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●Metaverse●
大きな校舎に広い校庭、それらを囲むフェンスや高い外壁。
校門から伸びる並木道には、未だ桜の花が咲いている。
シーサイドタウンエリアの北側、現実には寝子島高校のある場所に、ユーザーの手によってそっくりな建造物が立てられていた。
ただし、表札には『理想学園』という名が掲げられている。
流石にこれだけの規模の設備を作り上げるのには膨大な時間と技術的なセンスが必要になってくるが、『エスカルゴ』こと
エスカルゴ・臼居
には幸い製作に当たる時間は沢山あった。
何故なら、彼は引き篭もりだったから。
それに、彼が朝な夕なに奮戦している姿を見掛けた建造が得意な数名のアバターが手伝ってくれたお陰で、外側の造形や設備はここ数日でほぼ完成した。
今は、自分達が理想の学園生活を送る為に必要なものを校舎の中などに設置すべく、持ち込んだり広々とした校庭で作っている最中だ。
引き篭もりなりにエンジョイ出来る場所を作ろう。
そんなエスカルゴの思いが伝わっていったのか、この段になるとなにやら一日の殆どをログインしているアバターが学校を作っている、という話を聞いた引き篭もりユーザーらしきアバターが集まってきて、校庭は大規模なサンドボックスといった様相を呈してきた。
様々な事情はあれど、似たような問題を抱える者同士。
彼らは次第に打ち解けながら、仮想空間での繋がりを強めていく。
学校作りを主導してきたエスカルゴの事を、校長と呼ぶようになったアバターもいる。
「外で嫌な事があるなら、ネットの中に逃げてくる場所があっても良いじゃないか。
居場所はここでも良いじゃない。
ここにだって、仲良くなれる人たちはいるんだから。
そうして、いつかリアルでもここで出会った人達たちに会いたくなった時、ユー達はここを卒業出来るんだ」
『本当にそんな時、くるかなぁ』
エスカルゴの言葉に、外見だけは格好良い男性アバターの言葉は自信なさげだ。
別のアバターが作業の手を止める。
『おれはずっとここにいたいな。うちの外に出るのは怖いよ』
「それも良いんじゃないかな」
外の世界の厳しさに打ちのめされたエスカルゴには、彼の気持ちや抱いている痛みが分かるような気がした。
例え、全く同じ感情や感覚ではなくとも。
「まさか、ダイブ出来ちゃうなんてなぁ」
校庭の片隅で作業をしているアバターの横に座って、目深にニット帽を被る『カワセミ』という少年姿のアバターが、やや高めの声で呟いた。
帽子の下には、押さえられたコバルトブルーの短髪が覗く。
「その割に、お前いつものアバターじゃん」
「ダイブしてから変えたんだよ」
同じくダイブしたもれいびらしいフレンドに茶々を入れられて、カワセミは軽く笑った。
アバターのジェスチャーには見えない、自然な所作だ。
このカワセミ、実はダイブした翡翠が扮しているものだった。
理想学園に集まるアバターの中には彼女と同じ趣味を持つ者たちもいて、よく言葉を交わすうちに彼女自身もよくここを訪れるようになっていたのだ。
ぽつぽつと彼らが零す、悩みを聞く機会もあった。
「リアルと、ここは変わらないさ人同士の付き合いだからナ結局」
「うん? まあ、そうだろうけどさ……」
いつもはあまり突っ込んだ話には触れず耳を傾けているカワセミの言葉に、フレンド達は少し意外そうな反応をした。
「らしくないか、だよな」
「いいや。みんな、色々あるんだな」
みんな何かしら抱えているものがある、とその少年はしみじみ校舎を見上げた。
『そういえば、エスカルゴが闘技場作るって言ってたのは、どうなったんだっけ』
少し離れた場所で、円陣を組むように立つ複数のアバターの話が目に入ってくる。
闘技場云々の話は前にも聞いた事があり、地下に作ろうか、という話が出ていたらしいけれど。
『まだ先じゃないかな。実際そういう対戦のシステムでスクリプト組むのって、結構複雑で大変なんだって』
『それであげパン?』
そう言ったアバターが更にちょっと離れた、謎のオブジェクトが置かれている方を向く。
山盛りのコッペパンと、油や砂糖で満たされている装置がある。
なんでも、所定の動作を繰り返す事でひたすらあげパンを作り続けるという装置らしい。
『闘技場と全然関係ないじゃねえか』
『対戦要素があるんだってさ、時間内でどれだけ多くあげパン作れるか』
