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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
天地夏冬雪と墨
【デビューしちゃう？】
なんだかちょっぴり、オトナな気分。
「ほわあ～……すっごいねえ、真深」
「……うん。ちょっと、見とれちゃった」
朝永 真深と手島 ゆかりは、夢見ごこち。
本日、星ヶ丘地区はシャンパンゴールドでゴージャスなイルミネーションのかがやきに包まれておりました。その名も、『星ヶ丘イルミネーション』！
「ってまんまやないかー！」
「あはは、たしかにね」
シンプルに過ぎるネーミングはさておき、今夜の星ヶ丘はもうきらっきらのぴっかぴか、どこもかしこも光が満ち満ちています。ビルも、おしゃれなアパレルショップのショウウィンドウも、道行く人々までも、ゴールドにきらきらきらり。
きたるクリスマスを前に、みんながみんな、浮かれがちです。小躍りするように歩く女の子。がっちり腕をつかまえて離さない高校生カップル。全力疾走のお子さまを必死に追いかける親御さん。仲睦まじい老夫婦。誰もかれもにこやかに、素敵な笑顔を浮かべています。
そこへ溶け込む真深とゆかりもまた。
「たまにはこういうのも、いいよね……」
「そーだよ、だって私たち、ちょっと頑張りすぎだもん。いくら期末が近いからって、ずーっと勉強漬けじゃあ、パンクしちゃうよ！」
「ほんとだよね。だから今日、カーリーと来られてうれしいよ」
「うんうん、私もだよ～真深～！」
むぎゅうと腕を絡めあって、笑いあって。キッチンカーで買ったあったかグルメをシェアしたり、写真を撮りまくったり。テスト勉強でおつかれの身も心もふんわりほぐれて、ふたりも光に包まれながらの夜を、絶賛満喫中！
「あれ？ なんだろ？」
こくりと首をかしげたゆかりの視線を追うと、なにやら人だかりがありました。
そういえば先ほどから、どこからか音楽や歌声が聞こえてくるのには気づいていましたけれど……どうやらこのあたりがその出どころであるようです。
「行ってみる？」
「もち！」
はぐれてしまわないよう手をつないで、人混みをくぐりぬけてみますと。
『素敵な歌声に拍手をお送りくださ～い！ さてさて、続いてのアーティストは最近売り出し中のロックバンド、みんなもうご存じですよねー？ Edwoodsさんの登場です、どうぞー！』
今回のために作られた特設ステージでは、人気のアーティストが続々登場！ 特別ライブが行われているようです。響くハードロックアレンジなクリスマスソング、激しいギターの音色に自然と、真深の肩も揺れました。
「へえ、こんなイベントやってたんだ！ ラッキーだね、真深！」
「そうね。せっかくだから楽しみましょ」
入れ替わり立ち代わり、多様な歌手やバンドが現れてはクリスマスを歌い上げる、なんとも豪華なステージです。観客は沸き立ち、真深もゆかりもノリノリ！
『さあ～盛り上がってまいりました！ さあ続いては、飛び入り参加のコーナー！ ステージで自慢の歌声を響かせたい、芸達者なお客さまはいるかな～？ そこのあなた！ いかがです？ あなたの美声を聞かせて！ イヤ？ じゃあそちらの元気いっぱいな高校生のみんなは？ 自信ない？ う～ん、それじゃあ……』
「はいっ！ やりまーす！」
と。真深はしばし、ぽかん……口を開けてしまいました。びし！ とイキオイよく手を上げたのがほかならぬ、隣にいるゆかりであったもので。
「えっ？」
「はいはい、私たち、歌いまーす！ やろうよ真深、歌おうよ！」
「ええ……マジで？」
「マジマジ！」
ゆかりにぐいと手を引かれるまま、真深はステージへ。瞬間、どわーっ！ と観客の歓声と拍手が鳴り響いて、思わずくらくらとよろめいてしまいました。
こんなにたくさんの人の前で歌うなんて……！？
『いらっしゃーい！ 仲の良いお友だち同士のデュオですね。今日はなにを歌ってくれるのかな？』
司会者からマイクを受け取ると、ゆかりはよどみなくすらすらと答えます。キンチョーして思わず、不必要なまでに背筋をピンッ！ としてしまった真深とは大違いです。
『いつもカラオケで歌うアレでいいよね？ ねっ、真深！』
『えっと、うん……そうね。いいと思う……？』
混乱する頭がゆらゆら揺れるうち、前奏が流れ出し、もはや逃げ場ナシ！
すがるように隣を見ると、ゆかりはにっこり。満面の笑みで、口だけを動かしましたけれど、その意味は真深にも伝わりました。
た・の・し・も・う・ね！
『…………っ！！』
瞬間。お腹の底から、胸の奥から、ほとばしるように声があふれだして……。
……なんてことがあってから、しばらく後のこと。
「は？」
「ええ、ですから、わたくしども『カイゼリン・プロモーション』では、新世代のアイドルの発掘・育成を推進すべく、広く才能ある若者を募っておりまして！ おふたりにはぜひ、弊社のオーディションにご参加いただきたいのですっ。スターダムへの道を駆け上がる、そのお手伝いを私にさせていただければと！ いかがでしょうか！？」
「うわっ、ヤバ！ どーする真深、アイドルだって！ どーする、ふたりでスターの道、駆け上がっちゃう！？」
アイドル専門芸能事務所からの、突然のスカウトが！ なんだか押しの強そうな、プロデューサーさん？ とやらにぐいぐいと迫られて、
「…………」
「あれ、真深？ おーい？ 固まってる？ 真深ってば！」
真深、思考停止。
さてさて、どーなる！？ どーする、真深！！
なんだかちょっぴり、オトナな気分。
「ほわあ～……すっごいねえ、真深」
