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[TOS] 狂気日食
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eclipse phase 5
太陽が、ゆっくりと欠けていった。
デルタは天を仰ぎ、眉ひとつ動かさずにその現象を見つめる。
黒い月が光を食らい、空は紫がかった灰色に沈む。まるで太陽が、陰惨なる地上から目を背けたかのように。
だが彼女は、興趣すら覚えない。
口の端をわずかに吊り上げ、白い指先で風に流れる灰塵を払う。
人間どもは、これを「神の怒り」だの「終末のきざし」だのと騒ぐことだろう。だがデルタにとって、そんなものはただの気象現象にすぎなかった。
神も、救いも、とうの昔にこの星を捨てているのだから。
そして、いまその役割を代わりに担っているのが、自分たちガーナックだと認識している。
自分を狙った狙撃手については、「任せろ」と言い捨ててディガンマが追っていった。デルタとしてはついて行きたいところだったが、総大将としての立場を説かれては、無理にとは言えなかった。
ディガンマがし損じるとは思えない。自分は自分の役割を果たそう。
量産型ガーナックが、半生体指揮騎〈ペイルメア〉の手綱を曳いてきた。あらたな乗機だ。馬を模してはいるが、その躯体は生き物とも機械ともつかない。白磁のように滑らかな装甲の下では、透明な管が脈動し、青白い流体が流れていた。呼吸のたびに胸郭がゆるやかに上下し、カーボリウム合金の蹄で地をならす。
かがんだ量産型の背を踏んで、デルタは緋色の鞍にまたがった。
鞭をくれるまでもなくペイルメアは地を駈ける。
デルタのスーツは完璧な仕立てで、胸元には白いシャツと深紅の蝶ネクタイ。網のように編まれたストッキングが光を鈍く返し、脚線の動きに合わせて冷たい艶をはなつ。
颯爽としたデルタだが、彼女の心には渦が生まれている。
あの夜……デルタは確かに、焦燥に身を焼かれていた。
*
昨夜のことだ。仮設天幕の奥、蝋燭の炎がゆらめくなか、デルタは絹の寝具に身を沈めていた。
隣には、ディガンマがいる。
その胸に頬を寄せながら、デルタはささやくように言った。
「いずれ、わらわら旧式は“処分対象”になる。あの男の性格を思えばな」
声は穏やかだったが、瞳の奥に隠された恐れは深い。
「便利に使われ、飽きられ、捨てられる……それが造られし者の末路よ」
デルタは、ドクター・シザクラの実験記録を盗み見ていた。
〈次世代計画〉、旧型ガーナックのデータをもとに、より制御性の高い“新型”を生み出す青写真だった。
その最初の成果がオメガだ。
人間を素体にして強化アンドロイドに仕立てるのでない。人間の部分の多くを残しつつ、より人間との融合を目指した新時代のガーナック。オメガを第一号とする新型は、環境に適合し進化する可能性をもつ。いいかえれば、成長できるガーナックなのだ。
完成すれば、自分たち旧型は『発展性のない遺物』として廃棄されるのではないか。
デルタは唇を噛んだ。
「〈マザー〉も、わらわたちを処分するという判断を下そうぞ。われらは……生き延びる術を考えねばならぬ。それは、」
「それ以上よせ」
低く、静かな声。
ディガンマは片腕を伸ばし、彼女の肩を引き寄せた。
「どこで誰が聞いているかわからない。この瞬間にも」
「ならば……」
デルタの唇がかすかに動いた。
その声色には、睦言に似た馨(かおり)があった。
「ならば、わらわの唇を、ふさいでみよ」
息が交わる。
デルタの指先が、ディガンマの頬をなぞった。
*
そして、現在。
空は皆既の闇に閉ざされていた。
デルタはコロニーの外縁を見渡す。眼下には煙の上がる廃墟。すでに量産型ガーナック、センチネルが蹂躙しているのだ。死の匂いが風に乗ってくる。空気は沈み、太陽は黒い輪郭のまま空に貼りついている。
「……闇に生きるものは、光の喪失など恐れぬ。いや、光を発する存在となるを目指す」
デルタはつぶやき、右手を掲げた。
通信回路が展開し、沈黙していた量産型ガーナックたちの眼が、一斉に赤く点いた。
「進軍開始。すべて、灰に戻せ」
命令と同時に、灰色の大地が震えた。
デルタは再び空を見上げた。
黒い太陽の縁が、かすかに白みはじめている。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
[TOS] 戦蘭の世紀
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年08月29日
参加申し込みの期限
2025年09月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年09月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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