this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム /
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
LIQUID -Star Chronicle- 時の波濤編
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
12
つぎへ >>
【ストーリークエスト『時の波濤』(3)】
「あなた、指名手配されてるわよ」
ソフィアの告げた無慈悲な事実を、ブドーとてもちろん予測はしていたわけだが、その頬にはひとすじの冷や汗が伝った。
「イヤーッ、HAHAHA。なんのことやら」
「ああ~、そういえば。そのホムンクルスくん……ちゃん? といっしょに、お触れが出てたよねえ」
ソフィアのパートナーであるシフォンもまたブドーと件のホムンクルス、レクサを見比べてはしきりにうなずいた。ちなみにレクサは一応の変装用に、リボンのついた麦わら帽子などかぶせている。
錬金工房を吹き飛ばした顛末。世に災いを呼ぶ怪物などと言われる、希少ホムンクルスの生成と育成。その出自はどうやら、サイディア王宮にもなんらかの関わりを持つらしい。王立魔法アカデミーの教員を務めるソフィアやシフォンへ、どういった形でか分からずも、話が伝わっていても不思議ではない。
その上でブドーは、見上げるレクサの瞳に微笑み、その頭にやさしく手のひらを置いた。肩の上ではカワウソのうーちゃんもきゅうと鳴く。
「……この子は、俺の子みたいなものだ。俺が生み出して、俺が育ててるんだ。ただ冒険の仲間ってわけじゃなくて、ましてや道具なんかじゃない。もう家族みたいなものなんだ。だから、俺が俺の責任を投げ出すことはないし、誰かに渡したりなんて……」
「ああ、いえ、違うのよ。誤解しないでね? あなたを捕縛したり、王宮騎士あたりに突き出したり通報するつもりはないの。ただ、知らせておきたかっただけ。だって
あの時
も私たち、協力し合ったじゃない?」
ブドーは口を開けてソフィアを見つめた。生真面目な才媛と映っていたが、案外と柔軟で、温情ある女性であったらしい。
「王宮騎士って偉そうだし、通報なんて面倒だしさあ。それにレクサちゃんもうーちゃんも、すっごくかわいいしね~」
「ええ。王宮の者が語るほど邪悪な存在とは思えないし、そうと断定するのも早計すぎるもの。だから、あなたがなんらかの答えにたどり着くまで、なにかあれば力になるわ」
レクサの手をとり戯れているシフォンのほうも、いささかちゃらんぽらんに見えはするが、ソフィアとそう信条を違えてはいないだろう。
ブドーはふにゃりと頬を緩めて、シフォンの差し出した手を取った。
「そっか、サンキュー! 助かるゼイ。代わりと言っちゃなんだけど、おたくの学長さんを探すのに俺たちも協力するよ。聞いてみたいこともあるし」
「そうね。学長ならその子について、なにか知っていることがあるかも……」
当面の協力体制を確認できたところで、周囲をあらためて確認する。
時球域・ナイトウォール。その内部は複雑怪奇にして流動的だ。荒れ狂う時の波濤が見せる像は逐次揺らぎ、人の目に錯覚を引き起こす。ことに奇妙なのは人々だった。何かから逃げるよう必死に駆けてゆくかと思えば、映像を逆回しするように、後ろ向きに引き戻されてゆく。それを何度も繰り返した。曇天は泣きだし、降り落ちた雨の雫も地へ落ちる前に宙へ留まり、天へと帰ってゆく。
「ここでは、時間の流れが不安定なようね」
「ヘンなところだナ~……」
外界と時間的に、空間的に隔絶されながら、内部にもまた時の乱れが満ちている。侵入したブドーやシフォンらは今のところたがいの時間軸を共有しているが、目的を達するのに手こずればやがてはその乱れに千々と散らされ、同化してしまうだろう。
「さて、ともかくまずは移動するか。っていっても、どっちに行けばいいんだか」
「あ~。あっちで、なにか動いてるみたいだよ~?」
「ん? 動いてる?」
「うん、なにかでっかいものがさ~」
シフォンが指差す先には、光があった。暗がりを切り裂く強い光条はさながらサーチライトのようだ。二筋の光がそれぞれに異なるほうを照らし、互い違いに動く。なにかを探しているのだろうか。
やがて光が近づいてくると、その主が歩むのにともない軋む音までも彼らの耳に届いた。がしゃ、がしゃり、ぎしりと重い金属がこすれ合う、どこか不快をもよおす不協和音だ。
「で……」
思わず目を見開き、ブドーは叫ばずにいられなかった。
「でっかああああい!?」
表現するなら、フレームと鋼板と歯車が動かす巨大な甲虫といったところだ。全高は数メートルもあろうか。鋭利な鉤でもある無数の足は地をえぐりながら進み、多層を成す装甲は重なり合いながら互いを隠すよう反復運動を繰り返している。
機械虫のサーチライトが冒険者らをとらえる。ソフィアはとっさに叫んだ。
「来るわ、散って!」
散開した彼女らの立っていたその場所へ、炎噴き上げ飛来するミサイルの雨が収束した。地に穴を穿ってもなお止まることはなく、機械虫の背に負う砲塔がソフィアを見定める。
「っ、<氷刃嵐>!!」
