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chapter.6 昼休みの保健室(3)・セイバーズハイ
昼休みが始まって数十分。
保健室には、ついに行列が出来ていた。保健委員の面々がどうにか対応するものの、列はなかなか解消されない。
「あれ、上穂木さんじゃないですか?」
ベッドで休んでいた保健委員の千鶴を、クラスは違えど同じ芸術科の
加瀬 礼二
が見つけた。
「どこか、体調が? これだけの混雑ですからねぇ。看病疲れを起こしてもおかしくないですよ」
善意で、あくまで紳士的な態度で話しかけた礼二だったが、千鶴は答えに窮してしまった。なぜなら、自分はサボりでここにいるからだ。
しかしさすがにこれだけの混雑と、他の保健委員が一生懸命働いているのを見て良心の呵責に苛まれたのか、ベッドから起きて一緒に手伝いをすることにした。
「大丈夫ですか? 無理は禁物ですよ」
「……ぼくも、保健委員だから。一応」
言うと千鶴は、小さな体をぱたぱたと動かしながら、患者たちに雅人が持ってきた食べ物や飲み物を配る手伝いをするのだった。
しかしそれでもやはり、混雑は収まりそうにない。このままでは、保健委員まで疲労で倒れてしまうかもしれない。そこで、礼二は考えた。
「皆さん、鷲尾先生が戻られたら、交代で少し休憩しませんか?」
その言葉を聞き、部屋にいた保健委員の面々が彼の方を向く。視線を集めた礼二は、にこりと笑顔を見せながら続けた。
「これじゃあ、俺たちが先に倒れてしまいそうですから」
その言葉に、「確かにこのままじゃ体がもたないかも」と思う者もいれば「でも、目の前に患者さんがいるのに」と躊躇する者もいた。
と言っても、大半は後者の方であり、皆これでもかというほど真面目に委員の仕事に取り組んでいたのだった。
そんな状況を見た礼二は、それ以上提案を無理強いすることもなく、ただ優しい言葉だけをかけた。
「皆さん、熱心で素敵ですね。一応コーヒーや紅茶の用意はしておきますので、休みたくなった方は遠慮なくどうぞ〜」
言って、くるりとターンして部屋の奥へ向かう礼二。その時彼は、肩をすぼめながら小さく呟いた。
「……残念♪」
礼二はあわよくば、保健委員の女の子たちを口説こうとしていた。確かに手伝いに来ている保健委員は、その多くが女子生徒。目論みが成功すれば、ある種のハーレム状態だったろう。
今回は彼女たちの真面目さ故に目的は叶わなかったが、礼二はそれはそれで別に構わないと思っていた。
なぜなら本当に口説く時は、大勢相手ではなく一対一のシチュエーションの方が彼の好みだったからだ。
加瀬礼二。一見ジェントルマンに見えて、実は相当な色事師なのであった。
◇
保健室前の廊下。
ずらりとできた列を見て、購買から戻ってきた礼美は驚きの声を上げると同時に彼らに謝った。
「こんなに行列が……!? ご、ごめんね皆。すぐ問診始めるから!」
言って、駆け足で保健室へと入ろうとする礼美。しかし、ひとりの男子生徒に呼びかけられて足が止まった。
「鷲尾先生、どうやら健康管理をミスったようです。診てもらえませんか」
行列から飛び出し、彼女の後ろからそう声をかけたのは
草薙 龍八
だった。
「あ、うんごめんね。保健室戻ってすぐ準備するから、待っててくれるかな」
「診てもらえませんか」
「えっと……ほんとごめんね。他の皆と一緒に、列に並んでま」
「診てもらえませんか」
まさかのごり押しである。彼は、目的のためには手段は選ばない。故に、行列なんかには並ばない。とんでもないワルだった。
当然、列に大人しく並んでいた生徒たちからは非難ごうごうである。
「おい、ちゃんと並べよ!」
「俺らだって診てもらいたいけどこうして待ってんだよ!」
「そうだそうだ、汚いぞ!」
集中砲火を浴びる龍八。しかし彼は、それを意に介さず言ってのけた。
「汚い? 敗者の戯れ言だな」
たまらず、ブーイングが飛んできた。龍八はそれを華麗に無視し、礼美に相談を始めてしまった。
「鷲尾先生、体調のせいで勉強が進まないんです。このままだと将来の進路に影響が出るのではと不安で」
「……私は、行列に並ばない君の今後が不安よ」
「プログラミングの勉強とかもそうですし、理科は特に予習復習や、先生に質問したいことのまとめメモ作成が捗らず……」
「うんわかった、わかったから並ぼう? ね?」
「それに、体育も体力作りに必要なのに……」
「今の君に必要なのは、ルールとマナーよ」
礼美が度々注意するが、龍八は聞いているのかいないのか、自分の悩みを一方的に打ち明けている。なお、彼の言う勉強はすべて将来テロを起こすためのものであるらしい。
どうすればこの子、列に並んでくれるんだろう。
礼美が目の前の彼を見てそう悩んでいると、あろうことか、さらに悩みを増長させる問題児が登場した。
「せ、先生っ!!」
「わあっ!? な、何!?」
龍八と話しているところに、突然背後から声をかけられ驚き振り向く礼美。そこには、今の今まで行列に並んでいた
握 利平
がいた。
「先生、大変だ! 体はだるいのに、不思議と手のワキワキが止まらない!!」
「……はい?」
礼美が視線を下に落とす。その言葉通り、利平の手の指はわさわさと怪しく動いていた。怪しくというか、どう見ても礼美の胸を向きながら動いていた。
「自分でもどうもできない! この俺のワキワキを、止めてほしいんだ!!」
逆にここまでストレートな欲望を見せる利平に、礼美は思わず苦笑した。
「君くらいの歳の子は、それが普通なのよ。そのうちそれは止まるから、とりあえず列に戻りなさい。ていうかたぶんそれは問診してもあんまり意味ないから、列っていうか教室に戻るべきよ」
「そんな、先生……!」
利平は愕然とした。
彼は、列に並んでいる時に礼美を見かけた瞬間に涌き上がったこの不思議な感情を、抑えられずにいたのだ。それなのに、出会って10秒で教室に戻れだなんて。
くそっ、そんなけしからんモノをたわわに実らせておいて! 俺の棒温度計を、勝手に高熱にしておいて!
