this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
キャットアイランドに行こう
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
14
つぎへ >>
『作業中でしたか?』
「ああいや、電子書籍の整理をしていただけだ」
訪問者が引けたのを良い機会と、まひるがカメラをラボの奥にある自室に移動させ、遠隔で操作していたところにN-catがやって来た。
書籍の整理と言えば、勉強熱心だったり読書家という印象が先行しそうだけれど、実のところまひるの蔵書はよい子の前で明言するのはちょっと憚られるウッフンな内容のものばかりだ。
『うちは全年齢対象だから、程々にね』
「安心しろ、間違ってもよい子の目に入れるような事はしない」
N-catの少し軽い言葉尻に、豊満な胸を張るまひる。
上向いた視線の先に、土地を借りたばかりの誰かの、建設中の建物が目に入る。
初っ端からあんなに大きくて高い建物を作ろうなんて、無謀じゃないか。
こういった類の媒体には一日の長がある彼女から見れば、既にカオスの匂いを漂わせる建造物の末路は火を見るより明らかだ。
だが、作り上げたものが失敗でも、途中で頓挫してしまっても、本人が諦めなければ前に進める。
出来に納得がいかなければ、また作り直せば良い。
失敗したって、何度でもやり直せる。
ある道で努力で実を結ばせてきたまひるの表情は、無秩序に積み上げられたオブジェクトに四苦八苦しているアバターを見ているうちに和らいでいた。
「ここは自由度も高く可能性も広く、素晴らしい。今後の進展に期待したい」
『ありがとうございます』
礼の言葉に、遠くの建設現場を眺めていたまひるは改めて向き直った。
「様々な自由度や可能性を持てるシステム故に、行き先に悩む事も理解できる。
だが、運営がどちらかの可能性を選ぶ事で、もう一方の可能性を潰してしまうのは勿体無い。
最低限の地形情報だけをリアルを模し、それ以外は個別データを持ついくつものチャンネルを用意してはどうだろう?」
『仮想上の寝子島を、チャンネルの数だけ作るという事でしょうか』
「ああ。そうする事でゾーニングやレーティングもしやすく、また土地不足という問題も回避出来る。
沢山のネコジマが、それぞれ異なる色を放つ事になる。
希望者には専用のチャンネルを販売する事でビジネスにも結びつけられるだろう」
将来の展開も見据えたまひるの提案に、N-catは『なるほど』と腕組みのジェスチャーをする。
『丁度、増設する予定のサーバーがもうすぐ届く予定なんです。
元々は単純に、公開範囲を広めてユーザーが増えても耐え得るようにする目的だったんですが、ひとまずチャンネルをひとつ増やせないか、試してみようと思います』
もうひとつのチャンネルを開く事が可能であれば、建造物や風景などの再現はそちらで行い、現状のチャンネルはこのままユーザーの手で自由に発展させて貰う方向にするという。
『貴重なご意見、ありがとうございます』
まひるの言葉に何かを閃いたのか、重ねて礼を告げたN-catは作業をしに帰ると彼女のラボを辞した。
(この素晴らしいコミュニケーションツールが、更に良い方向に発展していくと良いな)
笑みを浮かべ、まひるがN-catを見送った少し後、今度は別の少女がラボを訪れた。
「あの、ここに運営のアバターさんが来ませんでしたか?」
アバターネーム『メディ・アン』こと
ひびき
だ。
「ああ、さっきまでいたぞ。作業をすると言っていたから、今は何処かに篭っているだろうが……」
流石のまひるも、管理者が何処を本拠にしているかまでは分からない。
その上、サーバーに直接干渉出来る立場故に、常時ログインしているとは限らないのだ。
「そ、そうなんですか」
「もし急ぎの用があるなら、サポートにメールを送ってみてはどうだ?」
「……そうですね」
ちょっと気落ちした様子を見てまひるが助言すると、ひびきは礼を言ってラボを離れた。
「参ったな……」
古い街並みを眺めながら、ひびきはとぼとぼと歩いていた。
彼女は今回の件に、ある程度の予測を付けていた。