氷礫の暴風が領域を成すも、放たれた砲弾はそれをたやすく貫く。わずかに狙いはそれ砲弾は手近な石くれを砕き炸裂し、衝撃はソフィアの三半規管をも揺さぶった。
「く……どうしてこれが、こんなところに?」
「ぺぺっ、口に砂入った。ソフィアちゃん、知ってるの~?」
鋼の甲虫は、シフォンの繰るカードが放つ猛炎をものともせず前進し、ソフィアの氷刃嵐もわずかに歩みを留めたのみだ。
ブドーはふたたび飛来したミサイルから身をかわして反転、<エレキショット>を立て続けに放つ。効果のほどは薄いが、今のところ、レクサにあの破壊的な力を使わせるつもりはないらしい。
「こいつはナンなんだ……!? この場所が映し出す過去に、なにか関係があるのか?」
「分からない、けれどアカデミーの資料で、この姿を見たことはある。こいつは、<No.04 クロウラー>。ネクタール実験場の階層を守る、戦闘マシーンよ!」
「ネクタール、ってあの、レイドダンジョン?」
実験場との名でとおっているが、かの地について分かっていることは決して多くない。かつての大戦、水鏡戦争において古代兵器開発の工廠であったとか、不老不死の霊薬を探究する錬金実験場であったとか、実態はようとして知れない。何ものかが統制を敷き、情報を隠しているとのうわさもあった。
ともかく、そんなネクタール実験場をうろめくはずの戦闘機械とここで相まみえることは不測の事態であり、奇妙なことだ。
「硬ったいなあ、コイツ……!」
「畳みかけるのよ、魔法を切らさないで!」
ソフィアとシフォンが持てる力を駆使し、氷刃嵐を浴びせ、迸る電撃がミサイルを起爆する。砲撃による衝撃と熱は、身をかわしながらに<水霧衣>を纏いどうにかしのぐ。
「……二人とも、少しだけ注意を引いていてくれ!」
「ブドー、なにか手があるの!?」
強固な装甲に阻まれ、与えたダメージは軽微なものだ。クロウラーの動きは鈍いものだが、ミサイルと砲による制圧攻撃は冒険者らの逃げ場を奪い、やがては退路も失い直撃を許すだろう。
ブドーはうなずく。その肩にはカワウソのうーちゃんがおり、小さな両手には白い宝石のようなものが抱きこまれている。
「とっておきだけど、反動が強いんだ。少し離れててくれ……あと、もし俺まで吹っ飛んだら、あとヨロシク!」
「ええっ? そんな危険な……ちょ、ちょっと!?」
有無を言わせぬまま駆け出したブドーを援護すべく、ソフィアは氷礫の柱を突き立てる。
「シフォン、ブドーを狙うミサイルを叩き落として! 全部よ!」
「やってる~、よおっ!!」
爆裂と稲光が飛び交う中をくぐり抜け、ブドーはクロウラーの攻撃がおよばぬ死角へ潜りこむ。
「さて……うーちゃん、爆弾を投げたらすぐ俺の後ろに隠れるんだぞ。なにしろ、とっておきだからネー」
カワウソはきゅるんと鳴いた。向こうを見れば、レクサが律儀にもブドーの言いつけを守り、物陰に退避しつつもこちらを見守っている。近頃の努力が実って、少しずつ意思が通ってきたのだろうか。
砲撃音にひとつ飛び上がりながら、ブドーはうーちゃんの手から白い宝石、の形をした爆弾を受け取り、振りかぶると、全力で投げつけた。狙うは鋼の甲虫の腹下にうごめく足だ。
「いっけえ、<ホワイトホール>!!」
純白の宝石は、吹き荒ぶ風を物体として固着し、極限まで圧縮し留めた結果の産物だ。高圧縮風爆弾ホワイトホールは狙い違わずにクロウラーの直下へ飛び込み、炸裂した。
すさまじい衝撃とともに解き放たれた暴風が、鋼の塊たるクロウラーの超重量を跳ね上げ、バランスを崩し転倒を招く。
「なんて威力……! シフォン、今よ! 攻撃を!」
「おっけ~。悪いけど、壊させてもらうよ~」
無防備となった甲虫の腹へ魔法が収束するかたわら、ブドーはうーちゃんとともに宙を舞った。ホワイトホールは指向性を持たず、使い手自身をも反動で吹き飛ばしてしまうのがいまだ改良し切れぬ欠点だ。
とはいえ、ブドーが衝撃の勢いを保ったまま地に落下し、骨の一本二本を折るといったことは免れた。
「おおっ、レクサ……!? 助けてくれたのか?」
測れぬ潜在能力を持つらしいホムンクルスが、未知なる能力を行使し、空気の層とも呼ぶべき柔和な空間を作り出すと、ブドーとうーちゃんの落下をやさしく受け止めてくれたので。
見ればソフィアの魔法もどうやらクロウラーの駆動をつかさどる重要な部位を貫いたらしく、甲虫はひっくり返ったままかすかに天へ向かって足をかくのみとなっていた。
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
12
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
LIQUID -Star Chronicle- 時の波濤編
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年08月15日
参加申し込みの期限
2025年08月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年08月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!