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「うーん」
「どうだ?」
フェンスに張り付いて学校の校庭を覗き込む、二人の影。
「アバターの見た目だけじゃ、引き篭もりかどうかねぇ」
「そりゃそうだ」
しゃがみ込んだ寝太郎の上に体重を掛けながら、団十郎が肩を竦める。
感動の(?)再会を果たした彼らは、街をぶらつきがてら世間話をし、寝太郎の求めている情報に心当たりがあった団十郎から「引き篭もりなら学校にいっぱい集まってるらしいぞ」と連れて来て貰ったのだった。
現実には寝子島高校があるこの場所には、見た目はそっくりなものの『理想学園』と掲げられた学校が作られていた。
手分けして捜索していた敦志や店で情報を集めていた
璃人
たちも同じような話を聞いたとかで、もうすぐ集まってくるだろう。
「うーん、カジノでもやってみるかな」
作業中のアバターたちを眺めながら呟く団十郎に、寝太郎は視線を上げる。
「カジノ?」
「その辺ブラついても分かるが、今のここには娯楽が足りない。
ああやってモノ作りしたり、積極的に何かしようって奴には天国みたいなところだけどな」
巷に多々あるオンラインゲームとは違い、ここは目的ややるべき事が決められていない自由な世界。
けれど、何しても自由だよといきなり放り出されても、何をして良いのか、どう楽しんで良いのか分からない人も少なくはない。
「なるほどねぇ。……ところで」
「うん?」
寝太郎は、ある事がとても気になっていた。
「頭の後ろに、何か当たってるんですが」
「そりゃ、この体勢なら当たるだろ」
「も、もう少しずれるとかですねぇ……」
「あーん?」
ぐいぐいむにむに。
団十郎の意外と柔らかさと弾力のある、恐らく世の男性の多くが包まれれば至福のバッドステータスに陥る、憧れのアレが押し付けられる。
「あ、ちょっ……スミマセン分かったのでもう動かないで」
「分かれば良いんだよ」
フンと笑う団十郎に、少年は「ぱふぱふは別のゲームジャナイデスカ?」と心に涙した。
「ハハッ☆ ヤァ僕ミャッキー! 君たちはヒッキーかい?」
理想学園に突如として現れた八頭身の米アバターは、やにわにそう言い放った。
校庭に冷ややかな一陣の風が吹いた。ような気がした。
『何言ってんだこいつ』
「ヒッキーかいって聞いてんの!」
『ほっとけよ、名前からして荒らしじゃねぇか。速やかにスルー&ブロックなんだぜ』
引き篭もりたちが集まっていると聞いて意気揚々とやって来た
ミャッキー(自称)
だったが、彼らには全く相手にされていなかった。
「おうふ、マジでブロックされてるし……僕変な事言ったかな」
ブロックは荒らしや迷惑行為を行うアバターに対して個人が身を守る為の機能で、ブロックした相手の発言をシャットアウトし、行為の影響も受けなくなる。
ほぼ『いない』も同然の状態だ。
その後、他のアバターたちの周りもうろついてみたが、まともに反応してくれる者は殆どいなかった。
(仕方ない、面倒だけど会って説得しよう、平和的に)
諦めたミャッキー(自称)は去っていった。
「あれ、何かあった?」
『あ、校長ー』
入れ替わりに所要で理想学園を離れていた
エスカルゴ
が戻って来る。
「その人、何がしたかったんだろうね。とりあえず通報……」
「どうしたんですか?」
事情を聞いたエスカルゴが話している途中で、N-catこと直樹がやって来た。
後ろには、いくら走っても飛び回っても疲れない事に気を良くした直樹にあちこち引っ張り回された円とひびきも付いて来ている。
「あれ、N-catさんもダイブしたんだ。ていうか若い」
「こんな面白い事になってるとは、思いませんでした」
軽く笑い合った後、エスカルゴは直樹に妙な米アバターの件を伝えた。
「引き篭もりを探してたなら、神木くんの件で来たうちの生徒かな?」
「かもな」
円とひびきもヒソヒソしている。
「そのアバターの件は、いくつか通報が来てますね。目的は良く分からないけど……一応、運営からの通達は行ってみます」
直樹はちょっと考えた後、そう答えた。
自称ミャッキーこと『ああああ』のユーザーには、その後運営サイドから登録しているメールアドレスにやんわりした注意とアバターネームを変えて下さい、という内容のメールが届く事になる。
「そうそう、エスカルゴさんにお願いがあったんだった」
「うん、何?」
ちょっと改まった様子の直樹に、エスカルゴは続きを待つ。
直樹はまひるから受けた助言により、新たなチャンネルを開設するつもりだと話した。
新たに開くチャンネルの方で、現実にある寝子島の風景を再現していく計画になるという。
「現行のCat Islandはチャンネル1として、今まで再現していた部分はチャンネル0に移した後、このまま皆さんの発想で自由に発展させて頂く予定です」
チャンネルの切り替えはメニューで出来るが、操作に慣れていない人でも別のチャンネルに移動出来る装置を各所に配する事で遊び易くしたいとも伝えた。
「それで、エスカルゴさんたちが作った理想学園の外観を、チャンネル0には寝子島高校としてコピーさせて欲しいんです」
「神木くん、ちゃんと運営の仕事してる」
交渉中の直樹の姿を眺めて、円が零した時。
「君が神木君か?」
校門前で落ち合ったネットカフェ組と一緒に入って来た
敦志
の視線が、直樹を射ていた。
直樹を囲む面々の様子を、校舎の影から眺めていた人影がひとつ。
(あいつが神木か……ピザかと思ったが、木の枝みたいなナヨい奴だな)
裕也
のアバター『悠華』だ。
(まだ人が多いな。絡んでるアバターが減ったら、まず話し掛けてみるか。
上手い事吹き込んで、お前も女装の道に引きずり込んでやるよ)
顔も声も知る事が出来ない、ネット社会故の絶望を叩きつけてやろう。
マウスを握る手に力が篭る。
ターゲットを分析するべく、裕也は限界まで集団にカメラを寄せてズームさせる。
(……ん?)
