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LIQUID -Star Chronicle- 時の波濤編
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【ストーリークエスト『時の波濤』(4)】
「ふーむ」
「ううん……」
並び立つのは実の姉妹である。それでいて、そうと知っているのはロサヴィアのみ。隣のアオイが気づくそぶりはこれまで、チリほどもなかった。妹ならお姉ちゃんに気づいてもいいものじゃない? と、ちょっぴり寂しく思ったりもする。
「ほんとにヘンなところだなあ。どっちにいこっか? ロサヴィアさん」
「なんとも言えないわね……どこへ向かうのが正解なのやら。といって、やみくもに動くのは危険だわ」
時球域、その内部はえもいわれぬ歪さに満ちていた。天をあおぐも、空は半分しか見えない。赤黒く渦巻く荒天が目に入ったかと思えば、そのかたわらには逆転した天地が広がり、なんらかの軍勢が大規模な戦闘を繰り広げているのが小さくも見えた。遠く現実感に欠ける光景はアオイの目を白黒させ、ロサヴィアの疑念を深めてゆく。
「こういう時に焦って移動するのは愚策ね。周辺を警戒しつつ少し待機。その上で進展がなければ、誰かと合流をはかりましょう。といったところでいかがかしら?」
「さんせー! ロサヴィアさんは頼りになるね。なんか、私のお姉ちゃんみたい」
「そ。そう……?」
時おりアオイはそんなことを口にしてロサヴィアを内心飛び上がらせるが、やはり気づいているそぶりではない。無意識にこぼれた言葉だろう。日頃から姉への信頼を強く感じている、その証の発露なのだろうか。
さておき、方針は定まったが、彼女らには解決すべき目先の問題があった。戦やら得体の知れぬ魔物の襲撃やらに比べればいくらか牧歌的でありながら、放置もできず後の禍根ともなりかねない、どうにも厄介な問題だ。
「むむむむむ……」
「ぬぬぬぬぬ~っ」
アオイの腕を取りぴたり寄り添い、眉間にしわを寄せるマーナ。ロサヴィアの背に隠れながら、こちらもロサヴィアの袖なり裾なりをつかみ、にらみつける真珠。眉をひそめ不満顔の瑠璃。
「マーナ、なにをそんなにムキになってるの? 瑠璃も真珠も、可愛い子たちじゃん」
「いや絶対やばいってあの子たち、親の仇かってくらいにこっちをにらんでるわよ。ねえ、本当に心当たりないの? 恨まれる理由とか」
「全然ないってば~」
ロサヴィアの同行者、あるいは信奉者と言ってもいい瑠璃と真珠が目の敵にしているのがアオイであるのだと、彼女自身は気付いていないらしい。あっけらかんとして、ロサヴィアにも瑠璃と真珠にも自然体で語りかけるのが不和の原因だとは夢にも思うまい。ときどきクエストでいっしょになるカッコイイお姉さんとその連れ、くらいの認識だろう。
ロサヴィアとて、肉親を見る目が特別なものになりがちであり、それが瑠璃と真珠の嫉妬心をあおるのだと分かってはいる。アオイの仲間たちが大切なふたりへの不信感をつのらせるのも本意ではない。いっそ正体を明かしてしまえばいいとも思うのだが、なんだかタイミングを逸してしまい、言い出せずにいた。いつか伝えねば、とは思う。
「はあ……瑠璃、真珠。命を預け合う仲間を、そんな目で見るものじゃないわ」
「むうう。だって、ロサヴィア姉さま!」
「お姉さまは、いつも……アオイを特別な目で見て……」
「そんなことないわ。あなたたちだって大切よ。だから今は、目の前のクエストに集中してね。片手間で踏破できるほど、甘い場所では無さそうだもの」
不満げなふたりの頭を撫でてやると、いくらか留飲は下りたようだ。お姉さま、などと慕ってくれるふたりをもちろん気に入っているが、手のかかる妹がふたりも増えたようで、ロサヴィアは思わず苦笑いした。
そうして仲睦まじいのも心あたたまるものの、油断できない状況なのは確かだ。ナイトウォールは絶えずうねり、軋み、拍動している。
「アオイ!」
仲間たちのちょっとした不和には目もくれず、周辺を警戒していたシャローテが叫ぶ。隣にはオートマタ、UPW2の小さな姿もあった。
「シャローテ、ウーピー、なにか見えた?」
「あちらからなにか来ますわ。ロサヴィアさんたちも戦闘の準備を……どうやら、友好的な相手では無さそうでしてよ」
乱れた時の流れがためか、空間には不測の事態が起こるようだ。
影がすべるように滑らかに現れ、眼前に立ち上がる人影に、彼女らは武器を取り身構えた。
「へっ?」
いささか間の抜けた声はマーナのもらしたものだったが、思いはアオイとて同じだ。
思わず振り返る。
「…………」
小柄な体躯に褐色、銀色の髪。もはや見慣れたUPW2の姿は変わらずそこにある。
しかし影の中から立ち上がった複数体の幻影は、時のたわむれか。
