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chapter.2 ビークワイエット!
「他の子の様子も見ないとね。確かこっちにも朝一で来てた子が……」
礼美はそう言って、また別のベッドへと近づく。
カーテンを開け中を見ると、
鬼河内 萌
と
野々 ののこ
が小声でお喋りをしているところだった。ベッド間の仕切りも、いつの間にかなくなっている。
「あら……ダメじゃない、ちゃんと寝てないと」
「うーん、でも鷲尾先生、ボクこうしてた方が痛みが紛れるんだ」
萌が、お腹をさすりながら言う。
千鶴とほぼ同時に、朝一でここに来ていたのがこの萌だった。どうも、お腹の調子がよろしくないとのこと。特に悪いものを食べたとかではないようだったが、まあ女の子にはいろいろあるということらしい。
「萌ちゃんね、誰かとお話でもしてないとつらいんだって」
ののこがフォローするように礼美に告げた。
「そうね……それなら仕方ないか。でも、ここは保健室だから、あまり大声出しちゃダメよ?」
「はーい」
少しだるそうに、萌とののこが返事する。どうやらののこも、まだ倦怠感は取れていないようだ。そんな彼女に、萌が話しかける。
「ののこちゃんも、つらそうだね」
「うー、うん。なんかね、何もする気が起きないの」
「そうそう、こういう時って何もする気が起きないんだよねっ。ののこちゃんもボクと同じだね」
萌はののこの言葉に激しく同意し、首を何度も縦に振った。
おそらく彼女の症状とののこの症状は違うのだが、一応会話は成り立っていた。
「にしても、鷲尾先生のおっぱい、大きいね」
「え? う、うん……」
なぜか急に胸の話を振ってきた萌に、ののこは戸惑いつつ返事をした。そんな彼女の胸に、萌の手が伸びる。
「ののこちゃんも、ボクより大きそうだし……」
「う、うーん、どうだろ……」
「ちょっと、触ってみてもいいかな」
「も、萌ちゃん?」
萌の手がののこへと伸び、触れようとしたその時だった。
がらがらと勢い良く扉が開き、新たな生徒が入ってきた。
「先生!!」
入室するなり血相を変えて礼美を呼んだのは、
佐藤 英二
だった。普段控えめな彼からは想像も出来ないほどの、大きな声と態度だ。
「随分慌ててるみたいだけど……どうしたの?」
礼美が尋ねた。が、答えが返ってくる前に、彼女はおおよその原因を把握した。
なぜなら、英二は見るからに痛そうな表情で頬を押さえていたからだ。
「……歯が痛いの?」
礼美の問いかけに、英二はこくこくと大きく首を縦に振る。そして、ゆっくり口を開けると、今にも泣きそうな顔で英二は告げた。
「奥歯が……奥歯がめちゃくちゃ痛いんです。痛み止め飲んでもすぐ切れるし、夜は薬もほとんど効かないし……」
「痛みだしたのは、いつから?」
「に、2週間前とか3週間前とかそのあたりです」
英二の答えを聞くと、礼美は眉を上げて注意した。
「自覚症状が出た時点で、歯は手遅れなことも多いのよ? ましてや放置プレイ……じゃなくて、痛いのに放っておくなんて、やっちゃダメじゃない」
もっともな忠告が、英二の心に刺さる。
英二と、あとこれを書いてるマスターの心にも。
本当、歯は痛みだしてからでは遅いのだ。大事なことなので二度言おう。
歯は、痛みだしてからでは遅いのだ!
「す、すいません……今度からは気をつけるので、とりあえず今ズキズキしているこの痛みをなんとかしてください。お願いします」
英二は、頭を下げつつ礼美に頼み込む。
しかし、実際彼女がこの状態でしてあげられることはほとんどない。
内服薬を与えるにも、養護教諭では色々問題があるご時世なのだ。
「おそらく一番良いのは、早退して今すぐ歯医者に行くことだと思うけど……」
「僕は……今なんです!!」
ちょっとかっこよさげなセリフを言いながら、英二は礼美に迫った。
「今痛いんです! 薬を! 薬をください!」
かと思えば、今度はちょっと危ないセリフを口にする英二。奥歯の痛みが、彼から冷静さを奪っていた。
「うん、だから早退の許可は出してあげるから、今日中に歯医者に行って薬を……」
「歯医者は、痛いし怖いです! 痛くない歯医者がいいです!」
ええー、と礼美は思わず心の中で呟いた。
そんなこと言ってられる状況じゃないでしょう、と。
「……ちょっと待って、今最寄りの歯医者を探してあげるから」
言って、礼美はパソコンで情報を素早く手に入れると、英二にそれを教えてあげた。
「担任の先生には後で私から伝えておくから、早く行きなさい?」
プリントアウトした地図を英二に渡す礼美。
直後、保健室へと二名の生徒が入ってきた。
真白 雪兎
と
八神 修
である。
「先生、今大丈夫でしょうか……っと、これは」
ベッドの大部分が埋まっている保健室と、英二に話をしていた礼美を見た修が言葉に詰まった。
「随分混んでるな。風邪が流行ってるなんて聞かないが……」
雪兎も、その混雑ぶりを目の当たりにして首を傾げる。普段からよくここを利用している彼から見ても、やはりこの状態はただごとではないようだ。
「ごめんね、今行くからちょっとだけ待ってもらってもいい?」
礼美は、英二に道順を説明していたためすぐにふたりの話を聞けなかった。少し困った様子の修を横目で見て、雪兎はすっと一歩前に出た。
「……?」
修が彼へと視線を移す。雪兎は、入り口近くに置いてあったノートを手に取りこちらへ戻ってきた。
「これが利用者ノートだ」
言って、雪兎は修の目の前でさらさらとペンを走らせる。さすが保健室常連というべきか。
「俺の下に書くと良い」
そして雪兎は、修にノートを渡した。
「これは……クラスと名前を書いて、症状をその下に?」
「だな」
まるで保健委員かのように雪兎が書き方を説明すると、修はそれに従って項目を埋めていく。
一通り書き終えたところで、ちょうど礼美がふたりの前にやってきた。
「待たせちゃってごめんね。あら、もうこれ書いてくれたの? ありがとう」
礼美は小さく微笑むと、修が書いた文字を目で追った。
「熱は微熱で、力が入らない感じ……微熱ってことは、ここ最近多い倦怠感の病気とは少し違うのかな。朝ご飯は食べてきた?」
「はい。今朝までは特に違和感はありませんでした。学校に来てから急に、ですね」
「ふうん……ちょっと、おでこ借りるね」
言って、礼美が自分の額を修に優しく当てる。寝子島高校保健室名物のひとつ、礼美こっつんこだ。
これをやられた男子生徒は、高確率で逆に熱が出るという。
しかし、修は例外だったようである。彼は、とてもストイックというか、冷静な生徒だったのだ。代わりに、それを真横で見ていた雪兎が思いっきり礼美に見とれていた。
保健室に来た以上、彼もまた病人である。
雪兎には、熱があった。そのせいかどうかは分からないが、雪兎はいつにも増して色気のある礼美に引き込まれていたのだ。
——なんだろう、これは、体調が悪いせいか?
