ていたからだ。
「倦怠感、ですか」
そんなれいの狙いなど知る由もない聖は、保健委員としての役割を純粋に果たそうとする。
「ではこちらの利用者ノートに、症状などを書いてもらってもいいですか?」
聖が言うと、れいはそれを受け取ってゆっくりと書き始める。といっても「だるい」以外に症状をどう書けばいいかいまいち分からない。
「睡眠の質が変わったとか、休日の過ごし方で生活のリズムが崩れてしまったとか、思い当たる原因はありませんか?」
れいが書きあぐねているのを見てか、聖が簡単な問診をする。
「いや……特にないな」
言いながられいは、他の人が書いた文章をチラ見した。それと同じことをとりあえず書いておけ、と思ったのだ。
それを見た聖は、「他の方と近い症状ですね」と納得してくれたようだった。
「鷲尾先生、水乃都さんを休ませてあげてもいいですか?」
ノートを見せながら、聖が礼美に話しかけた。が、礼美は困った表情でそれに答える。
「うーん……休ませてあげたいんだけど、ベッドがもう埋まっちゃったのよね……」
どうしよう、と礼美が溜め息を漏らす。
「あの、女の子同士とか男の子同士で共有する、というのは……どうでしょうか……?」
そこに、自信なさげな口調で時子が入ってきた。確かにそれならば、ベッドの空きは作れる。しかし衛生的なことはもちろん、いろんな意味で問題がありそうなため採用には至らなかった。
「私は、ベッドでなくとも構わないが。あのへんにある椅子でも使わせてもらえれば、充分だ」
だってサボりだし、と心の中で付け加えてれいが言う。
「水乃都さん……でも、安静にしていないと。何か良い方法は……」
聖は一生懸命考えた。ベッドはない。でも目の前には休みたい人。
この状況を打開するには。
「そうだ! ベッドがないなら布団を! 学内のどこかに、きっと布団くらいはあるはず……!」
「いやいいよ、重いよ。ふとんってだいぶ重いよ」
持ち運べるはずがないだろうと、れいはクールにツッコんだ。
「ええと、ええとでは今すぐ布団を注文して配達してもらって……」
「いやいいよ、それもいいよ。なんだその布団への情熱」
布団高いし、届くのいつだよとクールに指摘する。聖は困り果てた。一体どれだけお人好しなのだろうか。見かねて、れいが言う。
「本当に、椅子で構わないんだ。確かにだるいはだるいけど、自分より辛そうな人も多そうだし」
するとそれを聞いた礼美は、じっとれいを見つめ、少し考えてから口を開いた。
「……そうね、じゃあ椅子で我慢してもらってもいいかな? 顔色も、そんなに悪くなさそうだし」
言って、彼女を椅子へと座らせた。
その微笑みが、自分の本当の体調に感づいているよう見えたが、れいは気のせいだと思うことにした。
「それにしても、この人の多さがやっぱり気になります……」
時子が言う。
ののこと話している中で彼女は、件の男子生徒の目撃情報も聞いていた。
あの、「妙なこと」を言い回っていたという生徒のことだ。
「もしかして、誰かのろっこんの影響でしょうか……」
そんな不安を、時子が抱いた時だった。
「う……」
この休み時間の間に使われた道具を元の場所に戻していた悠が、頭を押さえて小さなうめき声を上げた。
「悠さん!?」
慌てて駆け寄る時子、そして聖。
「頭痛? 頭が痛いんですか?」
聖が尋ねると、悠は「大丈夫です……」とだけ答えた。が、明らかに大丈夫ではない。しかもこれが初めてではなく、頭痛はここ最近度々彼女を襲っていた。
「少しすれば、治りますから……」
そう言って、周りを安心させようとする悠。
彼女は、まだ気づいていない。この頭痛は、彼女自身の持つろっこんの力が原因であることを。
そしてこの力が発動するのは、そう遠くない距離で他者がろっこんを発動した時だということを。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年01月03日
参加申し込みの期限
2013年01月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月10日 11時00分
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