【七夕】寝子島の縁日｜リアクション

【七夕】寝子島の縁日

●欲しい物は狙い撃ち

　参道商店街で腹いっぱい食べ、デザートのわたあめを食べながら屋台を歩き回る奈良橋博美は、射撃をするために寝子島神社の境内へ。
「射的、けっこう人気あるんだな。いつになったらできるのかねえ」
　射的をしている客の後ろに何人か並んでいるので、順番が来るのはまだのようだ。
「こいつを食べ終わる頃には順番来るだろ。気長に待とう」
　博美が言うように、食べ終わった頃にちょうど順番が。
「やるからには、いい景品を狙い撃ちだぜ！」
　そんな博美の隣には、小物をゲットしようと躍起になっている霧桐舞衣が。
「あー！　また外れたっス！　何で上手くいかないんスか！」
　ムキになっている彼女が本気で射的をやっているものと思い、博美は勝負を挑むことに。
「そこのお姉さん、すごく真剣だね。俺と本気の勝負をしないか？」
「勝負っスか？　いいっスよ。やるからには負けないっスよ！」
　相手は年下の女の子だが、勝負を挑まれたからには受けねばならない、という気分になったようだ。
　こうして、２人の射的勝負が始まった。

（まずは、あの可愛い小物を狙うっス）
　正確に狙いを定めて発射、というところで、胸ポケットにしまってある携帯電話が鳴った。
　そのはずみで狙いがそれ、コルク弾は別の方向へ飛んで行った。
「あああああ、折角良い感じだったのに……。チャラ彦くんの電話のせいで失敗しちゃったじゃないっスか！」
　責任取れ！　と怒りながら電話に出ると、『金魚すくい屋台に来てくれ！』と助けを求める八十八旗信彦の声が。
「何で金魚すくいでお金がかかるんスか！」
　食べ物じゃないのに、と言いかけたが止めた。いくらなんでも、金魚を食べたりしないだろう。
『シダっちが躍起になってるんだよ！　何回やっても全然すくえないって。お金が無くなりそうだから早く！』
「わかったっス、今、行くっスよ」
　電話を切ると、勝負の途中だが失礼、と頭を下げる。
「急用ができたので、この勝負、私の負けっス。失礼するっス！」
　その後、ダッシュで金魚すくい屋台へ。舞衣の気苦労は、ゆかた祭りが終わるまで絶えそうもなさそうだ。
「なんか拍子抜けだな。あのお姉さん、腕前、けっこう良さそうだったのに。次は輪投げでもするか」
　やるからには本気な博美は遊びにおいても真剣だったが、景品をゲットするたびに「やったぜ！」と大喜び。
「のんびり過ごせれば、俺はそれで満足だぜ」

「おー、結構な賑わいだなー。浴衣の人もいっぱい……俺も浴衣、用意すれば良かったかなー？」
　Tシャツにハーフカーゴパンツ姿の初島優は、浴衣姿の人が多いので、自分も着てくれば良かったのかなと思いつつ、屋台をいろいろ回っている。
　本当は「ねず」の昔話を広めるため屋台を出そうかと思ったのだが、本物が住んでいるところでは自重することに。
　たこ焼き、焼きそばといった屋台の定番を食べ終えると、射的をしようと寝子島神社の境内へ。
　屋台の親父にお金を渡し、ろっこんを使い、コルク弾鉄砲の威力を確認すべくゴーグル装着。
「気合い入ってるな」
　本格的な射的気分を味わうための演出だと思い、親父は笑ってその様子を見る。
　落とせそうなのを、と狙い撃ちしたのはサンマさんの置物。細いこともあり、下部分を撃つとすぐ倒れた。
　ある程度撃ち終えた後、別の遊戯系屋台で遊ぶことに。

「射撃、面白そう！　八神、これやろ！」
　服部剛がやりたいと言うので、八神修も付き合うことに。
「腕、伸ばしてええんかな？」
「駄目ですよ。ちゃんとしたポーズで当ててください」
「目指すは、あの恐竜のぬいぐるみや。従妹がファンタジーなの好きやから、お土産にしたろ」
　絶対落としたる！　と狙いを定めて撃つ。１発で当たったが、残念ながら倒れず。
「俺の番ですね」
　他の客が遊んでいる様子を見て、コルク弾は真っ直ぐ飛ばないものだと理解し、弾道や飛距離、弾の威力、商品の底に錘がある物があるかもと勘案。
「いきますよ」
　肩慣らしに、まず確実に取れる物から落としていく。最初に取ったのはサンマさん貯金箱。
「やるなー」
「一応、射撃部なんで。取って欲しいものありますか？」
「あれ頼むわ」
　リクエストに応じ、さっそく恐竜のぬいぐるみを……と思いきや、別のものを。
「頼んだもん、ちゃうやん！」
「難敵は何発か必要ですよ」
　その後も別の景品を取り、そろそろかな？　と、ずらす、落すの２段階でぬいぐるみを取った。
（これ以上、目立たないほうが良さそうだ。お目当てのものゲットできたし）
　いっぱい取れたので、普段はクールな修も、この時ばかりはホクホク顔に。
「遊んだら腹減ったなぁ。よっしゃ、デザート系行こ！　かき氷にりんご飴にチョコバナナは外せへんやろ☆　今日は全力で楽しむからな！」
「甘いものばかりですね。奢りですか？」
「俺の頼み、真面目に聞いてくれたら何でも奢ったろ思ったんやけど、やめとくわ」
「俺が悪かったです。だから、奢ってくださいよ」
　修が手を合わせて謝るので、しゃあないなあ、と奢ることに。

このページにイラストを設定する

【七夕】寝子島の縁日

シナリオ

シナリオデータ

シナリオスケジュール

参加キャラクター一覧