雪兎は、自分の視界がぼやけているのを感じた。
——まるで、世界から切り抜いたように先生だけがはっきり見える。
「そうね、熱は高くはないみたい……って、真白君?」
修の熱を計り終え、姿勢を元に戻した礼美は隣の雪兎がうつろな表情をしていることに気づき、声をかけた。
「ぼんやりしてるけど、大丈夫?」
「あ、ああ」
慌ててリアクションを取る雪兎。しかしその様子は明らかに平常時とは違う。礼美は再度尋ねた。
「もしかして、君も熱があるの? とてもツラそうよ」
「いや、たいした熱じゃない。意識も無事だ。ただ……」
「ただ?」
「貴女の仕草に、目を奪われていただけだ」
「……」
僅かな沈黙が、場に流れる。雪兎本人も一瞬「何かまずいことでも言ってしまったのか」と思ったが、礼美がロマンチックに理解のある先生だったことが幸いした。
「あら、私もしかして、先生より怪盗とかの方が向いてるのかな?」
悪戯な笑みを浮かべて、礼美が切り返したのだ。すると雪兎は、ますますロマンチックワールドへと突入していく。
「それは大変だ。もし貴女が怪盗に転職したら、奪われるのが目だけではなくなってしまう」
「ふふ。それにしても真白君、どうしたの? 今日はとってもお喋りね」
「……やっぱり、熱があるのかもしれないな」
そんな彼の一言で、礼美はいけない、と会話で戯れることを止め、本来の役割を果たすべく質問した。
「体調が優れないのね。どこか痛む?」
軽い問診に入る礼美。しかし、一度入ってしまった雪兎のロマンチックスイッチはなかなかオフにならないようだった。
「痛みは特にない。強いて言えば、貴女を見ていると胸のこのあたりが」
言って、心臓あたりを押さえる。しかし既に、礼美の中でロマンチックタイムは終了していた。
「もう、馬鹿なことばっかり言わないの。大事なことだから、ちゃんと答えて。どこか痛む?」
「……痛みは」
雪兎が答えようとした時、別な声が割って入った。
「先生、僕は歯が痛いです」
英二だった。
「ええっ!? 君まだ早退してなかったの!?」
「グラグラと歯が浮いてる感じがします。もしかしたら、歯の根っこが危ないことになっている可能性が」
「解説してる暇があるなら早く歯医者行きなさい!!」
「歯が浮く、か。俺もそんなセリフを言ってみたいもんだ」
「さっきから充分すぎるくらい言ってるのに!? 真白君はとりあえず休みなさい!」
「……貴女の、腕の中で?」
「言ってない! 言ってないからね!?」
英二と雪兎の口から次々と礼美に言葉が向けられ、保健室はにわかに騒がしくなった。その時。
「何だか騒がしいなぁ……ボクただでさえお腹が痛くてつらいんだからね!」
横になっていた萌が、シャッと勢いよくカーテンを開けて彼らの前に飛び出してきた。その手には、なぜか竹刀という物騒な道具が。
「ちょめーーーっ☆」
竹刀を大きく振りかぶって、面を食らわせようとする萌。がしかし。
「君たち、いい加減にしなさい! ここは保健室よ!?」
凛とした礼美の声が響き、萌を含む全員の動きが止まった。
「鬼河内さんは竹刀を片付けて、横になる! 真白君もお喋りは終わり! 英二君は今すぐ歯医者に行ってきなさい!」
厳しい口調で言われると、さすがに彼らも大人しくそれに従う。なお雪兎は、それだけ喋れるなら大丈夫と教室に戻されることになった模様。
保健室を出る間際、もう一度礼美の方を見た彼は、彼女の指先に何か小さな、タコのようなものが出来ているのを見つけた。
「アレは……?」
小さく呟き、自分の手に視線を落とす。そこには、同じようなタコがあった。それは俗に言う、ゲームダコ。
「まさか、な」
先生がゲームをしているところが想像できない。見間違いだろうと思いつつ雪兎は、妙にその指が頭から離れないのだった。
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萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年01月03日
参加申し込みの期限
2013年01月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月10日 11時00分
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