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[TOS] 狂気日食
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ガーナック、Μ(ミュー)と言ったな。はじめて聞く名前。
動揺してるの?
楓には理由がわからなかった。
ただ、軽い気まぐれで放った言葉が、思いのほか深く相手を揺らしているのはたしかだと察した。
その一瞬の虚で、十分に間を稼げた。
〈ダンス・マカブル〉をふたたび呼び覚ますための時間を。
先に仕掛けたのはミューだ。
刃が稲妻のように疾(はし)り楓の喉笛を狙う。
だがそれはフェイント。瞬時に身体をひねり、しなやかに回転して蹴りをこめかみに叩き込んできた。
楓は動じなかった。
流れるように左肩がせり上がり、肘が張り出す。前腕を盾のように立て、鞭のような蹴りを骨ごと受け止めた。
ぱしん、と肉と骨がぶつかる破裂音。衝撃が楓の肩甲骨をきしませ、ミューの脛骨に鈍い反動が走る。
ミューの体がわずかに後方に流れ、足裏が石畳をかすめてたたらを踏んだ。
楓の手首がひらりと返り、ショートブレードが弧を描く。舞うように。
鋼の威力がミューの握力を上回った。ミューのナイフは指間から弾け飛んでいる。金属音がこだました。
ミューは地を蹴り、背中を滑らせるように地へ身を投じた。脊柱が石畳にこすれる。同時に右手を膝へ走らせた。
つかんだ。ベルトで固定したマシンピストルのグリップ!
引き抜くや、銃口が閃光とともに跳ね上がる。
乾いた連射音。
火花が散る。鉛の弾丸が倉庫の壁を削り、石の粉を散らす。
だが弾は、楓の影すら捕らえられなかった。
楓はすでに、銃口が振り抜かれるより早く射線から消えていたのだ。
一息でミューとの距離を詰める。
一閃。
銃身が叩かれ、暴発した弾丸が壁を穿った。ピストルが落ちる。
だが楓の足を止めたものがあった。目に見えぬ細さのワイヤー。いつの間にかミューが張っていた罠だ。投石機と倉庫の間に。
ワイヤーが楓の膝を絡め取る。
だがミューの反撃の機会はなかった。楓がブレードをひねり込むようにして振り上げ、鋼糸を断ち切ったからだ。
ブツッと音が立ち鋼糸の拘束は解かれた。
「手品のタネはもうおしまい?」
挑発するように楓が言った。
直後。
手元で閃光が爆ぜ、爆風が手首を叩いた。
反射的に指が開き、ショートブレードが地に落ちる。
ワイヤーに括り付けられていた小型爆弾──! まだこんな小細工を隠してたっていうの!?
かくて少女ふたりは素手で相対した。
しかし〈ダンス・マカブル〉の分、楓のほうが上。
楓の手刀が走る。
めき、と骨が砕ける音。肋骨に打ち込まれ、ミューの体がわずかに折れる。
だがミューの足は投石機の車輪をとらえていた。
鋼の外輪を蹴り、軸が悲鳴をあげるほどの反動を得て跳ぶ。
同時にミューは、袖口からナイフを引き出している。最後の切り札だった。
楓の頬に赤い線が走った。ぱっくりと裂けている。
しかしこのときすでに、楓の正拳はミューの腹部にめり込んでいた。
ミューに残された人間の臓器──肺が、酸素を求めて収縮する。
視界が点滅する。だがミューは反射で身をひねり、刃先を払って距離を取った。
だが流れはすでに逆転していた。防戦一方だ。
楓の拳が石壁を撲つ。
ひと撲ちごとに、壁に蜘蛛の巣のような亀裂が走る。
粉塵が舞い、破片が足元に転がる。
その中を踏み込み、次の一撃。
ずん
、と書けば近いだろうか。
とてもやわらかい、しかし重い音が立った。
楓の肘がミューの顔面を捉えたのだった。
脳を直接殴られたかのよう。ミューの頭蓋が激しく揺さぶられる。
くっ。
このあたしが、ただの人間にやられる……なんて。
畜生。
畜生、畜生、畜生畜生畜生畜生畜生畜生畜生ッ!
その刹那、ミューの脳裏をよぎったのは、
イプシロンの笑顔だった。
「ミューは私の友達だもんね!」
髪がはためくのをミューは感じた。
一陣の突風が吹き駆け抜けたのだ。砂塵が巻き上がり、楓の瞳を刺す。
「……っ!」
一瞬、楓の動きが鈍った。
その隙にミューの視界へ飛び込んできたのは、
地面に転がるマシンピストル
だった。
反射的に飛びつく。
「勝った!」
冷たい鉄の感触が掌を満たす。
「ガーナックΜ!」
砂を払うように楓が叫んだ。
「あんた独りで来たって言ったね!」
「そう!」
ミューは引き金に手をかけた。
「あたしの行動はデルタも知らない!」
「──だと思った」
楓の目が、鋭い閃光を放つ。
このとき突如として、ミューは楓が見ているものが、自分ではないと気がついた。
とっさに振り向いたミューは凄まじい姿を目の当たりにする。
路地の石壁を粉砕しながら、巨影が突進してきたのだ。
〈タイタンⅠ型〉。
岩塊のような巨腕が唸りを上げ、ミューを薙ぎ払った。
ミューの身体が宙を舞う。
倉庫の壁を突き破り、瓦礫と木片を巻き添えにして、タイタンの巨体と共に土煙へと呑み込まれる。
石畳が波打ち、亀裂から砂煙が噴き上がった。
「味方にやられるなんて……哀れではあるね、ガーナックΜ」
楓は手の甲で頬の血をぬぐった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
前回シナリオ
[TOS] 戦蘭の世紀
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年08月29日
参加申し込みの期限
2025年09月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年09月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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