this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
キャットアイランドに行こう
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
14
つぎへ >>
まるで猛スピードで川を遡っているような、頭から強風を浴びたような感覚が過ぎ去った後、急に足の裏に地面の感触が戻ってきて軽く踏ん張る。
「……っ、ここは……」
慣れないせいか、一気に頭に流れ込んできた情報量に軽い眩暈を覚えながら、天野は周囲を見回す。
そこは、ディスプレイの中にあった可愛らしい内装のブティックだった。
女の子が喜びそうな、可愛らしい服がハンガーに掛けられているようなオブジェクトで並べられ、棚にはアクセサリーが並ぶ。
自分の掌を見下ろせば、見慣れた自分の手そのもの。
現実の時と比べると、カメラで取った映像を直接見ているような不思議な感覚があるけれど、ついでに身体をぺたぺた触って確かめる。
(よし……男だ。大丈夫)
胸がボンッではなくぺったりしていて、外にいた時と同じ男子制服を着ているのが分かり天野はほっとした。
パソコンの前にいたようにメニューを呼び出すにはどうしたら、と思っていると、思っただけで任意のタブメニューがピロリと展開された。
それでいて、視界は阻害されていない。
「調子はどうですか?」
「うん……なんだか不思議な感じだけど、この分だとすぐに慣れそうだよ」
天野はそれよりも、聞いてきた梢がやたらゴージャスな格好をしている事の方が、ちょっと気になる。
色々と確認していると、自らデザインした魔法少女風の衣装に可愛い猫耳を着けた璃人がこれまた可愛いドレスを手にぱたぱた寄って来た。
彼ほどフリフリではないちょっと落ち着いた色合いのワンピースを着た『hinahina』――日菜も、その後ろで微笑んでいる。
「改めて、いらっしゃいませなのですよーっ」
にっこり笑う璃人はとても可愛い。
知らなければ、女の子ではない可能性なんて疑う余地もないくらいに。
しかし、天野は知っている。知っているのだ。
「……その服は?」
明るく愛らしい笑顔に流されまいと、ちらりと彼の持つ服に視線を落とし、聞いてみる。
「これはですね、天野さんに着て貰おうと思って!」
「ちょっ」
「りぃちゃんと一緒に考えたコーデなの。きっと天野君には似合うと思うんだ」
「いやいやいや、僕は女物は着ないから」
「どうしてもダメ……かなぁ?」
「……」
日菜にしょんぼりとした顔で見詰められ、困った天野は逃げ場を探す。
傍で見ている梢は、彼女たちに賛同するでもなく天野に助け舟を出すでもなく、笑みを浮かべて眺めているだけだ。
(このゲームの良さが、全然分からないよ……というか、猫島たちはどうしたんだろう?)
「お待たせぇ」
ぐったり気味の天野の耳に、暢気な声が聞こえた。
店の入り口に現れた寝太郎は、何故か敦志に襟首を掴まれている。
まるで首根っこを持ち上げられて、ぶら下がっている猫のようだ。
「悪いな、こいつがあっちこっちフラフラ行こうとするから、なかなか辿り着けなかった」
「やー、良く出来てるからつい……」
眉を下げつつも寝太郎はふにゃっと笑う。
敦志の案内で店に面した通りまではテレポートで来たものの、再現性の高い仮想の街を自分の足で歩く新鮮さを楽しみながら、ついあちこち寄り道し掛けたようだ。
尤も、敦志も入り込んだ3Dの世界に「なるほど」と感心はしていたけれど。
「ところで猫島」
「うん?」
「さっきからその、頭の上とかで動いてるのは何だい?」
天野の視線が、自分の頭上でぴこぴこしている猫耳に向けられているのに気付いて寝太郎は「うん……」と笑顔のまま言葉を濁す。
「逆巻君も、怖いほどに似合ってるよ」
そっと外された視線。
「なん……だと……」
天野は自分の頭に手を遣る。
もふもふしていながら芯があって三角に尖っているものが二つ、乗っている感触があった。
自分は、ずっと、この耳と尻尾を着けているのを気付かずに……。
クールな表情の裏で、天野が装着した耳はぺたっと伏し、尻尾はぶんぶん揺れて動揺を表していた。
この耳と尻尾、アバターが装着すると感情を表すエモーションに対応して様々な動作をするように作られているようだけれど、ダイブしていると装着者の状態をダイレクトに反映してしまうようだ。
「わぁ、凄くよく動いてる!」
「これ、ほんっとうに可愛いですよねーっ」
「えへへ、猫耳と尻尾のモーション、プログラム組むの大変だったんだからね!」
きゃいきゃい喜んでいる日菜と璃人を前に、天野は思わず握り締めた拳をプルプルさせた。
取ってしまおうと思っても、外し方が分からない。
「いやぁ……きゃっきゃしてる女の子たちって、可愛いよねぇ」
(猫島、片方は女の子じゃないッ……!!)