そこで、重なり合って見え難かったアバター名が判別出来るようになった。
同時に裕也の手も止まる。
直樹と思しき人物の上にあるのは『N-cat』という名前。
その前には、運営サイドを意味する星の印。
そんなまさか。
カメラを別の方向に回して確認してみたが、別人のアバター名が被っている訳でもない。
「くそっ、どうなってるんだ……」
勝負を賭ける前に裕也の旗色が悪くなった。
彼が管理者であるなら、登録した情報は全て握られている訳で。
そうと分かれば、自分が窮地に立たされるような愚を冒す必要もない。
(折角良い獲物がいると思ったのに)
悠華を理想学園から離れた場所に移動させながら、裕也はガリリと指の爪を噛む。
外からはしとしと、雨音だ。
(また雨か……? 最近、こんな事ばかりだ)
それが彼自身のろっこんで、雨は家の辺りにしか降っていない事を、裕也はまだ気付いていない。
「N-catさんが神木君だったのね」
「高尾さん、知ってるの?」
狐に摘まれたような顔で呟く
日菜
に、ようやく猫耳と尻尾を外した
天野
が尋ねた。
脇で「似合ってましたのにーっ」と頬を膨らませている璃人は、やんわりとスルーされている。
「お店やってるから、土地を借りたり立ち上げの時に管理者さんにはお世話になってるしね」
相方の日菜が説明していると、直樹と相対した敦志が口を開いた。
「俺は橘敦志。寝子高の3年で風紀委員をやってる」
「寝子高の……先輩?」
「ああ、そうだ。よろしくな」
呟くような直樹の問いにはっきり頷いて、敦志は彼が引き篭もりになってしまった事情を聞こうとする。
「事情って言っても……」
直樹は言い淀む。
(……あれ?)
側で見ていた円は、直樹の様子が先程と違う事に気付いた。
さっきまではあんなに生き生きした目をしていて、円たちを引っ張り回していた時なんてはしゃぐ子供のようだったのに。
今の直樹は曖昧な表情を浮かべ、瞳もくすんでいるように見える。
「色んな悩みがあるとは思うが、それでもここにいる間は解決しないな?」
『そうとは限んないんじゃないかなぁ』
彼らを取り巻いていたアバターが口を出す。
『ここに来るしかなかったのは、現実で解決しなかったからだもん』
『外の奴らは、俺たちの事弱いとか甘えてるって言う。
同じ立場になった事ねぇから、わからないんだよ』
『僕は……まあ、自分は単なる甘ったれかも知れないって思うよ。
出来ればもう嫌な思いして働きたくなんかないしさ。
でも、他の人たちはそうとは限らないんだよ。
他にどうにも出来なくて、やっとの思いでここに逃げ込んだ人だっているんだ』
『自分がどうしようもない奴だなんて、自分が一番分かってるよ……』
(あれ、なんか目が染みる……)
切々と言い募る引き篭もりたちに、エスカルゴの胸にも込み上げるものがあった。
突発的に、或いは少しずつ積もり積もって。
自分の心に起きた事を健全な心を持った人に理解して貰うのは、難しいのかも知れない。
「それでもさ……」
なんとなくしめっぽくなってきた空気を裂くように、ひびきが声を上げる。
「ここは居心地良いけど、ずっといたらそれが普通になっちまう。
……それはそれで、勿体無いと思うけどな」
そう言って、黙り込んでいた直樹に向き直り意識して明るい表情を浮かべた。
「一回外出てみなよ、嫌な事もあるかも知れないけど、その分この世界が楽しく思えるかも知れないよ」
ひびきなりのエールにも、直樹の反応は判然としない。
一体どうしちゃったんだろう。
円は心配げに彼を見詰めた。
もれいびが入れる事までは意図していなくても、短期間にこんな世界を作ってしまった彼。
瞳を輝かせて打ち込んでいたかと思えば、今度は人形のようにぼんやり立っている彼。
(ねえ神木くん。本当の君は何処にいるの?)
その時だった。
何処からともなく聞こえてきたピアノの旋律に、多くのアバターたちがその出所を探す。
「……そう言えば、そろそろそっちに雪ちゃんが行く筈だ」
「雪ちゃん?」
思い出したように呟いた敦志の声に、直樹の唇が動く。
「島岡雪乃先生。1年1組の、君の担任だ。
話聞いて、もし可能なら学校に来い。風紀委員として、俺がいつでも力になるからよ」
彼の言葉を聞くうちに、徐々に直樹の目に光が差していった。
「1組? それって……」
(あそこね)
ピアノの音色の主が分からないうちに、ある少女のアバターが理想学園目指して飛翔していた。
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シナリオジャンル
日常
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月31日
参加申し込みの期限
2013年01月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月07日 11時00分
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