それを確かめる為、管理者が巡回中だという話を聞きつけて足取りを追ったものの、見失ってしまった。
もう少し管理者と接触する手段をはっきりさせていれば、今頃会えていたのかも知れない。
思えば、会った人には遠回しな聞き方をしてしまったような気がする。
「確か、名前はN-catだったよな」
ダイレクトメッセージを送ってみようか。
そう思い至りつつも、文面が思いつかない。
「いきなりお前が神木か? なんて書く訳にもなぁ」
「神木くんを探してるの?」
「うん。でもどうやって聞いたら良いか分かんなくて
…………?」
ナチュラルに頭に描いた悩みを話してしまったが、声を掛けてきた相手は今なんと言ったか。
怪訝に思いながらひびきが声の主に顔を向けると、そこにはゴシックロリータに身を包んだ小柄な少女が立っていた。
「そっか、おんなじような事考えてる人がいて良かった」
にっこり笑った顔は、体格も相俟って幼い印象を受ける。
「じゃあ行こうか」
「へ?」
笑顔のまま歩き出そうとする少女に、ぽかんとするひびき。
「行くって、何処に行くんだ」
既に真面目で丁寧な口調の『メディ・アン』の事は、頭からすっぽ抜けていた。
小さな背に掛かる声に、少女は事もなげに答えた。
「神木くんちだよ」
「その発想はなかった」
杜の湯のものらしき煙突が、細々と煙を上げている。
「それで、ボクってもれいびだったんだーって気付いて」
「なるほど……」
ひびきは道すがら、円がここに至るまでの経緯を聞いていた。
噂を聞いてダイブを試みるまでは、不利や危険に立ち向かう程に強運が働く現象を、特にろっこんだと自覚する事はなかったのだという。
「やっぱり、こういうのってもれいびの人しか思いつかないよね」
「あたしもそう思うぜ」
突然この世界に入ってしまった時には混乱もしたな、としみじみ目を細めるひびき。
「だが、神木が何の為にダイブ出来るようにしたのか……動機を聞きたいな」
そう、彼女たちはこのCat Islandの製作者が、例の引き篭もりの少年ではないかと踏んだのだ。
もれいびがダイブ出来るのも、彼の手によるものなのではないかと。
何処まで予測が合っているかは、やはり直接話を聞かなければ分からないけれど。
「この辺は作りが細かいね」
緑の髪のゴスロリ少女、
桜庭 円
は設えられたオブジェクトを興味深そうに観察しながら道を行く。
「何やってんだ?」
「見てるんだよ」
「そりゃ分かるけど」
この辺りのオブジェクトはみんな製作者の欄にN-catと記されている。
「だって、制作物って心が反映されてそうだから」
彼が直樹だとすれば、この造形から何かを読み取る事が出来るかも知れないと円は考えていた。
「結構細かいところまで手が込んでるけど、几帳面なのかな」
盆栽やら植え込み、小道具まできちんと作られている。
「……あれ? ここは……」
先に見えてきた景色に首を傾げている円を、ひびきは不思議そうに見遣る。
「どうした?」
「ここ、現実の旧市街には新しめのアパートが立ってるんだ」
黒ずんだ木壁の古い家を示して、円は自分の記憶とそれを照らし合わせる。
普段は特段注意を向けるでもなく通り過ぎてしまう道だけれど、確かにそこは建てられてからそう経っていなそうなアパートだった筈。
路地を歩くうちに、他にも何軒か現状と違う建物がある敷地を見付けた。
どれも今は新しいものに変わっている、という事は。
「これ、きっと神木くんが子供の頃の、近所の風景なんだね……」
留まる事のない時の流れ。
直樹は自らが抱えたものの為に、その流れから取り残されてしまっているのかも知れない……。
杜の湯から程近い、住宅街の一角。
その二階建ての一軒家は、恐らく現実のままそこに建っていた。
流石に表札には何も書いていない。
「直に行った事ないけど、島岡先生の話だと多分ここで合ってると思う」
でも、と円は視界の端にあるミニマップを眺め、軽く唇を尖らせる。
近辺に自分たち以外のアバターを示すマーカーはない。
運営サイドのアバターは、確か通常の黄色ではなく青いマーカーで表示される筈だ。
「玄関は鍵が掛かってるな。チャイムはただの飾りだ」
「ちょっと見てくるよ」
ドア周りを観察するひびきを玄関先に残して、円はふわっと飛行状態に切り替えた。