のほほんと眺めている寝太郎に、心の中で突っ込む天野。
いやしかし、知らぬが仏というものか。
「……というか、君はその、猫耳着けたままで良いの?」
「うーん、自分の猫耳は、なんだかあまり違和感がニャーね」
ちょっと考える素振りはしたものの、へろりと答える寝太郎に天野は肩を落とす。
「どんな趣味してるのさ、猫島は……」
「はは、楽しそうだな」
「先輩、助けましょうよ……」
天野は背景に溶け込むが如く、猫耳やら女装やらから無縁状態を保っている敦志にちょっと恨めしげな視線を送った。
悲しいかな、全然効果ないみたいだけど。
「そういえば、屋敷野さんは随分ゴージャスな格好だねぇ」
「ふふ、そうでしょうそうでしょう」
暢気続行中の寝太郎の声に、待ってましたとばかりに梢はバッとモデル立ちでポーズを決める。
「理想のアバターを作り上げるには、課金にモノを言わせたレアなアバターアイテムに身を包んでこそです!
諸君、課金は正義です。非課金者は媚びへつらえー! ……て、じょ、冗談ですよ?」
ノリで言ってしまってから慌てて訂正する彼女に、敦志が肩を竦めて「まあ、程々にな」と笑う。
「学生の身分じゃ、小遣いも限られてるだろうし……」
と彼が後輩たちに目を向けると。
「猫島さんもこれ、着てみませんかっ?」
「いやぁ、こういうのは葛城さんみたいに可愛い女の子が着てこそだと思うよ~」
「やだっ、本当の事を。でも嬉しいのですーっ」
「もう、りぃちゃんったら」
「ファッションも良いですけど、コレクター的にアイテムを集めるのもですね……って聞いてないー。もういじけちゃいますよー、いじいじー」
「…………君たち、何か忘れてない?」
エモーションが飛び交う中、ひとり冷静な天野の突っ込みが飛んだ。
はっとした日菜が口を開く。
「梢ちゃんが言ってた、引き篭もりの件だね!」
「ああ、目的が入れ替わってしまったかと思ったが……」
ようやく調べられる、と敦志も深く頷いた。
梢の話を聞いた時、敦志たちは思ったのだ。
もしかしたら、1組の引き篭もり君もこの世界で遊んでいるのではないか、と。
「手分けして情報を集める事になるだろうし、とりあえずフレンド登録をしておこう」
彼の手解きで申請を出して承認する方法を学びつつ、フレンド欄に次々名前が並んでいく。
「りぃは日菜ちゃんと一緒に、ここで接客しながら情報を集めてみますねっ」
噂話を好きな女の子は多い。
女性アバターの注目を集めているこのお店なら、情報を仕入れるには適しているのではと璃人は考えていた。
「私はフレンドとかに聞き込みしてみますね」
結構顔が広いという梢がそう言って各方面にメッセージを送り始めると、日菜も友達に聞いてみる、とそれに倣う。
「俺たちはそんなに馴染みもいないし、地道にだな。まぁとりあえず行くか、寝太郎」
「はーい、よろしくお願いしますー」
店を出て行く敦志と寝太郎の背を眺める天野。
「……あれ、僕は?」
ぽつねんとし掛けた彼の上着の裾が、くいくいと引っ張られる。
振り返ると、満面の笑みを浮かべた璃人がずずいと迫ってきた。
「逆巻さんは、今日はお店の看板猫さんなのですっ」
「いやいやいやいや!」
<< もどる
1
…
2
3
4
5
6
…
14
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
キャットアイランドに行こう
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
推理・サスペンス
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年12月31日
参加申し込みの期限
2013年01月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年01月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!