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[TOS] 狂気日食
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●eclipse phase 1
夜は終わりを迎えようとしていた。
されど果たして、これは夜明けと言えるのだろうか。雲は浅い鉛色、天より漏れる光はあたかも、死にゆく兎の目のように陰鬱で、夜がふたたび世界を覆わんとするかのようにも見える。
峡谷に垂れ込める霧は光を拒むかのように濃く、地を這い、岩肌や木々を覆い尽くしていた。
太陽より明るいのはむしろ、無数の赤い光点だろうか。ガーナック量産型の眼だ。
コロニーを見下ろす位置、ぽつんと立つ天幕の布が揺れる。
そこから現れたのは、純白のネグリジェに身を包んだ少女だった。
十四、五ほどに映る華奢な肢体だ。桜色の髪に縁取られた顔立ちは透きとおるほど白く、黎明の光を浴びてなお、影のように色を持たない。しかし浮かべる微笑は、その年ごろには不釣り合いなほど妖艶である。
ガーナックΔ(デルタ)
──そう知らずとも、ただ者ではないと誰もが直感する姿だった。
「夜半に、決死の奇襲でもかけてくるかと思うたが」
唇に浮かぶ笑みは薄く、声には嘲弄めいた軽さがあった。
「取り越し苦労だったようじゃな」
やや遅れて、布を払いもうひとりの影が姿を見せた。
麦の穂色の髪に紅味をおびた瞳、デルタの白に対し、身にまとうのは闇を抱えたような黒い夜着だ。
ガーナックϜ(ディガンマ)
である。
「昨夜の夢は、甘やかで溺れそうじゃった……」
デルタは頬を染め、白い指をすべらせるようにディガンマへと伸ばした。
だが伸びてきたその指先をかわすように、ディガンマは前に出る。
──俺という存在は、何だ。
密かに調べていた記録が脳裏に焼きついている。遠隔で情報中枢──MotherClan=G──に接続した結果だ。
マザーのログ、暗号化された断片を解きほぐすうちに、ディガンマの前に浮かび上がったのは不気味な痕跡だった。
かつて、俺の記憶は一度消されている。
その理由を示すはずの記録は、すべて強固な暗号に閉ざされ、開かれることはなかった。
さらに、デルタと自分の機構の間にはある種の『共振』が仕込まれていることも知った。物質操作の回路が、不可解な因子を通じて呼応し合っているのだ。最初から、二人がつながるよう設計されたかのように。
ならば俺は、デルタとつがいになるように設計されただけだというのか。
思い返すたび、胸の奥に冷たい手が忍び込み、心臓をわしづかみにするような息苦しさが走る。
俺の意志は、どこからが本物なのか。
「私はあおい。……それだけ」
あのレジスタンスの女に独特の感情を抱いているのも、仕組まれたものなのか。
デルタに対して感じるものと、あきらかに異質なあの感情は。
「つれないのう。……まこと、ぬしという存在は罪深い」
デルタはディガンマの腕を取り、みずからの腕をするりとからめた。
しかしその細い腕に、突如として硬い力がこもる。妖艶な微笑は消え、振り返った瞳が鋭く霧を射抜いた。
「余計な加勢はいらぬと言うたはずじゃ」
言葉と同時に、峡谷の霧がざわめく。
「余計じゃないもん!」
霧を押し割るように、ひときわ鮮烈な影が飛び出す。
少女だ。白銀の髪を二つに結び、舞うようにリボンを翻している。
大きな瞳は無垢に澄んでいるのに、その奥には冷たい熱のような狂信が宿っている。右の瞳は蒼、左の瞳は銀。旧時代ならばパーティ会場で見かけるような華美な服装だが、この荒廃した時代には異様でしかない。
ガーナックΦ(ファイ)
。蘭紋を背負うガーナックのひとりだ。
「あんたたちの『殲滅作戦』なんてどうでもいいから」ファイは無邪気に笑い、迷いなくデルタの前に進み出た。「私が来たのは、Λ(ラムダ)ちゃんを連れ戻すため!」
声は、清らかに澄み渡っていた。だが、そこに込められた熱は、愛とも執念ともつかぬ歪んだものだった。張りつめたハープの弦を、きつく爪弾くような。
「ラムダちゃんってさ、あそこ……ヴァロア? ヴァロダだっけ?」
「ヴァロラじゃ。ヴァロラ峡谷」
「そうそれ、ヴァロラ峡谷。あのコロニーに来るんでしょ?」
「確実な情報ではない」ディガンマが答える。「可能性がある、というだけのことだ」
「とにかく連れ戻すから! 私が!」
「連れ戻す? 世迷い言を」デルタは鼻で笑った。「あやつはむしろ、討伐の対象ぞ。レジスタンスに寝返った裏切り者」
「ラムダちゃんに手を出す気なら」ファイの目が猫のように細まった。「デルタでも容赦しないよ」
ファイの指先は、自身の髪のリボンに伸びていた。
「どう容赦せぬと?」デルタは口の端を吊り上げる。
「わかるでしょ?」ファイの双眸、蒼と銀が炯々と光る。
手で触れられるほどの殺気が立ちのぼった。
「試すか? ここで」
デルタが告げた瞬間、
「それよりも」ディガンマが遮るように声を発した。「そこのお前。いつまで高みの見物を決め込んでいる気か」
「見物……?」
霧の奥から、落ち着いた声が返る。
やがて、ゆらりと白い影が現れた。
黒曜石のような髪が風に流れ、艶やかな唇は笑みも怒りも浮かべない。
「興味がないから、黙っていただけ」
女は静かに言った。
ガーナックΩ(オメガ)、文字通り最後のガーナックである。
「オメガ……そちまで来ておったか」
呼びもせなんだのに、とつぶやいてデルタは不快感を隠さなかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
[TOS] 戦蘭の世紀
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年08月29日
参加申し込みの期限
2025年09月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年09月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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