浮遊したままぐるりと1階を窓の外から覗き込んで、今度は2階を確認する為に更に上昇する。
(……いた)
N-catのネームタグを浮かべた青年のアバターが、6畳程の和室の中にいた。
というより、窓辺にあるパソコンが乗っているローデスクの前に座っていたので、発見と共に相手にも姿が見えてしまったようだ。
『やあ、こんにちは』
「こんにちは」
ガラガラと窓を開けたN-catが「立ち話(?)もなんだし」と円を中へ招くので、彼女はひびきを呼んで直樹の部屋に上がらせて貰う。
住人がいるのに2階の窓から入るなんて、よく考えると妙な構図だ。
『よく分かりましたね、ステータスは退席中だったしマーカー消してたのに』
「退席中はともかく、マーカーって消せるんだ」
『管理者だからね』
様々なメンテナンスを行うには、必要な場合もある機能なのだろうか。
とりあえずN-catが出してくれた座布団にひびきと並んで座り、軽い自己紹介を済ませてから円は話を切り出した。
「えっと、管理者さんに聞きたい事があって会いに来たんだ」
『僕に聞きたい事? 何かな』
隣のひびきと視線を交わし、小さく頷き合う。
「N-catさんって、もしかして、神木くん?」
暫く、間。
『どうして分かったの?』
「やっぱり!」
肯定の意味合いを持つ返答に、ひびきが声を上げた。
円も思わず膝立ちになって、興奮気味に尋ねる。
「色々見て回ってきたけどすごいよ、これどうやったの!?」
『どうって、まず3Dの空間を構築するプログラムを組んで……』
「もれいびが中に入れるシステムとかは、やっぱりろっこんが関係あるのかな?」
『え?』
「ボクには出来ないことだから、純粋に感動しちゃうな。ねえ、友達になろうよ!」
『ちょっと待って』
「え?」
『今、何か入れるって』
「えっ?」
『えっ?』
顔を見合わせて固まっている二人を前に、ひびきはやれやれと肩を竦めた。
「……えーっと、つまりなんだ。
ここを作ったのは神木だが、あたしたちがダイブ出来んのはあんたが作ったシステムじゃないって事だな」
『うん……というか、入れるとかダイブとか、本当にそんな事出来るの?』
「だから、今ダイブ中だっつの」
『そうなんだ……えっと、桜庭さんも?』
「うん、リアルのままの格好だよ」
ひびきと円の姿をまじまじ確認したらしい直樹は、『どおりで最近、妙に出来の良いアバターをちらほら見掛けると思った』と呟く。
その数秒後、N-catのアバターが緑色の光を帯びた。
シルエットが変形し、次の瞬間にはスウェット姿の痩せっぽっちの少年がそこにいた。
「神木くん?」
「たぶん」
腕を伸ばしたり、自分の身体を見回しながらとぼけた事を言う直樹に、円はくすりと笑う。
「……寝間着のまま来ちゃった」
「ダイブする時にクローゼットの中にある服装考えてると、最初からその服を着ていられるそうだよ。
あ、これは笠原さん情報ね」
「なるほど」
(なんか、こういうの先輩っぽいな)
円と直樹の遣り取りを聞きながら、ひびきは右も左も分からない頃に先に始めていた人たちに色々と教えて貰った事を思い出し、ちょっとしみじみとした。
直樹が服を決めたらしく、スウェットからパッとフード付きパーカーにジーンズといういでたちになる。
「こりゃ良いや」
手間のない着替えに気を良くしたのか、彼はそのまま窓際に歩いていく。
「どうしたの?」
「ちょっと散歩行こうかなって。付き合ってくれる?」
屈託のない明るい顔で振り返る直樹に、円も後を追って窓の外に飛び出す。
「……はっ!」
ひびきは言わんとしていた事をすっかり忘れていたのに気付き、彼らを追った。
<< もどる
1
…
7
8
9
10
11
…
14
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
キャットアイランドに行こう
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月31日
参加申し込みの期限
2013年01月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!