利平は悔しそうな表情を浮かべる。勝手なのはどっちだよという話だが。
その一方で、利平の欲望を目の当たりにした龍八は、自然と礼美の胸へと視線を向けていた。
「……そういえば先生、先生の体は体脂肪率のバランスが良さそうですね」
「ええっ!? 急に何を言い出すの君は!?」
驚く礼美をよそに、龍八は浮かんだ疑問を自然と口にしていた。
「待てよ。胸の場合は体脂肪率の計算はどうなるんだ……?」
確か、貧乳が数学的に美しいということは、証明されていたはず。ねこったーで見た記憶もある。
となれば、これは数学的に美しい解とはならないのか?
ちっ、その大きさ故に計算が困難というわけか……!
ぐるぐると頭の中で巨乳について思案を巡らせる龍八。もう彼の脳内は、ぐちゃぐちゃだった。
「いや待て。落ち着け。何をエロいことを考えているんだ俺は。テロのことを考えなければ……寝子島に恐怖と混沌を……テロテロテロテロエロエロエロ……あれ?」
とうとう容量オーバーしてしまったのか、龍八は「エロ? テロ?」と頭を抑えてうずくまった。
「な、何なの一体……」
理解が追いつかない礼美は、すっかり困惑している。
さらに、利平もまた、龍八同様に自分の中の欲望と理性を戦わせていた。
「さっきはつい勢いで棒体温計とか言ってしまったけど、静まれ俺。静まるんだ。そう、秋の稲穂のように頭を垂れ……」
何やら知的っぽいことをぶつぶつ言い出した彼だが、周りにとってそれは逆に不気味な者にしか見えなかった。さすがの礼美も、一歩後ずさって距離を置く。その時だった。
「実るほど頭を垂れる稲穂……じゃ、ねぇぇぇええ!!」
「!!?」
びくっと、礼美の肩が震えた。突然大声を出されたのだから、当然だ。
「俺はつくしんぼおぉおぉお!! 高一春の、つくしんぼおおぉおおぉおお!」
天にまで届きそうな雄叫びをあげる利平。どうやらキャパシティを超えて、ネジが一本飛んでしまったようだ。
「ちょ、ちょっと君……!?」
「暴れん坊の、つくしんぼぉぉおおおお!!」
ダメだ、この子、もう手遅れかもしれない。礼美は悲しい表情で、利平を見た。
病院につれていこうかと考えた、その時だ。
「もうっ、こんなところでうるさくしてちゃダメじゃない!」
どどど、と足音を響かせながら、保健委員の
尾鎌 蛇那伊
がその場に割って入った。
「先生は、早く保健室に戻って! ここはアタシに任せてちょうだい」
蛇那伊は、保健委員としてこの場の秩序を守ろうとしているようだ。最優先事項は、保健室に先生が戻り少しでも多くの生徒が無事診察を受けること。
そのためには、この行列を整理し、乱す者に対してはきちっとルールを教えなければいけない。
「あ、ありがと……じゃあ、後は任せちゃおうかな」
蛇那伊の迫力に若干気圧されながら、礼美はそう言って保健室へと戻っていった。それを見届け、蛇那伊は龍八と利平に向き直る。
「鷲尾先生に迷惑をかける悪い子は、君たちね?」
言うと、蛇那伊はその隆々とした筋肉をまとった右腕で、利平の肩をグッと掴んだ。
「つくしん……ぼふえっ」
いや、訂正しよう。右腕で肩を掴みつつ、蛇那伊は左手で利平の股間を掴んだ。たまらず利平がうめき声を上げる。
しかしそんなことお構いなしに、蛇那伊は利平をぐいっとそのまま担ぎ上げた。
「え、ちょっ」
「どっせえええい!!!」
そして、戸惑う利平を窓に向かって放り投げた。
ガシャン、と廊下のガラスが割れ、外に吹っ飛んで行く利平。唯一の幸運は、ここが一階だったことだろう。
「次は君ね?」
蛇那伊が、廊下に座りうずくまっている龍八を見下ろす。彼は依然として、「エロかテロか、それが問題だ」と頭を抱えていた。
「アタシ、しっかり見てたのよ? 君が最初に列を乱したところ!」
そんな龍八を、ふんっと息を吐いて利平と同じように抱え上げる蛇那伊。そして。
「どっせええええい!!!」
体を回転させ、ぶうんと放り投げる。が、今度は方向が違った。龍八が飛んでいった先、それは保健室だった。
「しまった、うっかり手元が狂ってしまったわ!」
蛇那伊は慌ててそう声を漏らす。が、既に手遅れだった。龍八は、保健室に頭から突っ込んでいった。
「な、何っ!!?」