「ウーピーがたくさん……!?」
浮かぶ疑念ごと消し飛ばすがごとく、問答無用の襲撃が始まった。
「水鏡の女王の命により、ウォーターレルムへの侵攻を開始します。UPW33、攻撃開始」
「UPW7196、攻撃開始」
「UPW842、攻撃開始」
それらはたしかに、見覚えのある姿かたちをしていた。小柄で、褐色の肌をして、銀色の髪をなびかせていた。一様に……寸分たがわぬ顔形に、良くできたパズルがほどけるように右腕が変形し、銃器の形をなすのもまた同様だ。
UPW2との出会いの日、彼女は自身を、オートマタと名乗った。どうやら襲撃者は、同型からなるオートマタの一団であるらしい。
「っ、マーナ、<旋風の加護>と<オートヒール>を……ロサヴィアさん! 攻撃は少し待って!」
アオイの躊躇を読み取ったか、ロサヴィアは<秘石の剣>を構えて防御態勢を固める。瑠璃と真珠も戸惑いながらにその背へ隠れた。
「ウーピー、これは……あなたの仲間なの? それとも敵なの?」
深蒼の瞳をきらめかせ、通称ウーピーことUPW2は読めぬ表情のまま、自身とうりふたつの襲撃者たちの前へ立つ。似ている、というより鏡合わせの像のようだ。姉妹のようでもあった。
「……信号の遮断を解除し、形式番号と所属を明らかとし、すみやかに指揮官の指揮下へ合流してください。これは警告です」
なかばアオイも予想するところであったが、返答はない。代わりに浴びせかけられる音速の弾丸を、マーナの防御魔法と己の身体能力で弾いてみせた。
「繰り返します。信号の遮断を解除し、形式番号と所属を明らかとし……」
「あ、あぶない!」
アオイはUPW2に飛びつき横っ飛び、銃撃の嵐を避ける。といっても数発は命中し、旋風の加護を貫いて大きなダメージをアオイに残した。オートヒールが癒していくが、そう何発もは受けられまい。
はっとして制止する前に、シャローテのナイフが飛んでいた。無論のこと、アオイを案ずるあまりだろう。ミニオンウォーデンの真珠が呼び出した小悪魔たちも反撃を始め、オラクルリンカーの瑠璃がしぶしぶながらにアオイへ回復魔法を飛ばす。
「事情は分からないけれど……アオイ、あの子たちは、あなたの仲間とは違うみたい。今は振りかかる火の粉を払わなきゃ」
ロサヴィアの秘石の剣がすみれ色の輝きを宿し、美しくきらめくアイオライトの力を顕現する。
「仲間を守るためにも、ね……! <菫青剣>!!」
振るう剣閃は鋭き風の刃と化し、オートマタたちの光沢あるボディに傷を刻み付けた。
UPW2の華奢な肩に触れながら、アオイは判断を迷う。オートマタのなんたるか、俊敏にして猛撃を繰り出す彼女ら、敵の正体はようとして知れない。アオイにだって分からないが、たとえば魔物を相手にするように全力で蹴散らしてしまうのはどうにも、気が引けた。傷を残さぬよう加減して制圧できる相手でもなさそうだ。
連れ立って冒険へ出かけるようになってしばらく経った。UPW2と同じ顔、同じ身体、彼女と敵たちのいったいなにが異なるというのか。
「……指揮官。交戦と破壊の許可を」
「えっ」
「オートマタ<ウルトラ・ピュア・ウォーター>大隊に生じる深刻なネットワーク障害は、前線においてもはや修復不可能と判断。エマージェンシープロトコルに従い、大隊の指揮系統を私が引き継ぎ、指揮官の生命活動を優先します。交戦と破壊の許可を」
表情に変化はない。オートマタに感情はないのだろうか。ただ、戦争の手管のひとつに過ぎないのだろうか。
「……ううん。そうじゃない。そうじゃないよね」
アオイはかぶりを振り、ぴしゃりと己の頬を張ると立ち上がり、
「交戦を許可するわ。ただし、守るのは私だけじゃない。マーナも、シャローテも、ロサヴィアさんも瑠璃も真珠も、みんなを守って」
「命令を確認、ただちに行動を開始……」
「そして! あんたのことは、私が守るわ!」
<鋭光乱舞>。嵐のような乱打が一面の壁をなし、オートマタたちを正面からたたき潰す。
迷いはあったが、拳までも惑わせはしない。
「いくよ、ウーピー!」
「! 了解しました。指揮官……アオイ!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
冒険
バトル
ゲーム
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年08月15日
参加申し込みの期限
2025年08月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年08月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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