「……うん。ちょっと、見とれちゃった」
朝永 真深と手島 ゆかりは、夢見ごこち。
本日、星ヶ丘地区はシャンパンゴールドでゴージャスなイルミネーションのかがやきに包まれておりました。その名も、『星ヶ丘イルミネーション』！
「ってまんまやないかー！」
「あはは、たしかにね」
シンプルに過ぎるネーミングはさておき、今夜の星ヶ丘はもうきらっきらのぴっかぴか、どこもかしこも光が満ち満ちています。ビルも、おしゃれなアパレルショップのショウウィンドウも、道行く人々までも、ゴールドにきらきらきらり。
きたるクリスマスを前に、みんながみんな、浮かれがちです。小躍りするように歩く女の子。がっちり腕をつかまえて離さない高校生カップル。全力疾走のお子さまを必死に追いかける親御さん。仲睦まじい老夫婦。誰もかれもにこやかに、素敵な笑顔を浮かべています。
そこへ溶け込む真深とゆかりもまた。
「たまにはこういうのも、いいよね……」
「そーだよ、だって私たち、ちょっと頑張りすぎだもん。いくら期末が近いからって、ずーっと勉強漬けじゃあ、パンクしちゃうよ！」
「ほんとだよね。だから今日、カーリーと来られてうれしいよ」
「うんうん、私もだよ～真深～！」
むぎゅうと腕を絡めあって、笑いあって。キッチンカーで買ったあったかグルメをシェアしたり、写真を撮りまくったり。テスト勉強でおつかれの身も心もふんわりほぐれて、ふたりも光に包まれながらの夜を、絶賛満喫中！
「あれ？ なんだろ？」
こくりと首をかしげたゆかりの視線を追うと、なにやら人だかりがありました。
そういえば先ほどから、どこからか音楽や歌声が聞こえてくるのには気づいていましたけれど……どうやらこのあたりがその出どころであるようです。
「行ってみる？」
「もち！」
はぐれてしまわないよう手をつないで、人混みをくぐりぬけてみますと。
『素敵な歌声に拍手をお送りくださ～い！ さてさて、続いてのアーティストは最近売り出し中のロックバンド、みんなもうご存じですよねー？ Edwoodsさんの登場です、どうぞー！』
今回のために作られた特設ステージでは、人気のアーティストが続々登場！ 特別ライブが行われているようです。響くハードロックアレンジなクリスマスソング、激しいギターの音色に自然と、真深の肩も揺れました。
「へえ、こんなイベントやってたんだ！ ラッキーだね、真深！」
「そうね。せっかくだから楽しみましょ」
入れ替わり立ち代わり、多様な歌手やバンドが現れてはクリスマスを歌い上げる、なんとも豪華なステージです。観客は沸き立ち、真深もゆかりもノリノリ！
『さあ～盛り上がってまいりました！ さあ続いては、飛び入り参加のコーナー！ ステージで自慢の歌声を響かせたい、芸達者なお客さまはいるかな～？ そこのあなた！ いかがです？ あなたの美声を聞かせて！ イヤ？ じゃあそちらの元気いっぱいな高校生のみんなは？ 自信ない？ う～ん、それじゃあ……』
「はいっ！ やりまーす！」
と。真深はしばし、ぽかん……口を開けてしまいました。びし！ とイキオイよく手を上げたのがほかならぬ、隣にいるゆかりであったもので。
「えっ？」
「はいはい、私たち、歌いまーす！ やろうよ真深、歌おうよ！」
「ええ……マジで？」
「マジマジ！」
ゆかりにぐいと手を引かれるまま、真深はステージへ。瞬間、どわーっ！ と観客の歓声と拍手が鳴り響いて、思わずくらくらとよろめいてしまいました。
こんなにたくさんの人の前で歌うなんて……！？
『いらっしゃーい！ 仲の良いお友だち同士のデュオですね。今日はなにを歌ってくれるのかな？』
司会者からマイクを受け取ると、ゆかりはよどみなくすらすらと答えます。キンチョーして思わず、不必要なまでに背筋をピンッ！ としてしまった真深とは大違いです。
『いつもカラオケで歌うアレでいいよね？ ねっ、真深！』
『えっと、うん……そうね。いいと思う……？』
混乱する頭がゆらゆら揺れるうち、前奏が流れ出し、もはや逃げ場ナシ！
すがるように隣を見ると、ゆかりはにっこり。満面の笑みで、口だけを動かしましたけれど、その意味は真深にも伝わりました。
た・の・し・も・う・ね！
『…………っ！！』
瞬間。お腹の底から、胸の奥から、ほとばしるように声があふれだして……。
……なんてことがあってから、しばらく後のこと。
「は？」
「ええ、ですから、わたくしども『カイゼリン・プロモーション』では、新世代のアイドルの発掘・育成を推進すべく、広く才能ある若者を募っておりまして！ おふたりにはぜひ、弊社のオーディションにご参加いただきたいのですっ。スターダムへの道を駆け上がる、そのお手伝いを私にさせていただければと！ いかがでしょうか！？」
「うわっ、ヤバ！ どーする真深、アイドルだって！ どーする、ふたりでスターの道、駆け上がっちゃう！？」
アイドル専門芸能事務所からの、突然のスカウトが！ なんだか押しの強そうな、プロデューサーさん？ とやらにぐいぐいと迫られて、
「…………」
「あれ、真深？ おーい？ 固まってる？ 真深ってば！」
真深、思考停止。
さてさて、どーなる！？ どーする、真深！！
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2025年12月03日
- 参加申し込みの期限
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- 2025年12月10日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2025年12月10日 11時00分