『焼きそばパンバージョンも今作ってるよ!』
あげパン機の横で作業をしていたアバターがアピールしてきた。
『どうしてこうなった』
対戦は合っているが色々と脱線している。
本格的なシステムが完成するには、やっぱりまだ時間が掛かりそうだった。
「結構、しょうもないものが多いよな」
「あれはまだ良い方じゃね?」
遣り取りを眺めながらぽつり呟くカワセミに、フレンドは答える。
みんなで集まって盛り上がった結果、「こんなの作ってどうするんだよ」という代物が出来るのはしょっちゅうなのだ。
『こんにちは。作業はどうですか?』
そこへ、Cat Island管理者のN-catが現れたので、エスカルゴや他のアバターたちも挨拶し合う。
『見違えましたね、少し前まで何もなかった場所なのに』
「手伝ってくれる彼らもいるからね」
エスカルゴの答えに、アバターたちも心なしか誇らしげだ。
N-catは巡回中何度もここを訪れているので、彼らの事情はある程度知っている。
『転んでしまって蹲ったまま立ち上がれない……そんな人がいても良い、優しい場所であって欲しいです』
溢れる人々の中で生きれば、全く悩みを抱えていないという人の方が少ないだろう。
深い挫折を味わって、身動きが取れなくなってしまう人だっているだろう。
彼の心情を垣間見たエスカルゴが感心げに見ていると、N-catは肩を竦めるジェスチャーをした。
『僕自身、向き合えていない事はあるんです。多分』
やがて、理想学園は引き篭もりだけではなく、現実の世界で挫折に立ち直れない人や居場所がない人たちの拠り所にもなっていく。
自室のパソコンの前で時折唸りながら、
天衣 祭
はCat Island用のスクリプトを組んでいた。
(……なるほど、ここを弄ればより精度を上げられそうだな)
彼女が手を掛けて作っているのは、対戦麻雀用のAI。
麻雀関係では先達が公開していたスクリプト入りのものがいくつかあったものの、どれも複雑な思考には耐えられない弱いCPU相手にしかプレイ出来ないものばかり。
改良の余地は多い、というよりも改良していかないと祭のような高度な麻雀プレイヤーの使用には耐えない状態だった。
そこで、彼女が思いついたのが麻雀用のAIを搭載したキャラクターだった。
作ったAIを、この世界ではアバターと区別する為にマネキンとかコンパニオンと呼ばれている、人型のオブジェクトに組み込めば、視覚的にも面白くなるだろう。
マネキンはいわゆるノン・プレイヤー・キャラクターに分類されるが、元々Cat Islandにあった概念という訳ではない。
ユーザーがソースを元に作り出した存在で、よくファッション系の店舗で一押しのアイテムを装着して立たせたり、簡単な動作や音声を再生して案内役に使う場面が多い為にそう呼ばれているのだ。
最初は石膏像のようなものだったのに、熱心に取り組むユーザーがいるのか短期間で見た目も機能も急速に進歩している造形ジャンルでもあった。
祭が使用したマネキンは、スクリプトを組み込めば条件に従って所定の動作を行ったり、表情が変化したりするもの。
和装のその姿は、彼女の小学生の頃に似せている。
背丈こそ今と然程変わらないけれど、少し髪は短めで胸もまだ成長前といった感じだ。
ちょこんと座布団に座った姿は、日本人形のようで愛らしい。
「上手く動いてくれると良いが……」
人工知能ともなると、今の祭にはプログラムの構造が複雑すぎて、知識や技術面から見ても一から作り上げるのは難しい為、有志が公開しているものを組み合わせて流用している。
祭の指がカタタ、とキーボードを叩く。
『調子はどうだ?』
「ふつうよ。でも、ちょっとたいくつ」
鈴を転がすような、可愛らしい声で少女が答える。
(……昔の私ってこんな、普通の女の子のような喋り方だったのだな)
思わずかつての自分を思い返して懐かしい気分になったけれど、しみじみしている場合じゃない。
何度か試して、チャットメッセージに対する返答はそれなりの精度だと確認出来た。
それなら今度は実際に試し打ちに、という時、例の噂の事を思い出したのだ。
(あの噂通りなら……)
仮想世界に自分が存在出来れば、実際に卓を囲んで牌に触れる感覚を味わう事が出来るのではないか。
寝子島に来てからはそんな機会もなかった為、祭は高鳴る期待を胸に、画面に注視した。
『着られた?』
試着室型のブースに向けて水姫が尋ねると、間を仕切っていたカーテンがシャッと引かれる。
「どう……でしょう」
