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キケンなふたり
店内でそんな騒動も起こりつつ、気がつけば時間はいつの間にか14時30分を少し回ったところ。
お昼のピークは過ぎ、客足も落ち着いてきた頃だった。
「警察居酒屋……すごい名前だな」
店の入り口の前には、
御剣 刀
が立っていた。
店の前に書かれた注意書きを、刀は声に出して読む。
「店員が警察になりきりますので、お客様はお好きな役柄を……? すごいな、警官にも犯人にもなれるのか」
まあ、好んで犯人にはならないだろうなと思いつつ、刀はメニューに目を移す。
ランチメニューだけでも様々な種類があり、変わった名前のものも多かった。
「味はどうなんだろうな……」
食べ物が気になり、ひとりで入店しようかどうしようかと考えていると、偶然そこに見知った女性が現れた。
「よう」
刀は反射的に彼女に声をかける。するとその女性——
エレノア・エインズワース
は声に反応し、振り向いた。
「奇遇だな、エレノア……いや、【傲慢】」
「あら、不思議なところでお会いしましたね」
刀が呼んだ称号を気にも留めることなく、エレノアは優雅な態度で話に応じる。
「お前もここに? だったら、一緒に入るか?」
「いえ、何かと思い見ていただけですけど……面白い機会かもしれません」
何を考えているか素直には読めない表情で答えるエレノアを連れ、刀は店内へと入ることにした。
「ここ、客側が設定を好きに決められるらしいぞ。エレノアはどうするんだ?」
「なるほど……では婦警と犯人、でいきましょうか」
「……婦警、ってことは俺が犯人かよ。何でさ」
刀のつっこみをあえて無視して、エレノアは入り口のドアを開ける。
すぐに出迎えた警察官の店員が席に案内しようとするが、それをエレノアが遮った。
「殴るぞお前! 人生むちゃくちゃにしてやるわ!!」
「っ!?」
突然隣にいる刀に向けられた大声、そして罵倒に本人だけでなく、店員も面食らう。
しかしエレノアは、それを意に介さずに笑ってみせた。
「ふふ、演技ですよ演技。彼は犯人役ですから。さあ刑事さん、私たちの席はどちらでしょう?」
「あ、は、はいっ、ただいまご案内いたしますっ」
随分入り込んだ演技だな、という驚きと「そうだよな、演技だよな」という少しの安堵を抱きつつ、店員はふたりを案内する。
「び、びっくりしただろ……」
「あら、前もって配役は伝えていたはずですけどね」
そんな会話を交わしつつ、ふたりはメニューを眺める。
「変わったメニューも多いけど、まずは味が見たいから基本的なメニューかな……」
そう言った刀とは対照的に、エレノアは特に刺激的なネーミングのメニューだけを注文していく。
「事故現場風ステーキ……これは焼き加減はもちろんレアでいきましょう」
なんともおぞましいネーミングだ。
「デザートも頼みたいですね。このデザートの名前が気に入りました」
エレノアが指さしたのは、口に出すのすら若干はばかられるような名前のものだった。
逆に、この名前で企画会議が通ったことが奇跡というくらいだ。
ふたりとも注文を終えたところで、刀がエレノアのオーダーについて触れた。
「ステーキだけじゃなくてデザートもか……エレノア、それ太っ」
「あら、御剣さん、そうやっていつも女性の体ばかり見ているんですか? ふふ、素敵なご趣味ですね」
「……いや、何でもない。聞かなかったことにしてくれ」
下手なことを口にすると、倍返しで来ることを悟った刀はあまりうかつな発言をしないよう口を一文字に結んだ。
しばらくして注文した品が来る。エレノアは、デザートに目を向け薄く笑った。
「品名から、もっと赤い色を想像していましたけど……ああ、これ、生クリームと蜂蜜が入っているんですね」
一口スプーンですくって食べると、ほんのりと口内に広がったのは栗の味。
「へえ、栗の花の蜂蜜ですか……なかなか趣のあるメニューですね、御剣さん?」
「はっ?」
「あら、お分かりにならないですか?」
「いや、分かるけどさ……」
苦笑いで答える刀。そんな表情に、エレノアは満足そうだ。
そんなちょっと危険な感じがしなくもない会話をしながら、話は次第に真面目な話題に移っていった。
「御剣さんは、フツウを守るということについてどうお考えですか?」
「フツウを守ること?」
それは、ふたりにとってある意味共通の話題だった。
刀は少し考えた後、ゆっくりと自分の考えを話した。
「俺がもれいびになってから、フツウを守る為やそれ以外でも様々な体験をしている。その中には剣術の腕を振るう機会も多い。腕を磨くならやはり実践だよな」
「腕を磨く、ですか」
小さくエレノアが笑った気がするが、気にせず刀は続けた。
「それにこういう体験を仲間と一緒に過ごすのは刺激的で楽しくないか?」
「刺激的であることが楽しい、と」
「まあ、何ていうか、俺にとっては現状が日常だよ」
だから、と刀は改めて言った。
「俺の日常を守る為にフツウを守るよ、俺自身の為にね」
一通りを聞いたエレノアは、ふうん、と感心したような、あるいは別な感情を含ませた声をあげた。
「御剣さんはブレませんね」
「そうか?」
「ですが」
エレノアは一息吐いてから言った。
「テオが異世界を作ってもれいびに解決させるという流れはいずれ破綻しますよ。異世界の中とはいえ、殺害に関わったり死を体験したりというのがね、貴方曰く『刺激的』過ぎる」
「……」
「繰り返せばどんな人間も社会的良識って奴を軽視し出すようになりますよ」
「もし、そういう奴が現れたとしても」
刀は、真っ向からエレノアの言葉に向き合った。
「別にそいつが俺の興味を引くか俺の大切なものを傷つけない限りはどうでもいい、そうでなければ俺の好きに動くさ」
そう言うと刀は、デザートを食べるエレノアに軽い口調で言い放った。
「それにしても、そんなことを気にするなんて、傲慢も結構可愛いところがあるんだな」
「御剣さんも、可愛かったですよ? ここに入店した時、突然怒鳴られて驚く様は」
言い返すエレノアの瞳は、どこか挑発的だ。
お互いの意見がぴったりと合うことはなかったけれど、そんなに遠くない、むしろ近いものを感じ取り、ふたりは声をあげずに静かに笑った。
食事を終え、店を出たエレノアは刀と別れる間際、思い出したようにこう告げた。
「そうそう、先ほど犯人役の演技をした時、役なのに萎縮を感じませんでしたか?」
「え?」
萎縮というよりは驚嘆が先に来たが、エレノアのそれが百パーセントないわけではなかった。タイミングのせいもあるにせよ。
刀が黙っていると、エレノアは小さく笑った。
「ふふふ、人格ってのは役割に沿うよう歪んでいくんですよ」
そう言い残し、エレノアは刀の前から去っていった。
その真意を刀が掴んだかどうか、それは定かではない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
山中にいな
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年12月29日
参加申し込みの期限
2014年01月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年01月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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