部屋の中にいた保健委員や礼美、生徒が一斉に声をあげる。騒ぎの中心には、うつ伏せに倒れた龍八がいた。彼は、今にも消えそうな意識の中、ただひとつのことだけを思い浮かべていた。
「……おっ……ぱい……たっ……ゆん……」
エロとテロの脳内戦争の結果、勝利はエロのものとなったらしい。龍八は無意識の中でそう言葉を発すると、礼美のところへ這い寄ろうとしていた。
しかし、そこに立ちはだかったのは礼二だった。
「甘いですねぇ」
にやっと龍八を見下ろすと、礼二は扉の方を見る。ちょうど中に入ってきた蛇那伊に向かって、彼は告げた。
「尾鎌さ〜ん、こちらの方がベッドで寝たいそうで〜す」
「まあ! 確かにその体じゃベッドまで歩けそうにもないものね。わかったわ、アタシがベッドに連れてってあげる!」
言うが早いか、蛇那伊は龍八を再び担ぎ上げ、たまたま空いたばかりの保健室のベッドへと寝かせた。そこに、礼二が悪戯で嘘をついた。
「尾鎌さん? この方、ひとりじゃ淋しくて寝られないって言ってましたよ?」
「あら、そうなの? でも先生は病人の対応しなきゃいけないし……しょうがないわね、ここは代わりにアタシが添い寝してあげる」
「っ!!?」
その言葉に、龍八は意識を取り戻し、慌ててベッドから出ようとする。が、既にその四肢は、蛇那伊にしっかり押さえられていた。
「待てっ、今分かったぞ、これはエロじゃない、テロ……」
声を振り絞り、手を伸ばす龍八だったが、礼二はにっこり笑ってカーテンを閉じてしまった。
「お大事に〜♪」
恐怖と混沌をもたらされたのは、寝子島ではなく龍八の方なのであった。
◇
昼休みももうそろそろ終わりに近づいた頃。
保健室にある知らせが入った。
「え? 急患!?」
礼美がそれを聞いて声をあげた。なんでも、校舎の外にヤバい感じで倒れている男子生徒がいるとのこと。
「怪我人が出たのね!? 大変、早くここに運ばないと!」
蛇那伊が一番に立ち上がる。
ちなみに既にお分かりの通り、患者は利平である。
他の生徒たちによって保健室に運ばれてきた利平は、放心状態でぶつぶつと何かを呟いていた。礼美が耳を傾ける。
「……く……ぼう」
「え?」
「つく……しんぼう……」
「……重傷ね。ベッドに寝かせてあげないと」
礼美が保健委員に指示する。すると偶然、目の前に空きベッドがあった。そこに運ばれ、寝かされる利平。しかし、実はこのベッドには先客がいた。それは、朝から保健室で寝ていた雪原真白であった。
数分前のこと。
「あー、だるいけど、喉乾いちゃったなあ。そういえば、さっき保健委員の人が、コーヒーと紅茶があるって言ってたっけ」
真白は、ベッドの中でもぞもぞしながらひとり呟いていた。厳密にはそれは礼二が保健委員のために用意したものだったが、今のだるさマックスの真白にはそんな些細なことはどうでも良かった。
「あ、あそこにある。今なら先生も忙しそうにしてるし、こっそりテレポーテーションするくらいいいよね?」
言って、真白は再度ろっこんを発動させた。服を残し、飲み物の場所まで瞬間移動する真白。
そしてタイミングの悪いことに、この僅かな間に、利平がベッドに運ばれたのである。
紅茶で口を潤した真白が、もう一度テレポーテーションで自分のベッドに戻ると、そこにはボロボロの利平が待っていた。
「俺は……つくしんぼう……」
「きゃーーーーーーっ!! 何か変なこと言ってる人がいるーーーーーーっ!!!」
「つくし……ごあふばっ」
真白の拳が、利平の顔面にクリーンヒットした。そのまま利平は、保健室の窓を突き破り、もう一度外へと放り出された。
この後、誤解はとけたものの、利平は今後の学園生活にちょっぴり不安を抱いたという。
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日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年01月03日
参加申し込みの期限
2013年01月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月10日 11時00分
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