翠子が纏っているのは、普段日常では着ないような装飾の多いふわっとしたシフォンのワンピースだ。
『とっても似合ってるわ。可愛いけれど、甘すぎなくて良いわね。
色合いも、霧切さんにぴったりだし』
水姫が感想を述べると、翠子はスカートの裾を摘み上げ、施されたレースの意匠を見下ろす。
「でも、ちょっと豪華すぎないですか?」
『大丈夫よ』
街角には、翠子が着ているものよりもずっと目立つドレス姿の女性アバターや、着ぐるみのアバターもいる。
みんな思い思いの格好をしているから、人が集まるところはちょっとした仮装大会のようになっている場所もあった。
『アバターをおめかししたら、たまり場になっているところに行って、他の人と話してみると良いわ。
検索すると、フォーラムとして解放されている場所が出てくるから』
フォーラムの形もカフェのような店舗系の内装だったり、空き地に土管が置いてあるだけだったりと設置するユーザーの自由。
中には服のまま銭湯で浴槽に浸かりながらチャットをしているような、シュールな場面に遭遇する事もあるらしい。
『こういうところで、趣味の合う男の子を探せば仲良くなるのも早いんじゃないかしら。
ナンパしてくる人は、やめておいた方が良いわ。
全員とは言わないけど……いかがわしい事を考えてる人もいるから』
「はぁ……なるほど」
出会い系みたいな事は禁止されてるのにね、と呟く水姫のアドバイスに、翠子は感心げに頷いた。
『素敵な人に巡り合った時の為に、自分を磨いておくのも大切よ』
「みー先輩、アバターからも女子力が溢れてる……」
流石は後輩たちに慕われるみんなのお姉さん、といったところか。
『ふふ、じゃあ次のお店に行きましょうか』
気に入った服の清算を済ませると、二人は通りに出て隣の店に向かう。
「ここは……絵のお店?」
翠子は『アトリエ・ねここ』と看板を掲げた建物の入り口を潜り、中を見回す。
画廊風の内装の店内には、壁や置かれた衝立に貼り付けられたプレート上のオブジェクトに、様々な模様が表示されている。
『いらっしゃいませですニャ』
「わ、可愛い」
店の奥からちょこちょこ出てきたアバターに、思わず目を細める翠子。
白いスモックを纏い、頭には臙脂色のベレー帽。
店名にもある『ねここ』とう名のアバターは、通常の人型アバターの半分くらいの背丈しかなく、二足歩行で歩く愛らしいキジトラ猫の姿をしていた。
『当アトリエは、テクスチャーのお店ですニャ』
『オブジェクトやアイテムの表面に貼り付ける、壁紙みたいな画像の事ね』
ゆらりと尻尾を揺らしながら説明するねここの言葉を、水姫が補足する。
(この骨格改造とモーション作成は、結構大変でしたわ……)
キーボードを叩きながら、ねこことテクスチャーの作り手である
月城 明子
はしみじみと良く動く尻尾を目で追った。
ねここの身体を覆う、羽毛のテクスチャーも自慢の逸品だ。
作った自分がどの角度から見ても、惚れ惚れするくらいに。
売られているテクスチャーは、木目や岩肌木肌などや伝統的な柄パターンをモチーフにしたものが多い。
「あら、これは……」
『ねここのアトリエですからニャ』
時々、猫模様や猫の肉球パターンのものが混じっていて、それを見付けた翠子が目を瞬かせるとねここは尻尾の先をピンと立てた。
『最近は、質感よりも明るい柄物をご要望のお客様も増えてきましたニャ。
ビビットやパステルカラーのポップアート系デザインがあっても、良いかも知れませんニャ』
美術部で絵が得意な翠子は、しばしねこことデザインの話などで盛り上がった。
『そうそう、もしお困りの事があったら、こちらへどうぞですニャ』
ねここが指す店の奥にはもうひとつ扉があり、そこにはひっそりと『トラ猫探偵事務所』の表札が掛けられている。
「探偵さんもやってるの?」
『備えあれば、憂いなしですニャ』
ねここは前足でヒゲをピンと弾いた。
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グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月31日
参加申し込みの期限
2013年01月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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