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天地夏冬雪と墨
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【いえないふたり(1)】
彼女の声ははっきりとよくとおり、明朗に聞こえているというのに、
椎井 莉鳥
の世界はまるで時を止めたかのように静寂の中。
「先輩。少し……お時間、ありますか?」
なぜだろう。いまだ答えは出ないまま、莉鳥の心を惑わせ続ける彼女の微笑み。
どうして。どうしてなの? おしえて。莉鳥はなんの変哲もなくいつもどおり、といったふうの
中倉 琉歌
へ、声なき問いを投げかけました。ねえ、おしえて。
あの時の、キスの意味を。
いつからだっただろう、ああそうだ、と莉鳥の脳裏にはふうわりもくもく、回想シーンが浮かび上がります。彼女、琉歌の存在が莉鳥の中へ劇的に飛び込んできたのは、高校生活における莉鳥をいわば締めくくる、陸上部での最後の記録会を目前にひかえた日のことでした。
『先輩。お疲れ様です』
目の覚めるような鮮烈な情熱を、彼女からは感じたものです。
琉歌は言いました。
『先輩の飛ぶ姿がすっごく綺麗で格好良かったです』
だから、引退してしまうのが寂しいのだと。少し言いづらそうにして、はにかむ彼女には、マイペースな莉鳥もどこか好感を抱いたものです。
『先輩、私と100メートル走りませんか? お願いします!』
頼み込まれて走った短距離は莉鳥の専門ではありませんでしたけれど、あの時の……並び立ち、風を切って走る感覚。地を踏み込むたび感じる、かたわらの心地よい存在感。
勝負は勝負。彼女とのファーストコンタクトは、莉鳥の勝利で締めくくられました。
『残念。さすがです、先輩』
そうして莉鳥は青春をささげた陸上の道から脱し、今は木天蓼大学の薬学部に通う1年生。あれからしばしの時が経ちましたけれど、今でもこうして時おり、このどこか掴みどころのない後輩とは顔を合わせることがありました。
「今日は練習、休みなの?」
「はい。ちょっと手持ちぶさたになっちゃって」
「体のいい暇つぶしの相手をつかまえたというわけね」
「あはは、そんなところです。たまたま椎井先輩を見かけたから……」
ダッフルコートの下には、懐かしい寝子高の制服がちらり。学生カバンなど肩にかけている姿を見ていると、なんだか高校を卒業したのがついこの間のように思えます。今はすっかり、大学生だというのに。
「最近はどう? 陸上部」
「寂しいです。椎井先輩がいないから」
「そういうことじゃなくて……後輩の様子とか」
「ふふ、分かってます。みんないい子たちばかりですよ。才能ありそうな子もいるし」
しばし往来で足を止め、近況報告を交わします。彼女と出会うといつもそうして、情報交換が始まりました。莉鳥もかつて所属した陸上部は変わらずのようで、話を聞くうちになんだか、莉鳥は胸をじんわりと締められるような寂寥におそわれました。いつものことです。
「でも手のかかる子もいて……すごく明るくていい子なんですけどね。実力もありそうだけど、ちょっとひねくれ屋っていうか。練習に打ち込むことがどこか、かっこ悪いって思ってるみたい。真剣にやるのはダサイ、みたいな子ってたまにいません?」
「たしかにね。私たちの親世代にはそういう風潮があった、って聞いたこともあるわ。その影響なのかもね」
「私もちゃんと指導してあげたいんですけど、どうしたらいいと思います?」
「じっくりやるしかないんじゃないかしら。あなたが真剣に陸上に打ち込む姿を見ていたら、いつか気づいてくれるかも」
「なるほど……」
ぴくり。莉鳥の眉がほんの少し、琉歌には分からないくらいに跳ねました。
なんだろう。どこか、違和感。いつもどこかひょうひょうとした彼女の、透きとおるようなあの微笑みに差したほんの少しの影が、莉鳥に疑問を抱かせました。
「ねえ。中倉さん……」
「あの! ここ、ちょっと寒いんで、良かったらどこかお店でも入りません? ちょっと行きたかったところがあって。付き合ってくれませんか?」
そんなふうに言った彼女の表情はいつもどおりに、自分の心の奥を上手に隠しているように見えて、なんだか……その瞳にはどこか、すがるような色が垣間見えて、莉鳥は小さく首をかしげました。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年12月03日
参加申し込みの期限
2025年12月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年12月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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