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【この道の先に】
ぱちり目を開けると、時計の針はまだ午前7時をさしています。土曜日。今日は大学の授業はないけれど、夜には出勤しなければなりません。もう少し寝ていようかな、と思うも目はくっきりと冴えてしまって、しばしベッドの中で奮闘した後、
朝鳥 さゆる
はあきらめ顔で身を起こしました。
隣には
姫木 じゅん
の寝顔と安らかな吐息。さらりと髪をなぞってから、サイドテーブルのスマホを確認すると、メールの着信あり。どうやら急ぎの要件ではないようで、返信は昼以降の自分に押し付けることにします。
「ふああ……」
あくびをひとつ、さゆるは置きだすとバスルームへ。しゃわわ~っと熱いお湯を浴びていたら、
「あー、よく寝た。はよー、さゆる」
「おはよう、じゅん。いっしょに浴びる?」
「うん~」
入ってきたじゅんと、ついばむようなキスをひとつ。仲良く身体を洗いっこ。
「ん、どしたのさゆる、機嫌よさそうじゃない?」
「ううん、なんでもないわ」
いつもの朝。けれど、なんて平穏。なんて幸福。
シャワーを浴びたら、テレビを見ながら軽い朝食を取り、そのさなかに今日の予定を確認します。どちらも出勤日の今日は、昼間はのんびりと過ごしてから、夜はふたりでいっしょに店へ向かうことにしました。
キャバクラ勤めも決して楽ではないけれど、ずいぶんと慣れてきたように思います。それはさゆる自身の素養もあり、そして恋人にして先輩のじゅんの薫陶のたまものでもあり……なんにしても、さゆるは思います。今の自分は、なんと幸運であろうかと。
「あ、さゆる、見てみて! クリスマスマーケットだって」
「へえ、なんだか楽しそうね」
毎年恒例だという『寝子島クリスマスマーケット』の開催を知らせるコマーシャルが流れて、画面にはおどけた顔をしたサンタ人形や、飾り付けられてド派手なクリスマスツリーが映り込むと途端、じゅんの瞳は輝き、さゆるの胸もどこか弾みました。
「買い物ついでに行ってみる?」
「いこういこう。サンタのひとりくらいはウチにお迎えしたいね」
はしゃぐじゅんにつられるように、さゆるの頬もゆるみます。なんて愛らしい。なんて嬉しいんだろう。
当たり前の光景が、こんなにもさゆるにとって大切なひと時となっていたのだと、そんなことにあらためて気づく、とある朝でした。
寝子島クリスマスマーケットは大盛況で、多くの客が往来を埋め尽くしています。
「うわあ、すごい人出ね!」
「どうする? あの人の群れに飛び込む?」
「もちろん!」
手をつないだまま、ぐいと人波へ身体をねじこみました。
マーケットの会場にはいくつも露店や屋台が並んでいて、クリスマスグッズに冬のグルメに、とにかく多種多様な売り物がずらり勢ぞろい。眺めているだけでも飽きません。
「あ、サンタ人形」
「どこどこ? ああ、あったあった。あはは、すごい数!」
ひな壇にところ狭しとサンタ、サンタ、サンタさん。表情もポーズもさまざまなサンタの人形たちが、いずれもやさしそうな微笑みを浮かべています。
じゅんは人波にもまれながらも流されることなく、これ! というサンタさんを選び出すと手早く購入し、胸に抱き込みました。ほくほく顔に、さゆるまでもなんだか嬉しくなってしまいます。
「あ、あっちのほうが空いてるわね」
すぽん、と人混みを抜け出すと、人心地。
じゅんがなにかを見つけて、
「ねえさゆる、ポットパイ食べようか? さっきCMに映ってて、美味しそうだったのよね」
「いいけど、さっき朝ごはん食べたばかりでしょ。大丈夫?」
「大丈夫大丈夫、美味しいものは別腹だって!」
よくわからないことを言って屋台へ駆けてゆく恋人に、さゆるは苦笑い。
あたたかいポットパイのふたへさくりとスプーンを差し込むと、ぶわわと湯気が立ち上ります。
「あたしのはデミグラス~。さゆるのは?」
「チキンのクリームシチューね。ん……美味しい」
「あったまる~」
しんと冷え込むけれど、それがどこか清らかに思えて、さゆるを取り巻く空気もなんだか清浄な気がします。今にもはらはら、純白の雪が降りだしそう。なのにじゅんのおかげで心はあったか。ポットパイで身体もぽかぽか。
穏やかな心持ちのまま、さゆるはふと、昔の自分を思います。荒れていて、激しくて、自滅的だったあの頃を。どうしようもなくただれて、痛みに満ちて、自暴自棄に暮れたあの夜を。
「ん、どしたのさゆる? 今日はずうっと機嫌よさそう」
「ふふ。なんでもない」
染み入るようなこのぬくもりを、かつてのさゆるは知りませんでした。知っていたならきっと、道を外れることもなかったでしょう。
「あ、見てさゆる、でっかいツリー!」
「素敵ね……近くで見に行きましょう」
「おー!」
いつまでも、この時が続きますように。さゆるは願いとともに、じゅんの細腕をきゅうと胸に抱き込みました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年12月03日
参加申し込みの期限
2025年12月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年12月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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